8月、やっと梅雨明けし、全国的にかんかん照りの日々。皆様はいかがお過ごしだろうか。
梅雨の時期はなんとなく鬱々とした気持ちになったものだが、私はそんな時期にいつも観るアニメ映画・『言の葉の庭』という作品がある。
『言の葉の庭』といえば、『君の名は。』で一躍有名になった深海誠監督の作品であるが、放映当時は超満員ということもなく、むしろどの時間帯も席の一部は空いていたような印象である。
とはいえ、当時から根強くファンが存在し、大人向けのアニメ映画の作り手として深海誠監督は認識されていたわけだが、その人気の理由として挙げられるのは、リアルをそのまま映画に落とし込み、さらに幻想的な色味を加えた映像美であったり、自身の青春時代を思い起こさせるようなノスタルジックなストーリーだといえるだろう。
今回は、そんな彼の作品を色々な観点から考察をしてみようと考えた次第である。比較するのは、彼の代表作である『秒速5センチメートル』・『言の葉の庭』・『君の名は。』・『天気の子』の4作品。
深海誠監督作品の人気の秘密は一体どこにあるのか、これらの作品から読み解いていこうと思う。
※ちなみにストーリーはネタバレしているので気になる方はご注意。
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