右手にはワインを、左手にはビールを。

ワインとビールが好きなアラサー酒売り。 酒好き人間を増やすために時々筆を執ります。

【再訪】他のどこでも食べられない、唯一無二の寿司屋「大吉」

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皆さんは、自分の贔屓の店はあるだろうか。私は食事が何より好きなので、いくつかそんな場所があるのだが、そんな中でも別格なのが、以前紹介させていただいた、東京・武蔵境にある寿司屋、「大吉」である。

↓以前の記事はこちら↓

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こちらの大将は非常に腕のよい職人というだけでなく、食に対する創意工夫は毎回感心の域を越え、深く尊敬する。著名な方や食通も好んで通うほど。

今回も、生きていて良かった……!!と思える位、食の楽しさを教えてもらえる食事だったので、それを記事にして紹介していきたいと思う。

まずはおつまみ

一皿目:ホタルイカ

私はいつもここでの食事は完全お任せ。まずおつまみ、その後に握りといった具合に、大将が考えてくれるのだ。

ということで、春本番を迎える3月後半のこの日は、いったいどんなものが出るかと道中予想しながら来たのだが、春といえばやはりというか、まずはホタルイカが登場。

写真では分かりにくいかもしれないが、このホタルイカ、とってもぷっくりしている。

新鮮で噛むと濃厚な旨味。ビールと合わせると、一口目から至高の味わいである。

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優しい味わいの酢みそとの相性もさることながら、この絶対的な旨さにはやはり秘密があるようだ。

ホタルイカは現在規制が厳しいらしく、しっかりと茹でる必要があるのだが、大将が言うには、これだけの鮮度と旨さを保ったまま茹でるには、生きたまま、旨味を保ちながら茹でることが大切だというのだ。f:id:licocha:20190323002244j:image

このホタルイカは本場富山産。一番鮮度があるのは、言わずもがな富山でとれたその時である。だからこそ、富山の業者で、さらに一番上手に生きたまま茹でられる業者を大将は探したのだと言う。

初っぱなからこんなに美味しいなんて反則だ。だからここは期待せずにはいられないのだ。

二皿目:白魚(しろうお)の踊り食い

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大将が次に出してくれたのは、白魚。しらうおではなく、「しろうお」だ。

ここで質問。

皆さんはしらうおとしろうおの違い、ご存じだろうか?

簡単に説明すると、しらうおは海の魚、しろうおは川の魚。しろうおは川を遡上するときに獲れるので、春を告げる魚としても有名らしい。

一年のうち、なんとこの2週間程度しかお目にかかることが出来ない、激レア食品。

リピーターが非常に多いらしく、この魚が入ったら連絡してほしいというファンが何人もいるほど。

早速準備してもらった。細い飲み物用のコップと、しろうお入りの皿と杓子。すごい、うようよいるぞ……!ぴちぴちいっているし、活きの良いのは皿から出そうなほどだ。
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一度に掬うのは3匹程度がおすすめということで、金魚すくいみたいな気持ちで掬って、めんつゆを少し、、垂らす。f:id:licocha:20190322234607j:image

泳いでいる姿を少し見た後、口へ入れる。動いているが、少し噛むと旨味と苦味。

いつもより深く、食材に感謝をしながら食した。

生きているって、こういうことだ。シンプルに美味しかった。

大将は、このシンプルな食事にもこだわる。普通はこういう意向の際にはぽん酢を使うのだという。

なぜなら、酢の酸味でしろうおがより跳ねるかららしいのだが、大将はいかに自然に、しろうお自体の味を殺さずに味つけ出来るかを考えたあげく、めんつゆに行き着いたのだという。なるほど、めんつゆは抜群に魚と合っていて、酒とも合う。

単に素材の希少さだけをウリにしない心意気を感じた。

三皿目:焼き稚鮎

さて、次は焼き稚鮎だ。レモンの程よい酸味、稚鮎の塩味と、絶妙な苦味。この苦味がどれだけ酒に合うことか……。
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ここで飲み物をビールからスパークリング日本酒、すず音へ。

仄かな日本酒の甘味が、魚の旨味と一体化する。
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噛み締めるように、うまい……と言ってしまう。こんなに色んな魚のつまみが出ると、酒がより一層美味しくなるものだ。

四皿目:天然ぶりの刺身

お次は土佐の天然ぶり。食べると上質な脂でトロッとした味わい。これがまた、上品な甘さなんだ……。養殖ものだと脂の質が全く異なるそう。上品な脂は、どうしても天然ものが良いという。

ぶりといえば冬が旬で、しかもその有名どころは北陸地方なのだが、この春に獲れる土佐のぶりは、いい意味で脂がのりすぎておらず、ちょうど良い塩梅なのだ。ぶりの脂っこさが苦手な人がこれを食べたら、美味しい美味しいと箸がすすむ、そんな代物なのである。
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アップにしても、ギトギト感がないというか、脂ののり具合が違うのが、お分かりだろうか。冬が旬!と思っている人も、この春ぶりを一度食べてみたら、また違うぶりの一面を感じることが出来て、とても面白いと思う。
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五皿目:ホウボウの刺身

