右手にはワインを、左手にはビールを。

美味しいの裏側には、作り手のストーリーがある。Google飲食店レビュー1,000万回閲覧の酒好きが綴る食と酒のノンフィクション。

食と酒の実績・PR事例まとめ|らむこ(Googleレビュー1,500万以上閲覧)

こんにちは。

この度はご興味をお持ちいただき、ありがとうございます。

らむこと申します。

このブログでは、Googleレビュー累計1,500万回以上閲覧の実績をもとに、飲食店PR・取材・レビュー・Webマーケティングを通じて、飲食店・お酒・食品の魅力を発信しています。

こちらの記事では、プロフィールや私(@winebeer_cheers)の活動についてお伝え出来たらと思います。

プロフィール

飲食店取材中にビールを手にするフードレビュー・お酒インフルエンサーらむこ


食と酒を軸に、レビュー・取材・コンテンツ制作を行っています。

  • Googleレビュー累計 1,500万回以上閲覧
  • レビュー掲載店舗 140店舗以上
  • ブログ運営(飲食店・食・酒ジャンル中心)
  • 元酒バイヤー(数千種類の酒をテイスティング)

店舗ごとの売上傾向や客層に合わせたお酒のラインナップ設計・提案にも携わり、主要販売商品として採用された実績があります。

発信について

飲食店レビューやPRでは、単なる感想ではなく、

  • 料理内容
  • 価格帯
  • 利用シーン
  • アクセス情報
  • 決済方法

など、実際に来店・購入する人に役立つ情報設計を重視しています。

また、ブログではSEOを意識した構成で、検索からの流入を継続的に獲得しています。

(例:「国立 ドーナツ」などで検索1ページ目表示実績あり)

数字実績(2026/4時点)

飲食店を中心としたレビュー投稿により、Googleレビュー累計表示回数は1,500万回を超えています。

飲食店を中心としたレビュー投稿により、Googleレビュー累計表示回数は1,500万回を超えています。

YouTubeチャンネル登録者数14.5万人以上の成長推移データ実績

YouTubeチャンネルでは、登録者数14.5万人以上の実績があります。
  • Googleレビュー 累計表示回数:1,500万回以上
  • レビュー掲載店舗数:140店舗以上
  • YouTubeチャンネル登録者数:14.5万人以上(飲食ジャンル以外)
  • SEO記事による検索流入を継続獲得

※飲食店を中心に、継続的な閲覧・検索流入を獲得しています。

(2026/4時点)

PR・取材実績(一部抜粋)

  • 株式会社トリクミ 様
  • 株式会社東京いちごカフェ 様
  • 株式会社ロイヤル商事 様
  • 焼き鳥どん 豊田店 様
  • 株式会社奴ダイニング 様
  • OXY株式会社 様
  • 株式会社アクトアウト 様

その他東京都内中心にご依頼いただいております。

ブログ・SNSを通じて、飲食店・食品の魅力を発信しています。

マーケティング・調査経験

これまで、

  • 外資系IT企業(G社)のマーケティング関連調査プロジェクトに参画
  • 大手飲料メーカー(K社)のtoC向け市場調査・インタビュー業務を担当

主にインタビュアーとして、一般消費者の深層心理やニーズを引き出すデプスインタビューを多数実施してきました。

その経験を活かし、現在の発信でも「集客につながる伝え方」を意識しています。

Webマーケティング実績

  • BtoB領域(歯科業界)にてWebマーケティングを担当
  • 広告運用(SNS広告・検索広告)による集客支援
  • SNSアカウント運用・コンテンツ設計
  • アクセス分析・改善提案

PRだけでなく、集客導線全体を意識したサポートが可能です。

ご依頼・対応内容

主に以下を承っております。

  • 飲食店/食品/お酒のPR・レビュー

  • 取材記事(ブログ・SNS連動)

