7月も今週で最終週を迎える。暑さを増していく中、仕事終わりの一杯が比例して美味しくなるように感じるのは私だけだろうか。。。
さて、そんな一杯をビールに捧げるのも良いが、日本酒を冷でぐいっと、なんてのも日本酒好きならやりたいはず。
今回は、そんな人達にうってつけの居酒屋を見つけてしまったので紹介する。
八海山尽くし、越後酒房
新潟の銘酒、八海山とのコラボ店の越後酒房。八海山との提携店であり、日本酒に限らず八海山で仕込んだ梅酒や八海山のビールなど、関連酒が揃っている。看板メニューは、雪室で熟成した「越後の雪室熟成黄金豚」や八海山の一番水で育てた大型ニジマス「八海山サーモン」。豚のとろける甘味や、卵や白子を持たない身が引き締まって旨みたっぷりのサーモンは、いろんな人の胃袋を掴んで離さない。個室中心でゆったりと過ごせる店となっているので、居心地も良い。
酒もつまみも日本酒に合うものばかり!
酒のラインナップはリンクの通り。一番高いのは純米大吟醸の金剛心。一杯(半合)2500円と決して安くはないが、勿論美味すぎるほど美味しいのは言うまでもない。
水のように口当たり良くするっと飲めて、なんとも芳しい香り。
「フルーティ」だとか、一言で表現しきれないのがまた憎いところである。
これは2年間の長期熟成をしているからなのか、奥ゆかしい香りと、綺麗だが一筋でない奥深い味わいを感じられる。一緒に行った日本酒好きやグルメの友人も口を揃えて「これは、美味いわ……」と感嘆していた。
さて、最初の一口から贅沢をしてしまったところでお通しがきた。ゆず風味の蒟蒻である。 この蒟蒻も、味がとても染みていて、日本酒に良く合う。日本酒に負けることもなく、かといって蒟蒻なので料理の味が勝つというのでもなく。なんともマッチした味わいなのである。
このお通しを食べたときから予感した。
この店、絶対美味い。
お次はハタハタのから揚げ。綺麗に揚げられたハタハタを、レモンをかけて頭から頬張ると、バリッという音とともに、魚のうま味とまろやかな苦味が。すかさず日本酒を飲むと、たちまち至福の時間に。
私が西日本でイメージする魚は鱧(はも)など、淡白で繊細な味わいのもの。それと比較すると、東日本の魚は苦味など、ある種はっきりとした味も楽しんで食べている気がする。ハタハタは、もちろん後者のイメージ。そして私も、苦みが強い方が好きだったりする。つまり何が言いたいかというと、とてもとてもウマかった。
お次は日本酒に浸した鮭とば。なんと金箔も載っている豪華っぷり。見映えも良いが、もちろん味も日本酒漬けなだけあって日本酒に合う。うま味が程よく溶けていて、噛んだ時の甘みが良いったら。
ここらでビールもいっぱい。
八海山泉ビールを注文した。ビールの専門グラスもあったとは、驚きだ。
ちなみに、ビールもそうだが、八海山の清酒の粕で醸した焼酎、「よろしく千萬あるべし」も飲むことが出来るし、八海山の原酒で仕込んだ梅酒なんかも置いてある。
八海山好きは歓喜の舞を踊ることだろう。
他にも、エビの唐揚げや、ウニクリームが塗ってあるパン、A4和牛の牛すじコロッケなど、美味しいこと極まりないものばかり。
特に牛すじコロッケは、食べた瞬間
「コロッケを超えたコロッケ……!!」
と思うほど。外はサクッとしているが、中身のコク深いうまさといったらない。非常にオススメである。
ショウガの肉巻きもあっという間にペロリ。要はショウガ焼きじゃないの?と思う皆さん。ちっちっち……。。。甘いですな。
肉巻きにすることで食べやすさはもちろん、肉の柔らかさもより感じられるのと、何より一口噛んだ後のショウガの香りのふくよかさが、自然と次の一齧りをすすめてしまうのである。
そして、新潟名産の布海苔という海草をつなぎに使った緑色のへぎそばは、絶対に頼んでおきたい逸品だ。ちなみにへぎそばの名前の由来は、越後地方で「へぎ」と呼ばれる杉の器に入って出されることからこの名がついているそう。
コシがあって、なおかつツルッとした食感は、〆にピッタリ。驚くべきことに、日本酒とも相性抜群である。
どれだけ食べれば気が済むのか、何もかもが美味しいのでデザートまですすんでしまう。八海山のプリンにも金箔が載っている。酒の風味がして、最後の最後まで八海山を楽しめる逸品である。
水わらび餅きなこ黒蜜がけもオーダー。さっぱりとした甘みは、夏にぴったりで、最後を締めくくるにふさわしい味わい。わらび餅専門店で出されても納得できる、非常に優しい甘みの一品だった。
八海山好きだけでなく、すべての日本酒好きにぜひ行ってほしい場所
ということで、全てが八海山尽くしというだけでなく、つまみがどれもこれも素晴らしかった越後酒房。夏の日本酒を楽しみたいあなたには、是非一度行ってみてほしい。