皆さんは、お酒入りのお菓子を食べたことがあるだろうか。
例えばサバランなどの洋酒入りのケーキや、バレンタインの時期によく売られている洋酒入りチョコレートなんかは少し苦手な部類に入るのだが、ラムレーズンはお酒とスイーツの調和が完璧で、逆に大好物だったりする。
しかし、お酒入りのお菓子といえば、たいていが洋菓子のイメージが強い。そんな中、洋酒、それもシャンパーニュ入りのいちご大福の存在を知り、和菓子もお酒も私はいてもたってもいられなくなり、すぐさまそれを購入した。
今回はこのシャンパンいちご大福についてレポートしていきたいと思う。
フレンチ「レヴェランス アール」発祥のシャンぷく(シャンパン大福)とは?
そもそもシャンパン入りの大福なんて、かなり数奇な発想だと思う。これを作ったのは、銀座にある「reverence R(レヴェランス アール)」というフレンチレストランだ。
reverence R(レヴェランス アール)とは?
レヴェランスR(アール)は、東京都銀座の並木通りにあるレストランで、古酒ワインをメインに据えて、特別なマリアージュを体験できるような、少し変わったお店だ。
ブルゴーニュ地方のワインやシャンパーニュ地方のワインの古酒に特化したラインナップから、ソムリエとシェフが各々のワインの個性を最大限に引き出せるような料理を提供しているとのこと。
食事を提供する方法が特に面白く、まずはワインを選び、そのワインに合う食材を「旨味・ミネラル感・香り・補完性」という要素から考えて決定していくのだそうだ。
厳選された食材から作られた料理はワインとの調和を重視するために、あえて料理名は付けず、マリアージュのための素材とイメージのみを説明するのだという。
注がれたワインの繊細な変化や奥深い風味に心を傾けながら、唯一無二のマリアージュ体験を楽しむことができるという、なんとも個性的なお店。
ポテンシャルのあるワインでなければ成立しないであろう貴重な体験ができる店ということで、私も近々行きたいと思っている。訪れた際は是非このブログでも共有していきたい。
ちなみに、オーダーできるメニューは現在2種類とのこと。下記は公式サイトから引用させていただいた。
ちなみに価格は、2024年11月12日現在でショートコースが12,000円(税込)+サービス料、フルコースだと60,500円(税込)+サービス料となっている。
まずはショートコースを試してみて、感動したらフルコースを頼むのでも良いかもしれない。ちなみに個室を希望の場合は別途16,500円かかるとのこと。
こちらのお店は、ワインの専門誌である「Winart(ワイナート)」にも古酒ペアリングが楽しめるお店としてなんと4ページ分も特集されたらしい。
ちなみに今予約取ろうとしたら満席でした……。また機会をうかがわねば。
シャンぷくのこだわり原料とおすすめの食べ方
レヴェランスからのメッセージに、「職人の仕事がきっちりと施された作品は自ずと美しく、さらに細部へのこだわりを貫けば人々の感動を呼ぶ芸術の域に達する。」それは料理やワインも然り……。と書かれている通り、この大福にもこだわりを充分に感じる。一番美味しく食べるために、沢山のことを教えてくれているのだ。
原料
原料は、味を決める上で最重要。使用されるいちごは常に旬の品種を選び、あんこは創業110年あまりの老舗和菓子店である「赤坂青野」さんのこしあんを使用しているとのこと。そしてシャンパンは、皆さんご存じ「モエ・エ・シャンドン」。完璧なマリアージュになるように全てこだわり抜かれているのだ。
食べ方
このシャンパンいちご大福は防腐剤や保存料不使用の生大福なので、かなり消費期限も短い。出荷日を含む3日以内には食べるように勧められている。
それなので、「消費期限は、72時間。」のキャッチフレーズが有名なしゃんぷくだが、さらにこの大福は、味の変化も楽しめるというのだ。
1日目は出来立てのため、それぞれの素材の味わいが際立っている状態だが、商品が届く2日目には素材の味が溶けあい、フレッシュでキリっとした食べごろの味に。そして3日目には、よりジューシーで芳醇な熟成具合が楽しめるとのこと。
食べるときには、ワインのように熟成具合を楽しめるのだ。
うーん素晴らしい。
また、要冷蔵商品なので、箱のまま冷蔵庫に入れて保管は必須だ。ちなみに、紅茶やコーヒー、シャンパンと一緒に食べることをお勧めしている。私は勿論酒と合わせた……。笑
いざ実食!ただのいちご大福なわけがない
ということで、ついに大福が届いた。こちらは商品が届く2~3か月前にオーダー開始となり、定数で締め切られる。それなので早めに購入し、届くのを楽しみに待っていたというわけだ。
消費期限は3日ということもあり、パッケージに関してはかなりシンプル。冷蔵庫から出したての大福たちを出していき……?
せっかくなのでお皿に盛ってみた。ちなみにこちらはウェッジウッドのフロレンティーン ターコイズというシリーズ。食器ってどうしてこんなに可愛いんだろう。あー可愛いったら。個人的にはコロンビアセージグリーンも大好きだけども。
大福を切ってみると、断面はこんな感じだ。
くり抜いたいちごに、シャンパンのジュレがたっぷり仕込まれているのが分かる。そして大福の皮のふわっふわ感は写真からも伝えられているだろうか。。。
この大福の皮、すごーくふわもちで柔らかく、ぎゅっと握ったら全部潰れちゃいそうなほど。
一口かじると、まずはいちごの甘みを楽しんだところからシャンパンジュレがジュワァァァ……っと口の中に広まり、爽やかさが伝わってくる。そして噛みしめていくうちにあんこの柔らかい甘さや、かすかなジュレの苦味も相まって、それはまさにマリアージュ。
普通のいちご大福だといちごの甘さや爽やかさとあんこを楽しむ感じだが、いわゆる酒とスイーツを合わせた時の楽しみ方がこの一個で出来るので、本当に満足度が高い。
話題性も充分にあるのでギフトにもおすすめだが、問題は賞味期限が短すぎるので、北海道・中国・四国・九州・沖縄地方や一部離島への配送は出来ないのがネックだろうか。
とはいえ、機会があれば是非一度食べてみてほしいというのが正直なところ。酒とスイーツを合わせる習慣のある人にこそ、是非食べてほしい一品である。