  • SNS運用相談・設計サポート

  • Googleマップ集客(MEO)情報設計サポート

  • 広告運用サポート

「PRだけお願いしたい」

「集客や運用も含めて相談したい」

どちらでも問題ありません。

内容が固まっていなくても、まずはお気軽にご相談ください。

インタラクティブコンテンツ

食とお酒の知識を活かした、遊べる・役立つWebツールも制作しています。

🍷 プロバイヤーらむこの「今夜の一杯」診断

気分×料理×シーンの3ステップで、あなたにぴったりのお酒を提案。

元バイヤーの知見をもとにした96通りのペアリング診断です。

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🐱 にゃんこごはんチェック

猫に食べさせていいもの・ダメなものをゲーム感覚で学べるクイズ。

猫好きの方はぜひ挑戦してみてください。

おわりに

このブログ・SNSでは、食とお酒を丁寧に伝えることを大切にしています。

一過性の拡散ではなく、長く価値が残るコンテンツづくりを意識しています。

ご依頼・ご相談は、Instagram(@winebeer_cheers)のDMまたはお問い合わせフォームよりお願いいたします。

無理な営業や勧誘は行っておりませんので、情報収集段階でもお気軽にご連絡ください。

ご縁がありましたら、ぜひ一緒に魅力を形にできれば嬉しいです。

 

八ヶ岳グランヴェールヴィンヤード|山梨が育む新しい日本ワインの現在地

八ヶ岳の麓、標高約950mに広がる八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードのブドウ畑と山並み
八ヶ岳の麓、標高約950mに広がる小淵沢の自社圃場

山梨県北杜市・小淵沢町。標高約950m、八ヶ岳・南アルプス・富士山を一望する高原に、2024年9月、新しいワイナリー、八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードが誕生した。「峻烈な気候でしか成し得ない、純度の高い表現」を掲げる、確かな志を持った造り手である。

このワイナリーで醸造責任者を務めるのが、瀬沼瑠衣(せぬま るい)氏。実は彼と私の出会いは、私が酒類バイヤーを務める前、ワインショップの一店員だった時代に大学生のアルバイトとして入ってきた青年。それが、当時の瀬沼くんだった。

あれから10年あまり。ワインの世界に魅せられた若者は、いま日本ワインの最前線で、自らの手でブドウを育て、ワインを醸している。今回は、この八ヶ岳グランヴェールヴィンヤードという、新しいながら本物の風格を持ったワイナリーをじっくり紹介したい。

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ちいかわ炙りしめ鯖スナックは鯖の味がする?原材料から正体を探ってみた

「炙りしめ鯖味のスナック」と聞いて、あなたはどんな味を想像するだろうか。ちいかわきっての酒&つまみ好きなくりまんじゅうがよく食べている炙りしめ鯖を再現したという、バンダイの新作スナック。

しかも全10種類のおつまみ型ステッカーがついてくるというではないか。これは、買うしかない……!

ということで、コンプリートを目指して1箱(10個入り)買ってみた結果について、今回はレビューしていきたい。

1.「炙りしめ鯖スナック」とはどんな商品か

ちいかわ炙りしめ鯖スナックを箱買いした10袋とおつまみ風ステッカー

▲コンプを目指して1箱(10個入り)を箱買い

正式名称は「ちいかわ くりまんじゅうの炙りしめ鯖スナック」。バンダイから2026年6月8日に発売された、ステッカー付きのコーンスナックである。価格は税込181円、内容量は21g、そしておつまみ風デザインのステッカーが1枚(全10種)封入されている。

面白いのは、ステッカーのラインナップがすべて『おつまみ』で揃っている点。焼きサンマ、もろみみそ、ごはんのせ焼きそば……どれも酒の席が似合う品ばかりで、くりまんじゅうメインの世界観がそのまま落とし込まれている。おやつとしても、お酒のお供としても成立する、という大人にもうれしい立て付けだ。

2. くりまんじゅうと炙りしめ鯖──このスナックが生まれた理由

そもそも、なぜ"炙りしめ鯖"なのか。それは、くりまんじゅうが作中屈指の酒好き・つまみ好きキャラだからである。日本酒を片手に、炙ったしめ鯖をつまむ——そんな晩酌の名シーンが、原作者ナガノ氏の公式X漫画で描かれている。

この一杯と一品こそ、今回のスナックの原点。商品名が「くりまんじゅうの炙りしめ鯖スナック」なのは、伊達ではないのだ。

ステッカーのおつまみも、実は"くりまんじゅうの晩酌メニュー"

さらに面白いのが、全10種のステッカー。よく見ると、くりまんじゅうが作中で実際に食べてきたおつまみと重なるものがいくつもある。たとえばこの3つ。

焼きサンマ、モダン焼き、もろみみそ──いずれも今回のステッカーに入っている。つまりこのステッカー、ただのおつまみ詰め合わせではなく、彼の"飲みの記録"そのもの。ファンならニヤリとするセレクトである。

くりまんじゅうがこれまで食べ飲みしてきた晩酌メニューの全記録は、別記事にまとめている。気になる人はこちらもどうぞ。

▶ くりまんじゅうの晩酌メニュー全リスト(ちいかわパークガイド内)

