右手にはワインを、左手にはビールを。

ワインとビールが好きなアラサー酒売り。 酒好き人間を増やすために時々筆を執ります。

ビール界の革命家ブリュードッグの新作!名前はまさかの「ゾンビケーキ」

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昨年の東京は6月中に梅雨明けしたにも関わらず、令和元年の今年は7月末まで雨がしとしとと降り続け、外を見ては憂いていたのも今や昔。

そんな記事を書いている今は8月のお盆休み初日。35度を示す温度計と刺すような日の光、おまけにいつの間にか増えた肌のシミに悲しみの汗が出るばかりだ。

暑過ぎる夏は得意ではない私だが、「夏に飲むビール」というのは格別な好物である。

さらに、私が好きなビールのメーカーから新商品なんて出ようものなら、飲まないわけにはいかないのだ。

そう、出てしまったのである。

私が愛するブリュードッグより、

「ゾンビケーキ」が……

パンクなのはネーミングだけじゃない「ブリュードッグ」

この「ゾンビケーキ」という、日本のメーカーじゃ絶対に作らないようなネーミングのビールのメーカーは、英国発の「ブリュードッグ」。

今でこそ日本のスーパーでも見かける程、流通しているが、このブルワリーは、とにかく歴史が「浅くて深い」のだ。

創業の2004年当時、ブリュードッグブルワリーは24歳の2人組で始めたというが、あっという間に世界中で注目を集めた。

イギリスといえば、言わずもがなビールの歴史は深い国。

しかしだからこそ、業界の保守性に危惧を覚え創業をした二人が行ったことは、何から何まで、とにかく型破りなことだった。

動物の剥製に収められた「エンドオブヒストリー」

ウイスキーより高いアルコール度数55%、さらにその入れ物は動物の剥製に収められたビール、「エンドオブヒストリー」。値段は500~700ポンド(大体1ポンド130円前後なので日本円では65000円以上だ)、11本の限定生産商品だったという。

こんな非常識というか、批判を浴びざるを得ないようなことをした理由として、自然といえど、不運に命を落とした動物の供養の方法として、そのまま腐るより、剥製師により生前の形をとどめたうえで、最も高級な代金を払った人に大切にされることが良い……と創業者は考えたそうだ。

正直なかなかコメントをしづらいが、いたずらに命を粗末に扱おうという気持ちは少なくとも本人にはなく、気軽なマーケティング炎上法を目論んだためではなかったのである。

また、アルコール度数もビールとしては明らかに高い。これを出した2010年7月当時は、これがアルコール度数世界一のビールだった。これがビールの究極形として、「エンドオブヒストリー」と名付けられたのだという。

型破りに次ぐ型破りのビールたち

その他にも逸話が沢山ある。

・戦車で駆け抜けるプロモーションをする

・英国議会議事堂に裸の影を映す

・大西洋の海底でビールを作る

・パイントグラスの2/3サイズを導入したいがため小人症の人を雇い議会に訴えかける

・2011年のロイヤルウエディングでバイアグラ入りビールを発売する

等など……

皆さんはどう思っただろうか。

私は驚いた。

頭おかしい、尋常じゃない、普通じゃ考えられないよな。

本人たちも、ポストパンク・下劣なクラフトビールメーカーと称しているが、それと当時に、スローガンとして、「これは革命、馬鹿なことをさせてくれ」「世界を変えよう、まずはグラス一杯から」……等と掲げている。

ただ、このブルワリーが創業から9年弱で従業員が2名から600名ほどにもなり、英国や北欧で販売量1位、さらに世界中で飲まれるビールとなったのは、やはりそのビールが、実力が認められたからだと私は思う。

20代の二人が長い歴史のビール文化に起こした革命。それはたかがビールかもしれないが、その情熱でこれまでの常識を超えて支持されたのだ。

もちろん大失敗する可能性もあるが、成功すると信じて疑わなかった二人は、これからもつまらないと考えてしまうような人生は送らないだろう。

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ちなみにこの二人についてもっと詳しく書いてある記事もあるので、興味がある方はぜひ読んでみてほしい。

courrier.jp

これまでのブリュードッグビールのおさらい

 


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贅沢につぐ贅沢の「パンクIPA」

さてさて、型破りな創業者について語ったところで、そんな彼らがつくるビールの代表作かつど定番といえば、なんといってもパンクIPAである。

ホップがどっさり感じられる香り高く贅沢なIPAらしい苦味のきいたビールで、私は2013年くらいの、日本でIPAタイプのビールが一般的とまではいかなかった頃にこれを飲む機会があり、そのあまりの美味さに「こいつは間違いなく売れる」と思ったものだ。

