右手にはワインを、左手にはビールを。

美味しいの裏側には、作り手のストーリーがある。Google飲食店レビュー1,000万回閲覧の酒好きが綴る食と酒のノンフィクション。

府中駅徒歩2分「THREE ARROWS BREWING」レビュー|持ち込み自由×12タップの自由度が魅力のブルワリー

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府中でクラフトビールが飲めるお店を探しているなら、THREE ARROWS BREWING(スリーアローズブルーイング)は候補に入れておいて損はない。

京王線府中駅から徒歩約2分、12タップのクラフトビールが楽しめて、しかもフード持ち込み自由。

多摩エリアのブルワリーをかなりの数まわってきた筆者だが、この「気軽さ」と「自由度」の組み合わせは、このエリアでもかなり珍しい。

今回は実際に訪問して飲んだビールの正直な感想と、どんな使い方をすると一番楽しめるかをまとめていく。

THREE ARROWS BREWINGとは?|「三本の矢」に込められた想い

THREE ARROWS BREWINGのロゴサイン。矢印とシールドを組み合わせたブランドロゴとCRAFT BEERの文字が描かれている

THREE ARROWS BREWINGのロゴ。アウトドアカルチャーとの親和性が伝わるデザイン

スリーアローズブルーイングは、東京・府中に拠点を構えるクラフトビールブルワリー。

店名の「Three Arrows(三本の矢)」は、2人のブルワーと仲間たちを三本の矢に見立て、束になって遠くへ飛ぶという想いから名付けられている。

掲げている理念は 「Beer First, Community First, Sustainable First」

おいしさの追求だけでなく、地域に根ざし、持続可能であることを大切にしている。実際にその理念は「フード持ち込み自由」という近隣飲食店との共存スタイルにも表れていて、言葉だけじゃないところに好感が持てる。

店内にはアウトドアカルチャーの世界観が随所に表現されていて、代表が実際にハンティングした鹿の角がビールタップに使われているのが印象的。こういう遊び心は、ブルワリーとしての個性をちゃんと感じさせてくれる。

店内の雰囲気|カジュアルで入りやすい空気感

白壁に鹿の頭骨とブランドロゴ、足元にはビール樽。オリジナルTシャツも販売されていて、ブルワリーの世界観がコンパクトに詰まった店内

THREE ARROWS BREWING店内。白い壁にブランドロゴと鹿の頭骨が飾られ、木目のスタンディングテーブル、ビール樽、ハンガーラックにかかったオリジナルTシャツ、観葉植物が見える

店内はカジュアルで肩肘張らない雰囲気。

一人でふらっと来ても、仲間と持ち寄りで来ても居心地がいい空気感がある。クラフトビール初心者がいきなり専門店に行くのはちょっとハードルが高い…という人にも入りやすい店だと思う。

タップリストは電光掲示板に表示されるスタイルで、ビール名・スタイル・ABV(アルコール度数)が確認できる。

THREE ARROWS BREWINGの電光掲示板式タップリスト。12種類のビールがスタイル、アルコール度数、苦味レベル、パイント・ハーフパイントの価格とともに表示されている。左下には鹿の角が見える

12タップのラインナップが一覧できる電光掲示板。スタイル・ABV・苦味の強さ・価格が表示されている

実際に飲んだビールを正直レビュー

THREE ARROWS BREWINGのロゴ入りグラスに注がれた2杯のクラフトビール。左は濁りのあるオレンジがかった色のダブルIPA、右はクリアな淡いゴールドのコールドIPA。木目のカウンターに並んでいる

今回注文したサンライズカモシカ(右・コールドIPA)とウーリーマンモス(左・ダブルIPA)。色味の違いでスタイルの差が見て取れる

サンライズカモシカ(コールドIPA・5.4%)

古代米を使用したコールドIPA。

コールドIPAとは、IPAのホップ感をラガー酵母で仕込むことで、クリーンでキレのある飲み口に仕上げるスタイル。

エール酵母のIPAにありがちなフルーティな重さが出にくく、すっきり飲めるのが特徴で、ここ数年アメリカを中心に注目されているジャンルだ。

実際の味わいとしては、やわらかな濁りと軽やかさがあり、清涼感のあるクリーンな仕上がり。するっと飲めるタイプで、重さはほぼない。

正直に言えば、「突出した個性がある」とまでは感じなかったが、クリーンで雑味がなく、万人が飲みやすい方向にきちんとまとまっている。

クラフトビールを飲み慣れていない人がコールドIPAというスタイルに出会う最初の一杯としては、かなり入りやすいと思う。

ウーリーマンモス(ダブルIPA・8.5%)

こちらは多摩エリアの人気ブルワリー・坂道ブルーイングとのコラボビール。

マンゴーやパッションフルーツ、柑橘系の香りが強めに出ていて、ダブルIPAらしい飲みごたえがある。

ABV 8.5%と高めだが、アルコールの重さで押してくるタイプではなく、フルーティな香りが先に立つ分、数字ほどの重さは感じない。

IPA好きなら頼んでおきたい一杯だ。

THREE ARROWS BREWINGのビールタップ。タップハンドルに本物の鹿の角が使われており、グレーのタイル壁に5本のタップが並んでいる。スタッフがグラスにビールを注いでいる