3. 開封──運よく1箱で全10種コンプ

ちいかわ炙りしめ鯖スナックの中身。ひと口サイズの雫型コーンパフ

▲中身はころんとしたひと口サイズのコーンパフ

袋を開けると、ふわりと酸味のある香ばしい香りが立つ。中身はころんとしたひと口サイズのコーンパフだ。粒の形は丸みのある雫型で、くりまんじゅう(栗まんじゅう)にちなんで栗を思わせる……と見れば見えなくもない。公式に「栗型」と明言されているわけではないので、あくまで愛嬌のある形、くらいに受け取ってほしい。

そして今回うれしかったのが、ステッカーである。本品は1袋に1枚ランダム封入。Amazonで購入したBOXのおまけを開けてみたら見事にダブりなしで全10種コンプ。これは普通に運がいい。ただ、この商品のレビューを見ていると、揃った方が8割ほどだったが、一部1~2枚のみダブったという声もあり、コンプ前提で箱買いしても揃わないことがある、という点は正直にお伝えしておく。

4. 実食レビュー──食感とリアルな味の印象

食感は、軽い。コーングリッツのパフなので、サクッと崩れてふっと溶ける。骨格としてはうまい棒やキャベツ太郎の親戚にあたる軽さだ。

そして肝心の味。正直に書くと、私には「鯖」がそれほど強く主張してこなかった。青魚特有のクセや生臭さはまったくなく、代わりに来るのは、しっかりした塩気と、複合的でまろやかな旨味、ほのかな香ばしさ。「美味しい、手が止まらない。けれど何味かと聞かれると、即答できない」という、なんとも形容のしがたい第一印象だった。

ちなみにキャベツ太郎のようなソース味とも明確に違う。あの甘酸っぱいウスター感はなく、魚介系の旨味に寄った方向性。美味しいのに言葉にしにくい感じの正体を、ここからは裏面を見ながら掘り下げていく。

5. 原材料を読み解く

ちいかわ炙りしめ鯖スナックの裏面の原材料名・アレルゲン・栄養成分表示

▲味の正体は、この裏面にすべて書いてある

「美味しいけど何味か分からない」で終わらせないのが、このブログの流儀である。裏面の表示を一つずつ見ていこう。

原材料名 コーングリッツ(国内製造)、植物油脂、炙りしめ鯖風味シーズニング〔ブドウ糖、粉糖(砂糖、オリゴ糖)、食塩、チキンエキスパウダー、その他〕、粉末卵殻/調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料、香料、甘味料(ステビア、カンゾウ)
アレルゲン(含む) 卵・乳成分
共通設備での製造 小麦・えびを含む製品と共通の設備で製造(=原材料そのものではなく、コンタミネーション注意の表示)
栄養成分(1袋21g) 熱量113kcal/たんぱく質1.2g/脂質6g/炭水化物13g/食塩相当量0.5g

※原材料・成分はパッケージ記載に基づく。最新の表示は実物および公式サイトを確認のこと。

主原料:コーングリッツ

ベースはとうもろこし由来のコーングリッツ。あの軽い口溶けと、後味にふっと残る穀物の甘さはここから来ている。

味の核:「炙りしめ鯖風味シーズニング」

注目はここである。鯖は、魚の身として入っているのではなく「炙りしめ鯖風味シーズニング」という形で配合されている。そして、その中身の表示はブドウ糖・粉糖・食塩・チキンエキスパウダーなど。つまり鯖らしさの土台を支えているのは、実は鶏の旨味なのだ。

旨味と香りの組み立て:チキン・酸味料・香料

チキンエキスパウダーと調味料(アミノ酸等)が旨味の核を担い、酸味料がしめ鯖の酢じめを思わせる酸味を、香料が炙りの香ばしさを、カラメル色素が焼き色の印象を補っているのだろうか。

鯖そのものではなく、酸味・香り・旨味エキスを重ねてしめ鯖らしさを立ち上げているというのが、この一品の味づくりだと思われる。

「卵殻」が入っているのが面白い

原材料に粉末卵殻がある。卵の殻の粉末で、カルシウム補給や生地の調整に使われるもの。だからこのスナックの含有アレルゲンは「卵・乳成分」となっている。地味だが、こういう一行に作り手の工夫が出る。