たまに、日本でも同じ作り方のビールがあるし、海外ビールは高いからわざわざ飲みたくないという人もいるのだが、個人的にはそのブルワリーの原料や作り方のこだわりって絶対あるものだと思うので、背景を知ったうえで一回飲んでみてほしいなあなんて思う。

ちなみに、心地よいコクと香り、キレが同居する魅惑のこのビール、やはり「やりたいこと」をやって出来たもの。

IPAといえば、英国では十数年前は意外なことに「陳腐で中途半端」なビールという位置づけをされていたというのだが、創業者はそうは考えなかったわけである。

世界一のIPAを目指し、採算を度外視してつくり出した至高のIPAは、大量のホップを贅沢に使い、手間を惜しまずホップのアロマを最大限まで引き出したことで、改めて評価される逸品になった。

ちなみに、海外のビアマニアの評価サイト「ratebeer.com」(https://www.ratebeer.com/)では、98点という高得点をたたき出した実績もあるものだったりもする。

 その絶妙な爽やかさに戸惑う「デッドポニークラブ」

 パンクIPAの次に紹介するのは、「デッドポニークラブ」。英字にすると「DEAD PONY CLUB」だ。これまた恐ろしげな名前のビールだが、そんな名称とは裏腹に、味わいは超爽やかなアメリカンペールエールタイプのビール。

私はポニー、干草の上でそよ風に吹かれるポニー……具体的には、やはり軽めな印象で、ほのかな麦芽の甘みと南国のフルーツのうな香りで、初心者や、これから色々なビールを勉強していきたいという人にはオススメの味わい。

とくに夏場にはこのビールがひときわ美味しく感じるんだ。

……んだんだ。

グレープフルーツを贅沢に使ったIPA「エルビスジュース」

さて、フルーティなビール好きにオススメしたいのは「エルビスジュース」だ。

グレープフルーツIPAと銘打っている通り、グレープフルーツを贅沢に投入しているらしい。もちろん、ただ闇雲に入れるのではなく、ホップとシトラスのフレーバーについて研究を重ねて、その一番良いバランスで作られたのが、5種のホップとグレープフルーツの皮を組み合わせた、フルーティなIPAなのである。
香りがとにかくフローラル。ただ柑橘系というだけであれば勿論他のビールにもあるが、これはとにかく贅沢感があって特徴的だ。IPAなので苦味も勿論感じられるのだが、 爽快で甘みのあるフレーバーで、最後のキレも心地よい。はっきりと女性好みなビールだと言えるだろう。

 

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新作のゾンビケーキは新しいポーターの世界!

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おさらいも終わったところで、ついに今回の新作「ゾンビケーキ」を紹介したい。

全体的なパッケージの色味は紫色……これはまさしくゾンビケーキっぽい。というか、そもそもなぜゾンビとケーキをくっつけたのかしら。まるでハロウィンみたい。

そんなことを思いながらビールを注ぐと、濃い赤茶の、チョコレートの様な色味のビールが。そう、これは「プラリネチョコレートポーター」ビールなのである。

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その名の通り、香りは大分チョコレートやコーヒー、キャラメルの様な香りがする。

ポータータイプのビールというのは得てしてこういう濃ゆいながら甘ったるい香りがする上、冬に飲んだ方が良いような濃さのビールが多いのだが、これは夏に嗅いでもべったりした香りにならず、くんくん、クンクン、くんかくんかと嗅いでしまう。

なんだろう、食中花に寄っていく虫の様な気持ち。

例えはとてつもなく良くないけれど、的を得ているとは思う。そんな魅力的な香りだ。

そしてくいっと、一口……
濃いのかと思いきや、むしろもうちょっとだけ後を引いてほしい濃さ。

ポーターってもっとべたべたしてなかったっけ。冬に飲むくらいがちょうど良いと思っていたのだが、むしろこのポーターは夏にいきたい味だ。

新しい。

こんな感想を未だポータービールに持ったことがない。ちゃんとチョコの様な濃ゆさはあるのに、それを口の中で不用意に長引かせず、スパイシーさやフルーティさがあり、後味も引き締められている。

それはまるで炬燵で食べるアイスの様な。

夏は爽やかでキリッとしたビールだけが美味しいのではなく、お酒にあわせるご飯やおつまみによってこういうポーターを飲んでも大いにいいじゃないか!と思わせてくれる一品であった。
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私だったらリピートしてしまう美味しさである。

流石ブリュードッグさんだ。。。

ちなみにファンの私は、最近専用クージー(保冷スリーブ)をゲットしてしまった。

めっちゃおしゃれ、ちょっと自慢したくて撮ってしまった、、、へへへ。

ちなみに瓶にも缶にも両方に使えた。

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ということで、今回はビール界の革命家、ブリュードッグについてちょっと熱く語らせてもらった。

興味を持っていただけた方には、ぜひこの夏に飲んでみてほしい。

www.cheers-winebeer.club

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