パンダの看板にふらりと惹かれて入ったら、そこは本格フレンチの世界だった——。
今回は、国分寺でおしゃれなコースランチを楽しむならここ!ということで、ユニークなビストロ「古民家キッチン ぱんだ」をご紹介。
ゆるかわな見た目に反して、料理のクオリティは想像以上。古民家を改装したアットホームな空間でいただいたフレンチのレポートをしていきたい。
店内の雰囲気とパンダたち
国分寺駅の北口から駅前通りをずっと直進したところにある「古民家キッチン ぱんだ」・お店のシンボルは、何といってもこの可愛らしいパンダの看板。
子連れ大歓迎とのことで、主婦の方にも優しいこちらのお店。群馬県から無農薬の野菜を仕入れているのだそうだ。
入口には、「靴のままお上がり下さい」という注意書きが。もしかしたら玄関口で靴を脱いでしまう方も多いのかもしれない。
お店の中に入ると、店内のあちこちにパンダグッズが。遊び心たっぷりで、思わず写真を撮りたくなる空間。
広々としていて、子連れの方でも安心して過ごすことが出来そうだ。
特に可愛かったのは、こちらのつまようじ入れ。ウインクしながら口いっぱいにつまようじを頬張っているパンダはちょっとシュールだった。
ビストロながら味わいは本格的なコース料理
この日のコースは、前菜から贅沢のオンパレード。お酒好きとしては、最初からテンション上がりまくりである。
ふんわりとした食感ながら、コクのあるフォアグラパテが、パンの香ばしさとマッチ。添えられた干し柿バターは、想像以上にまろやかでコクがあり、甘さと塩気のバランスが秀逸。
この一皿だけでワインが何杯でもいけてしまいそうだ。
イカの香草のソースがけ ランプフィッシュのキャビア添え
続いてやってきたのは、緑色の香草ソースが美しいイカの前菜。
ブロッコリーとイカ、そして上にのったランプフィッシュのキャビアを口に運ぶと、塩気が良いアクセントに。
サワラのマリネ
お次は、軽くマリネされたサワラに、葉物のグリーンと赤カブのピクルス、ハーブを添えた一皿。
素材の香りと爽やかさが活きていて、ぺろりと食べられてしまう冷菜だ。魚の脂がほんのりととろけて、さっぱりしたドレッシングとよく合う。
カブのポタージュ
中盤に登場したのは、ほっと落ち着くカブのポタージュ。
とろっとした口当たりで、野菜の甘さが素直に感じられて、じんわりとした美味しさを感じさせてくれる。
白子と蟹みそのグラタン
小ぶりな器にたっぷり詰まったのは、白子のなめらかさと蟹みその濃厚なコクが融合したグラタン。
表面のとろっと感と、どぉぉぉおんと押し寄せてくる旨味たっぷりのグラタンはたまらなくワインに合い、美味しい。
これは是非家でも真似したい一品だ。
(まぁ、痛風が怖いが……笑)
ふわっと香る魚介の香ばしさに、スプーンが止まらなくなる一品。しっかりとした味わいながら、重たすぎず、コースの流れを邪魔しない絶妙なバランス。
リスのココットも可愛い。ちょっとクルミっ子を彷彿とさせる。
真鯛とはまぐりのシャンパン蒸し
耐熱フィルムに包まれて登場したのは、真鱈とはまぐりのシャンパン蒸し!
フィルムを開けた瞬間にふわっと立ち上るシャンパンの香りが芳しく鼻をくすぐってくる。はまぐりの出汁と真鱈の柔らかさが溶け合い、優雅な余韻を残してくれる。
煮込まれて、真鯛とはまぐりの出汁が溶け込みつつ酸味のあるトマトを頬張った瞬間はなんとも幸せな瞬間だった。
米澤豚のロースト
メインはどっしりと存在感のある米澤豚のローストがやってきた。
しっとりとジューシーで脂が甘く、付け合わせのマッシュポテトもとろける滑らかさ。
マスタードの酸味が引き締め役になり、ボリュームがあるものの、最後まで飽きずに楽しむことができる。
イカのファルシ リゾット詰め
ころんとしたフォルムが可愛いいかのファルシがやってきた。
中には香ばしく炊き上げられたリゾットがぎゅっと詰められていて、噛むごとにいかとお米の旨みが溶け合う。二口くらいのサイズながら食べ応えがあり、前菜の中でも主役級の存在感を放っていた。
ベリーの甘酸っぱさで締めくくるデザート
コースの最後は、ベリーのチョコレートケーキとフランボワーズのジェラート。甘さ控えめで、食後にぴったりの爽やかさだった。
しっかり満足感を残しつつ、軽やかにフィニッシュできるのが嬉しい。
直輸入のカリフォルニアワインや日本ワインも!
この日のペアリングはマグナムボトルのスパークリングワインからスタート。実はこれは持ち込みしたもの。抜栓料を支払えば、お店で楽しむことが出来る。
7人での会食だったのだが、お気遣いいただき、お昼の時間はお店を貸し切らせていただくことが出来た。店主の方は非常にお優しい方で、色々と相談もさせて頂いた。
そして、注目したいのは国産ワインとカリフォルニアのワインのセレクト。お店で用意されているワインを注文させていただいた。
中でもおすすめだったのは、宮城のワイナリー、アルフィオーレのロゼワイン。自然派好きにはたまらない、優しい果実味が印象的。
また、こちらのお店が直輸入されているセンター・オブ・エフォート ピノ・ノワール(カリフォルニア)は、上品で深みのある味わい。樽感もあり、ボリュームがあり、肉料理にもぴったりだった。
その他にも、カリフォルニアワインリストが充実。直輸入するほどのこだわり。ボトルは7,800円~17,800円。
ちなみにシャンパーニュもあり、ヴーヴ・クリコのイエローラベルは25,000円での提供となっている。
アクセス・店舗情報
店舗情報は下記のとおり。予約はこちらから可能。
店名: 古民家キッチンぱんだ
住所: 〒185-0011 東京都国分寺市本多4丁目1−14
電話番号: 042-407-2703
最寄駅: 国分寺駅 北口から徒歩約10分
定休日:火曜日・水曜日
ジャンル: フレンチビストロ・ワインバー
ちなみに、なぜこのお店はパンダだらけなのか伺ったところ、店主のお子さんがパンダ好きらしい。
可愛い……。
また、お子さんがいる方も来やすいお店になるようにと、パンダグッズを増やしたとのこと。ソファー席や座敷もあり、ベビーチェアも用意されているので、ゆっくり過ごせること間違いなしである。
このギャップ萌え、クセになる!
ということで、こちらの「古民家キッチン ぱんだ」は、パンダのかわいさに油断してたら、料理とワインの本気度に度肝を抜かれた。まさに“隠れ家フレンチ”という言葉がぴったりなお店だ。
デートにも、女子会にも、自分へのご褒美ディナーにも◎。「国分寺でいいお店知らない?」って聞かれたら、真っ先に教えたくなる場所だ。