含有アレルゲンに「さば」も「えび」もない

そしてもう一つの手がかり。含有アレルゲンは「卵・乳成分」のみで、「さば」も「えび」も入っていない(小麦・えびは『共通設備で製造』の注意書きで、原材料そのものではない)。鯖が一定量入っていれば表示が推奨される品目だが、それが無い。これは、鯖が『風味』として表現されていることの裏づけといえる。

知識ボックス

「○○風味シーズニング」とは

シーズニングとは、スナックにまぶす粉末調味料のこと。「○○風味」と表記される場合、その素材を主役級に使わなくても、エキスや酸味料・香料を組み合わせて"らしさ"を再現していることが多い。本物の鯖を大量に使わずに「炙りしめ鯖と言われればそう感じる」香りと旨味を組み立てる。欠点ではなく、むしろ完成度の高い味づくりの技術である。

6. 自家製リンゴ酢サワーと合わせてみた

ちいかわ炙りしめ鯖スナックと合わせた自家製リンゴ酢サワー

▲自家製リンゴ酢サワーと合わせると、酸味が脂をリセットしてくれる

おつまみ風を名乗るスナックであるので、それならば!と自家製のリンゴ酢サワーを合わせてみたのだが。これがよく噛み合った。

このスナックは脂質6gと塩気がきいた、おつまみ寄りの味。そこにリンゴ酢の酸味が入ると、口の中の油がすっと流れて、次の一粒へ手が伸びる。炭酸の軽さも、コーンパフの軽い口溶けと好相性だ。ビールやハイボールでも当然成立するが、リンゴ酢サワーのやさしい酸は、チキン由来のまろやかな旨味を尖らせず包んでくれた。

甘いお酒で合わせるより、酸・塩・旨味の三角形で組むのが、このスナックの正解だと感じている。

⚠️ お酒はおいしく適量を。飲酒は20歳になってから。20歳未満の飲酒は法律で禁止されている。妊娠中・授乳期の飲酒、飲酒運転も厳禁である。

7. 全10種「おつまみ風ステッカー」一覧

ちいかわ炙りしめ鯖スナックのおつまみ風ステッカー全10種コンプリート

▲運よくダブりなしでそろった、おつまみ風ステッカー全10種

封入されるステッカーは全10種。スナック本体は炙りしめ鯖だが、シールのラインナップはおつまみ尽くしだ。1袋に1枚ランダム封入で、今回は運よくダブりなしで全10種そろった、その全ラインナップがこちら。

1. 焼きサンマ サンマ缶を意識した缶詰風デザイン
2. モダン焼き 鉄板ものの一枚
3. ポテトチップス BIG SIZE/マヨバタ〜味の袋デザイン
4. もろみみそ 器に盛った小鉢風
5. 甘栗 中華甘栗の袋風
6. ごはんのせ焼きそば たこ焼き入り・青のり付き
7. ストロベリーチョコレート 箱菓子デザイン
8. カマンベールチーズ 丸箱チーズ風
9. スパイシーカレー 辛口
10. 焼きモチ ふっくら焼きモチ
まとめ
  • 味の正体は「鯖の身」ではなく、酸味・香り・チキンの旨味を重ねた"しめ鯖らしさ"。
  • 含有アレルゲンは卵・乳成分のみで「さば」も「えび」も無いのが、その作り方を示す手がかり。
  • 軽いコーンパフで、塩気と脂質のきいたおつまみ寄りの味。粒の形はくりまんじゅうにちなんだ愛嬌のある雫型。
  • 自家製リンゴ酢サワーなど、酸のあるお酒と好相性。酸・塩・旨味の三角形で組むのが正解。
  • おつまみ風ステッカー全10種付き。今回は運よく1箱でコンプできた(公式は1箱で揃うとは限らないと明記)。

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この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。

ジャヌ東京イブニングハイティー実食|シャンパン飲み放題8500円

麻布台ヒルズの「ジャヌ東京」5階にあるジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス。アマンが世界で初めて手がけた姉妹ブランドホテルのラウンジである。

その夜限定で供される「イブニングハイティー」は、老舗シャンパーニュ・ポメリーを含むフリーフローと、季節のセイボリーがセットで8,500円(税・サービス料込み)。天井までの大きな窓から東京タワーを望むラウンジで、夕暮れから夜へと移ろう時間をゆっくり過ごせる内容だ。

今回は女子会で訪れ、18時の入店からセイボリー全品とフリーフローを堪能してきた。本記事では、料金・セイボリーの中身・フリーフローの構成・アクセスまで、実際に体験してわかった内容をまとめていく。