ぶりの次にやってきたのは、銚子でとれたホウボウ。春ぶりよりかなりあっさりしていて、身が引き締まっている。

しかし恐れ入るのは、春ぶりを先に食べたからこそ、キュッと引き締まったホウボウのうまさがこれまた活きることこの上ない。

なんとも戦略的なのだ。それを感じるのがまた面白いったら……!
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六皿目:つぶ貝の刺身

次にやってきたのは北海道産のつぶ貝。貝好きは思わず柏手を打ってしまうほど美味しい貝なのだが、これがまたこりっこりの歯ごたえなのである。
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勿論お楽しみは、、、である!!!!こりっこりの歯ごたえを楽しんだ後は、肝の苦みを舌に載せながら日本酒をクイッといくのである。

ひゃああああぁぁ美味しい……!
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七皿目:さばの刺身

そして次は松輪の鯖。この鯖は、わざと厚みをもって切られている。

こいつの重厚感といったら、本当に特級ものである。

今までこんなに鯖に存在感を感じることなんてなかったのだが、今回のこの鯖は強烈な旨味をもって、私の舌にアピールをかましてきた。

まさに、ハッとするような美味しさだった。
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八皿目:焼きとらふぐの白子

刺身が続いたところで次にやってきたのは焼き物。しかも、私の好きな食べ物ランキング5位以内常連の白子である。

塩がまんべんなくまぶされたそれに、きゅーっとレモンをかける……。

じゅるりぃ……じゅるりぃららぁ……

そんな垂涎ものの白子たちを、大事に一口ずつ頬張る。ああ、温かい……外の皮が旨味を出しながら、口の中でゆっくりととろけていく白子。

吾輩は至福のひとときを過ごしておるのじゃ……。と一人反芻しながら食べ進め、ついには食べ終わってしまうのであった。
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九皿目:鳥貝の海苔挟み焼き

こちらは大将自慢の一品、鳥貝の海苔挟み焼き。見た目が面白いだけでなく、まず初めに海苔の香り・風味がぶわっと香ってきて食欲を見事に刺激していく。一口かじると貝の旨味がじゅわーぁと口の中に広がり、すかさずそこに酒を流し込む。

シンプルなのだが、これが良いのである。味わいを際立たせる、完璧な仕上がりだ。
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そうして寿司へ

十皿目:まぐろトロ&赤身握り

ということで、そろそろ寿司が食べたいお腹具合になったところで出てくるのは、王道鮪セット。やはり寿司で最初に出てくるものといえば、こいつらである。

トロットロのトロと旨味抜群の赤身が、「お待ちかねー!!!」と呼んでいるようだ。勿論言わずもがなうまい。
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十皿目:金目鯛ヅケ握り

こちらは金目鯛のヅケだ。写真からはヅケの感じがそんなにしないだろうが、食べてみるともうすぐ分かる、この絶妙な醤油具合が……

つくづく、素材を活かす天才が目の前にいることの幸福を実感せずにはいられなかった。
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十一皿目:トリ貝握り

お次はトリ貝の寿司。写真をよく見てみると、おしりが上がっているのがお分かりだろうか。大将がなにやらパシッ!と音を立てた後にこちらに渡してくれたのだが、不思議なことに、みるみるうちにおしりがゆっくりと上がっていったのである。

なんとも不思議で面白いのだが、もちろん味も抜群だ。貝特有の磯の香りを楽しみ、程よいワサビが上手に味を締めくくる。

言うなれば、寿司一貫で口の中にストーリーが出来ているような感覚。面白いものだ。
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十二皿目:白海老巻物

その次に出てきたのは、目にも美しい、白えびの巻物である。富山の宝石と謳われるだけあり、思わず、「綺麗……」と口に出してしまいそうだが、これの凄さは見た目だけではもちろんなかった。

濃厚な海老のまったりとしたコクから、これまたちょっぴり載ったワサビが後味をあっさりさせる。このワサビの量だって、どんなに考えられていることか。

このワサビは、ワサビが苦手な人でも食べられる、とても新鮮なもので、辛くても後を引きずらせない、気持ちのいい辛さ。ワサビが苦手な人こそここに来てほしいものだ。
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十三皿目:タラ白子巻物

なななんと、私の好きな白子が巻物となって再来した。先ほどはトラフグだったのだが、今回はタラ。上にのった塩コショウがこれまた絶妙。ぷちゅっとはじけてスパイシーな風味が広がり、先ほどとは違った楽しみを覚えた。

焼き物と同じ白子ではなく、分けて白子を用意していて、本当に感心してしまうばかりだ。どちらも本当にうまくてたまらないのだから。
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十四皿目:ウニ巻物