ビールタップのハンドルには本物の鹿の角。代表が実際にハンティングしたものだという

フード持ち込み自由|この自由度が最大の武器

THREE ARROWS BREWINGの自家製鹿ジャーキー。ステンレスの小皿に濃い色のジャーキーが盛られ、隣にロゴ入りグラスのクラフトビールが置かれている

自家製の鹿ジャーキー(700円)。噛むほどに旨みが出て、ビールとの相性は抜群

スリーアローズブルーイングの最大の特徴と言っていいのが、フード持ち込み自由というスタイル。

近隣の飲食店からテイクアウトして持ち込むのも自由。仲間とそれぞれ好きなものを買ってきて持ち寄り、好きなクラフトビールと合わせて楽しむといった使い方ができる。

今回は店内メニューの 鹿ジャーキー(700円) を注文。

噛むほどに旨みが出てきて、ビールとの相性はかなり良い。

アウトドアカルチャーとの親和性を打ち出している店らしいメニューで、ちょっとした話題のきっかけにもなる。

コールドIPAとは?|知っておくと楽しさが広がるスタイル解説

今回飲んだ「サンライズカモシカ」のスタイルであるコールドIPAについて少し補足しておく。

コールドIPAは、2018年頃にアメリカ・オレゴン州のWayfinder Beerが提唱したとされる比較的新しいスタイル。

IPAのホップ感を活かしつつ、ラガー酵母を使って低温で発酵させることで、エステル(フルーティな香り成分)を抑え、クリーンでドライな仕上がりにするのが特徴だ。

従来のIPAが「香り高くて重め」だとすると、コールドIPAは「キレがあって軽やか」。

ビールの苦味やホップの香りは好きだけど、重さがちょっと…という人には刺さりやすいスタイルで、日本のブルワリーでも採用が増えてきている。

ちなみに、古代米を副原料に使うのは、タンパク質を減らして軽い酒質に仕上げるためのテクニック。

スリーアローズのサンライズカモシカがすっきり飲めるのは、このあたりの設計もあってのことだろう。

イベントも頻繁に開催

スリーアローズブルーイングでは、新作ビールの開栓イベントやコラボイベントがかなり頻繁に開催されている。

最新情報は基本的にInstagramで発信されているので、訪問前にチェックしておくと楽しみ方が広がる。

イベント時は限定タップが出ることもあるので、タイミングが合えばまた印象が変わるかもしれない。

正直に感じた良い点・気になった点

THREE ARROWS BREWINGのカウンター。お食事処ちゃちゃのフードデリバリーメニュー、坂道ブルーイングやSHIOKAZE BREWLABなど他ブルワリーのショップカード、ロゴ入りグラス、キャッシュレス決済端末が並んでいる。奥には鹿の角のビールタップが見える

カウンターには近隣飲食店のデリバリーメニューや他ブルワリーのショップカードが並ぶ。地域との繋がりが見える一方、ビール自体の詳しい説明はここにもない

良かった点

  • 立地の良さ — 府中駅徒歩2分。ふらっと立ち寄れる距離感
  • フード持ち込み自由 — 多摩エリアでもかなり珍しい。自由度が圧倒的
  • 12タップの豊富さ — オリジナル+ゲストで常時12タップ
  • イベント頻度 — コミュニティ感があり、通う楽しみがある
  • キャッシュレス完全対応 — 現金不可。手ぶらで行ける

気になった点

  • ビールの情報量が少なめ — タップリストは電光掲示板にあるが、各ビールのコンセプトや味わいの詳細は店内では見当たらなかった(Instagramには詳しい説明あり)。造り手のこだわりが見えると、もう一杯試してみようという気持ちにつながると思う
  • 味の個性はやや控えめ — クリーンで飲みやすいが、クラフトビール好きが「これは!」と唸るような突出した一杯には出会えなかった。ライト層向けにあえてそうしている可能性もある

THREE ARROWS BREWINGの店舗情報

THREE ARROWS BREWINGの店舗入口。レンガ壁に囲まれたガラス扉にロゴ、営業時間(Mon-Sat 14:00-22:00、Sun 12:00-20:00、CLOSE WED)が記されている。左手にOPENの看板と植栽が見える

ガラス扉に営業時間と定休日が記されたTHREE ARROWS BREWINGの入口。レンガ造りの外観が目印
項目 詳細
店名 THREE ARROWS BREWING(スリーアローズブルーイング)
住所 東京都府中市府中町2-1-9
アクセス 京王線府中駅 徒歩約2分
営業時間 月・火・木〜土曜 14:00〜22:00(L.O. 21:30)/ 日曜 12:00〜20:00(L.O. 19:30)
定休日 水曜
タップ数 12タップ(オリジナル+ゲスト)
テイクアウト プラカップ・グラウラー対応
決済 クレジットカード・電子マネー・QR決済(現金不可)
フード 持ち込み自由
公式Instagram @three.arrows.brewing

まとめ|味で選ぶ店ではなく「場」で選ぶ店

THREE ARROWS BREWINGは、ビールの味そのもので尖った個性を打ち出す店というよりは、「気軽さ」と「自由度」で選ぶ店

駅徒歩2分の好立地、12タップの豊富なラインナップ、フード持ち込み自由というスタイルは、多摩エリアのブルワリーの中でも唯一無二のポジションだと思う。

クラフトビール初心者を連れて行く最初の一軒として、仲間との持ち寄り飲みの場として、ふらっと一杯の寄り道として使い方の幅が広い、懐の深いブルワリーだ。

 

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この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。