麻布台ヒルズ ジャヌ東京 イブニングハイティーのセイボリーと東京タワービュー

ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラスとは(アクセス)

ジャヌ東京は、東京メトロ日比谷線・神谷町駅直結、麻布台ヒルズ レジデンスAの低層階に2024年3月に開業したホテルである。「ジャヌ」はサンスクリット語で「魂」を意味し、アマンのDNAを受け継ぎながら、人と人とのつながりを育むソーシャルウェルネスをコンセプトに掲げている。

イブニングハイティーの舞台となるのは、ホテル5階の「ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス」。高い天井に大きなランプシェードが下がるダイナミックな空間で、天井まで広がる大きな窓からは東京タワーを望む。天気の良い日には、麻布台ヒルズの中庭に面したガーデンテラス席も心地よい。席数は店内32席・テラス52席と、ホテルラウンジとしてはゆとりのある規模だ。

ジャヌ東京 ラウンジの高い天井と大きなランプシェード
高い天井と大きなランプシェードが印象的なラウンジ

イブニングハイティーの内容と料金(8,500円・2時間制)

イブニングハイティーは、夕暮れ時から夜にかけての時間限定で提供されるプラン。料金は8,500円(税・サービス料込み)で、季節のセイボリーとシャンパンを含むフリーフローがセットになっている。

提供時間は18:00〜21:00で、最終予約は19:00。滞在は2時間制のため、18時または19時台の入店で、2時間ゆっくりと飲み物と軽食を楽しめる構成だ。アフタヌーンティーと同じく、セイボリーはスタイリッシュなスタンドで提供される。

サービス料15%と消費税はあらかじめ表示価格に含まれており、追加のチャージもない。会計時に提示額以上を請求される心配がないのは、安心して利用できるポイントである。

季節のセイボリー全7品(6月メニュー)

セイボリーは季節替わり。今回いただいた2026年6月(〜6/30提供)のメニューは、以下の全7品であった。

  • オマール海老とホワイトアスパラガス~レンゲ蜂蜜のハニーマスタードソース~
  • 芽キャベツのグリルと生ハムのタルト
  • いわい鶏とリンゴのチャツネ
  • ローストビーフと玉蜀黍のメランジェ~抹茶クルミソース~
  • ズワイ蟹入り帆立貝のビスク
  • 鴨胸肉スモークの炙り~粒マスタード添え~
  • わらび餅

一品ごとの完成度が高く、特にオマール海老やズワイ蟹といった海の素材の使い方に上質さを感じた。奥州いわいどり(いわい鶏)などの銘柄素材も使われており、ハイティーという軽めの位置づけながら、素材の質はしっかりとしている。一口サイズに仕立てられているため、フリーフローと合わせて少しずつ楽しめるのもうれしい。

ジャヌ東京 イブニングハイティーのセイボリー全7品
季節の素材を使ったセイボリー。スタンドで華やかに供される
ジャヌ東京 イブニングハイティーのズワイ蟹入り帆立貝のビスク
ズワイ蟹入り帆立貝のビスク。温かいスープ仕立てで供される
ジャヌ東京 イブニングハイティーの鴨胸肉スモークの炙りと芽キャベツのグリルと生ハムのタルト
右が鴨胸肉スモークの炙り 粒マスタード添え、左が芽キャベツのグリルと生ハムのタルト
ジャヌ東京 イブニングハイティーのオマール海老とホワイトアスパラガス、ローストビーフと玉蜀黍のメランジェ
左がオマール海老とホワイトアスパラガス、右がローストビーフと玉蜀黍のメランジェ 抹茶クルミソース
ジャヌ東京 イブニングハイティーのわらび餅と奥州いわいどりとリンゴのチャツネ
黒蜜を注ぐわらび餅と、奥州いわいどりとリンゴのチャツネ

なお、セイボリーは時期によって内容が変わる。7/1〜8/31はサマー仕様となり、ローストビーフバーガーや白金豚ロースのローストなどが登場する。訪問時期によって楽しめる品が異なるため、最新の内容は公式サイトで確認しておくとよい。