そして次はウニである。勿論今回もとろっとろでふわっふわ、口でとろけてクリーミーな磯感を楽しませてくれたのだが、大吉では、時期によっておつまみに殻付き紫ウニが出てきて、それが至極美味しいのである。

今回は時期が異なるということで、それもまた次のお楽しみなのだ。

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十五皿目:いわし握り

さてお次は、銚子で獲れたいわしの寿司。すでに醤油が塗られ、その上にはショウガが少し載っている。そのままで食べると、いわしの味を存分に感じたまま、醤油とショウガがその旨味を引き立て役となっていた。

エビ・白子・ウニと濃厚なものが続き、次にこれを食べたことで、一回口の中がリセットされたような感覚。ちょうど良い順番だと感じさせる。
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十六皿目:塩&タレ穴子握り

この大吉に来たら、老若男女誰でも絶対に美味しいということ間違いなし!と豪語できるアナゴ寿司たちがやってきた。

ここのアナゴ寿司、特に塩の方は、初めて食べた時、言葉が出ない位にその味わいに感動したものである。このアナゴを食べられるなら、他のお店のアナゴを一生我慢してもいいくらい美味しいと個人的に思っている。

脂っ気に偏らず、上品さがあり、口の中のアナゴと酢飯の量がちょうど良くほぐれてなくなる、

つまり、

美味い!!!!!
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十七皿目:車エビ握り

さて、最高のアナゴの次は、車エビ。尻尾がなんとも幻想的な色をしている。

白エビの巻物の時は、それ自体の濃厚さが際立っていたが、この車エビはプリップリの食感と肉厚さからくる、パンチのある海老の旨味が面白かった。

やはり食べ比べは面白いものである。f:id:licocha:20190322235359j:image

十八皿目:車エビ頭&尻尾焼き

ということで、つい先ほどの車エビを食べた後、残った尻尾を焼きますと言われて一度渡したのだが、これが焼きになって、しかも頭付きで戻ってきた。

えびの味噌も殻も尻尾も大好物な私。豪快にばりばりと頭をかじり、ぐいっと一杯。寿司屋の最高の香ばし系つまみの鉄板である。
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十九皿目:わさびの茎漬け

大分お腹もいっぱいになってきたが、もうちょっとだけ、食べたい。そんな時に出てきたのはわさびの茎漬けだ。シャキシャキッと噛んでみると、強めな刺激でぴりりっと辛みを感じた後、爽やかな清涼感。ワサビ好きな私にとってはとても美味しいものだった。これを食べることで、お腹の隙間がちょっと増えたような気がした。

よしよし、もうちょっといける。
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十九皿目:いくら巻物

そういえばまだ、あれ食べていないなあ。そう思ったところで出てきたのが、ドンピシャいくらである。写真をぜひみてほしいのだが、もう粒がとても美しい。丸くて大きくて濁りなく綺麗に透き通っている粒たち。

こんなもーーーん!

とばかりに、一口で贅沢にパクリしてやったのである。ここのいくらは濃厚。大粒のいくらがプチプチとはじけて一粒一粒の味わいが濃い。満足感に溢れる一品なのだ。
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十九皿目:鯵握り

さあ、ラストも近い。終盤にかけ、鯵の握りが出てきた。切り口の筋が美しい。頬張ってからしばらく鯵を噛んでいる。つまりそれだけ大きく切ったわけだが、味があっさりとしているので、噛んでいても嫌にならない。未だ旨味だけを楽しめるように作られている。お腹だってすでに八分目以上なのにも関わらず、だ。美味しく食べさせる魔法は続いている。
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二十皿目:鉄砲巻き

最後はかんぴょう巻き?と思いきや、こちらは中にワサビが入っているので、鉄砲巻きと呼ぶらしい。銃身のような筒状の形と、辛みを際立たせていることから、そう呼ばれるそうだ。

その由来の通り、甘じょっぱいかんぴょうを舌が覚えている中で、ワサビの辛みの存在感がバシッと出てきた。まさに鉄砲巻きにふさわしい味わいだった。
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〆:ホオズキ

ここの〆は毎回変わらない。ひんやり冷やしたあまーいホオズキである。
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 パリパリパリッと小気味良い音を立てながらホオズキを剥き、ストロベリートマトの別名通り、オレンジ色のミニトマトみたいな見た目。

これを食べると、ぷちっと冷たく甘い果肉がはじけて、後味もあっさり。

もうここまで食べている頃には、全員ここのファンである。
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 こんなに飲み食いして……

 見ていただいたように、私かなり食べている。大将のマジックによって美味しく最後まで食べている。今回は敢えてお酒にあまり焦点を当てていないが、私はビールと5種類以上の日本酒(1合)を頼んでいる。これでも10000円台で済む。

ぶっちゃけ銀座の高級店行くより全力でこちらをオススメする……!

もちろん、予算を先に伝えると、その通りに握ってくれるので、その点はとっても安心。

寿司マジックを観たい方は、ぜひ一度行ってみてほしい。

tabelog.com

 

 

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