シャンパン含むフリーフローの中身

ジャヌ東京 イブニングハイティーのフリーフローのシャンパンとワイン

イブニングハイティー最大の魅力が、シャンパンを含む2時間のフリーフローである。スペインや米国など、世界各国から料理に寄り添うグラスがそろう構成になっている。

  • シャンパーニュ/老舗メゾン「ポメリー ブリュット・ロワイヤル」
  • 白ワイン/ソーヴィニヨン・ブラン「タルマ」(スペイン・ムルシア)
  • 赤ワイン/カベルネ・ソーヴィニヨン「サブスタンス」(米・ワシントン州 コロンビアヴァレー)
  • カクテル3種/ジャヌ東京オリジナル ジントニック・抹茶柚子トニック・ハニージンジャーハイボール
  • ビール/サントリー マスターズドリーム
  • ソフトドリンク/ウーロン茶、ジンジャーエール ほか各種
ジャヌ東京 イブニングハイティーの白ワイン「タルマ」を注ぐ様子
白ワインはスペイン・ムルシアの「タルマ」。フリーフローでグラスに注がれる

注目したいのは、ジャヌ東京オリジナルのジンを使ったジントニック。ここでしか味わえない一杯で、ハーブの香りが食前にちょうどよい。1858年創業の老舗メゾン・ポメリーのシャンパンが飲み放題に含まれているのは、お酒好きにとってかなり満足度の高い設定だといえる。グラスのペースに合わせてスタッフがこまめに声をかけてくれるサービスも心地よかった。

ジャヌ東京 オリジナルジンを使ったジントニックとカクテル

ジャヌ東京 イブニングハイティーの赤ワイン「サブスタンス」とクラブハウスサンドイッチ
赤ワインは米・ワシントン州の「サブスタンス」。クラブハウスサンドイッチとともに

※20歳未満の飲酒は法律で禁止されている。お酒は20歳になってから。

アラカルトの追加もできる

イブニングハイティーのセットに加えて、アラカルトの追加注文も可能である。今回は、クラブハウスサンドイッチ(3,800円)とニューヨークチーズケーキ(1,400円)も注文した。

フリーフローでゆっくり過ごしながら、小腹に合わせて一品足せる自由度の高さは魅力だ。しっかり食べたい場合や、長めに滞在したい場合にも使い勝手がよい。

ジャヌ東京 アラカルトのニューヨークチーズケーキ(1,400円)
追加で注文したニューヨークチーズケーキ(1,400円)
ジャヌ東京 アラカルトのクラブハウスサンドイッチ(3,800円)
追加で注文したクラブハウスサンドイッチ(3,800円)

アフタヌーンティーとの違いは?イブニングハイティーの基礎知識

「ハイティー」と「アフタヌーンティー」は混同されやすいが、もともとの成り立ちは異なる。イブニングハイティーをより楽しむために、基礎知識を整理しておく。

アフタヌーンティーとハイティーの違い
アフタヌーンティー
もともとは英国で午後に、紅茶とスコーンやスイーツを軽く楽しむ習慣として生まれたスタイル。スイーツ中心の構成が一般的である。
ハイティー
本来は夕方に、肉料理などの食事を伴うしっかりめのスタイルを指すとされる(諸説あり)。ジャヌ東京の「イブニングハイティー」は、夜の時間帯にセイボリー(軽食)とアルコールをゆっくり楽しむ構成で、ハイティーの名にふさわしい内容になっている。
麻布台ヒルズ・神谷町エリアについて
麻布台ヒルズ
2023年11月に開業した複合施設で、コンセプトは「Modern Urban Village」。緑に包まれた中庭を中心に、ホテル・レジデンス・商業施設が集まる街である。
ジャヌ東京
麻布台ヒルズ レジデンスAの低層階に位置し、2024年3月開業。アマンの姉妹ブランドとして、8つのレストラン&バーやスパを擁する。

こんな人におすすめ

  • シャンパンを含むフリーフローを、2時間ゆっくり楽しみたい人
  • 東京タワービューのラウンジで、特別な夜を過ごしたい人
  • 女子会や記念日デートなど、印象に残る時間を演出したい人
  • セイボリーの質にもこだわりたい、お酒と食事の両方を楽しみたい人
  • 夜の時間帯に、軽めのディナー感覚でハイティーを利用したい人

逆に、スイーツ中心のアフタヌーンティーをじっくり味わいたい場合は、昼のアフタヌーンティー(12:00〜17:00)の方が向いている。目的に合わせて時間帯を選びたい。

店舗情報

ジャヌ東京 ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラスの店内の様子

店名 ジャヌ ラウンジ & ガーデンテラス(ジャヌ東京)
住所 東京都港区麻布台1-2-2 麻布台ヒルズ レジデンスA ジャヌ東京 5F
アクセス 東京メトロ日比谷線 神谷町駅直結/徒歩約6分
営業時間 イブニングハイティー 18:00〜21:00(最終予約19:00/2時間制)
※アフタヌーンティー 12:00〜17:00、ラウンジメニュー 12:00〜24:00
定休日 無休
料金 イブニングハイティー 8,500円(税・サービス料込み)
席数 店内32席・テラス52席/個室なし
喫煙 全席禁煙(テラス含む)
サービス料 サービス料15%・消費税は表示価格に込み・チャージなし
支払い方法 クレジットカード可(VISA/Master/JCB/Amex/Diners)/電子マネー・QRコード決済不可
ドレスコード スマートカジュアル推奨
駐車場 麻布台ヒルズ駐車場を利用(店舗利用で割引券あり・ヴァレーサービスあり)

※メニュー・価格・提供時間は仕入れや季節により変更となる場合がある。最新情報は公式サイトで確認のこと。

 

ジャヌ東京のイブニングハイティーを予約する(一休.comレストラン)

麻布台ヒルズ ジャヌ東京 イブニングハイティーのスタンドと東京タワーの眺め
東京タワーを望みながら過ごす、ジャヌ東京のイブニングハイティー

まとめ

ジャヌ東京のイブニングハイティーは、老舗ポメリーのシャンパンを含むフリーフローと、質の高い季節のセイボリーが8,500円(税・サービス料込み)で楽しめる、満足度の高いプランであった。

東京タワーを望むラウンジの開放感、こまやかなサービス、そして2時間という滞在時間のゆとりが、夜のひとときを特別なものにしてくれる。アラカルトを足せる自由度も含めて、女子会や記念日に選びたい一軒である。

東京タワービューの夜を予約する(ジャヌ東京 イブニングハイティー)

 

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※本記事はプロモーション(アフィリエイトリンク)を含みます。価格・内容は訪問時点のものです。

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この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
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ブリュレフレーキーとは?トリュフドーナツの炙りカスタード新作を国立で実食

 

トリュフドーナツの新作ブリュレフレーキーの断面。フレーキー生地の層と濃厚カスタードがあふれる
炙りたてのブリュレフレーキー。割ると層の間からカスタードがとろり

JR国立駅から徒歩5分、生ドーナツで話題のTRUFFLE DONUT(トリュフドーナツ)国立店から、また新しいスイーツが登場した。その名も「ブリュレフレーキー(税込450円)」

3月に発売されたサク揚げの「フレーキードーナツ」を、さらにスイーツへと振り切った一品だ。何層にも折り重なったフレーキー生地に濃厚カスタードを絞り、表面を注文ごとにバーナーで炙ってブリュレするという、これまでのドーナツとはまったく違う作り方をしている。

今回も発売にあわせて厨房で製造工程を見せてもらい、炙りたてを実食させてもらった。カリッ・トロッ・じゅわっと三つの食感が一度に来る、その正体を写真とともにレポートしたい。

目次
  1. ブリュレフレーキーとは|フレーキー生地×ブリュレという新発想
  2. 厨房で見た製造工程|カスタード・グラニュー糖・二度の炙り
  3. 実食レビュー|カリッ・トロッ・じゅわっの三層食感
  4. フレーキードーナツとの違い|どっちを選ぶ?
  5. こんな人におすすめ
  6. 店舗情報・アクセス
  7. まとめ

ブリュレフレーキーとは|フレーキー生地×ブリュレという新発想

ブリュレフレーキーの店頭POP。パリ、とろ、じゅわ。のコピーと税込450円の表示
店頭POP。「パリ、とろ、じゅわ。」のコピーが商品を言い当てている

ブリュレフレーキーは、バターを折り込んだフレーキー生地に濃厚カスタードを詰め、表面のグラニュー糖をバーナーで炙ってブリュレに仕上げたドーナツだ。英語表記は「Crème brûlée flaky」。

ベースになっているのは、3月に登場した「フレーキードーナツ」。パイのように層が立ち上がるあの生地に、クレームブリュレの要素を掛け合わせている。公式のコピーは「パリ、とろ、じゅわ。」。食べると、この三語がそのまま食感の説明になっていることがわかる。

ブリュレフレーキーの3つの食感
パリッ|香ばしいブリュレ
表面のグラニュー糖をバーナーで炙り、カラメル状に固めた層。スプーンや歯が当たるとパリッと割れる。
とろっ|濃厚カスタード
生地の中に絞り込まれた、なめらかで濃厚なカスタードクリーム。ブリュレの香ばしさと対になる。
じゅわっ|バター香るしっとり層
フレーキー生地の折り重なった層。噛むとバターの風味がじゅわっと広がる。

厨房で見た製造工程|カスタード・グラニュー糖・二度の炙り

今回も厨房に入らせてもらい、ブリュレフレーキーが組み上がっていく様子を間近で見せてもらった。工程はおおまかに「揚げ → カスタード注入 → グラニュー糖 → 炙り → グラニュー糖 → 炙り → 乾かし」の流れ。なんと糖をまぶして炙る工程を二度繰り返しているのが、この商品のこだわりだ。

揚げ上がったフレーキー生地。側面に層がはっきり見える
まずはフレーキー生地。側面の層がはっきり見える、これが土台になる

土台になるのはフレーキー生地。横から見ると、何層にも重なった構造がはっきり見える。クロワッサンのような層の立ち上がりがありつつ、表面は揚げているので香ばしい。

濃厚カスタードを絞り込む

フレーキー生地の中央に専用の口金で濃厚カスタードクリームを絞り込む様子
中央から専用の口金でカスタードを注入。とろりと濃いクリームがたっぷり入る

生地の中央から、専用の口金でカスタードクリームを注入していく。見るからに濃度の高いクリームで、表面にこんもり盛り上がるほどたっぷり絞り込んでいた。この量が、あとで「とろっ」の正体になる。

グラニュー糖をまとわせる

カスタードを絞ったフレーキードーナツの表面にグラニュー糖をまぶす様子
炙る前に、表面へグラニュー糖をたっぷり。これがブリュレの層になる

カスタードを絞った面に、グラニュー糖をたっぷりとまぶす。この糖が、次の炙り工程でカラメル化して、パリパリのブリュレ層に変わる。クレームブリュレと同じ原理だ。

注文を受けてから、二度炙る

グラニュー糖をまとわせたブリュレフレーキーの表面をバーナーで炙る様子
仕上げはバーナーで一気に炙る。この工程は注文を受けてから行われる

仕上げは注文を受けてからの炙り。バーナーで表面のグラニュー糖を一気に炙っていくと、みるみる色が変わり、香ばしいカラメルの香りが立ちのぼる。

そして驚いたのが、ここで一度では終わらないこと。一度炙ったあと、もう一度グラニュー糖をまぶして、二度目の炙りを重ねるのだ。糖と炙りを二層重ねることで、カラメルに厚みが出て、あの「パリッ」と力強く割れる食感が生まれている。手間をかけた分だけ、ブリュレの香ばしさと食感がしっかり立つ。

二度炙りを終えたブリュレフレーキー。表面が濃いカラメル色に色づいている
二度炙りを終えた表面。つやつやの濃いカラメル色に色づいている

風で冷まして、カラメルを固める

二度の炙りを終えても、まだ完成ではない。炙りたての表面はまだ飴状にとろりと緩いため、扇風機の風を当てて表面を冷まし、カラメル層をパリッと固めていく。この「乾かし」があるからこそ、あの「パリッ」と割れる食感が完成する。

炙ったあとは扇風機の風で表面を冷ます。これでカラメルがパリッと固まる

カスタード注入から二度の炙り、そして乾かしまで、ひとつずつ手作業で仕上げていく。この「できたて提供」だからこそ、パリパリの食感が一番いい状態で出てくる。提供までは5~10分ほど見ておきたい。

実食レビュー|カリッ・トロッ・じゅわっの三層食感

ブリュレフレーキーを割った断面。フレーキー生地の層と濃厚カスタードが見える
割った断面。層の隙間からカスタードがとろりとあふれる

割ってみると、フレーキー生地の層の間から、濃厚なカスタードがとろりとあふれてくる。断面だけでもう美味しいのが伝わる。

ひと口食べると、まず表面のブリュレがパリッと割れる。続いてカスタードがトロッと舌に広がり、最後にフレーキー生地がじゅわっとバターの風味を残す。本当に三つの食感が順番に、しかも一度に押し寄せてくる。二度炙りのブリュレは厚みがあって、歯を当てたときの割れる感触がしっかりしている。

正直に言うと、かなり甘い。ブリュレの香ばしい甘さと濃厚カスタードが重なるので、甘いものが好きな人にはたまらない満足感がある。逆に甘さ控えめが好みなら、このお店には生ハムプレーン(税込400円)のようなおつまみ系の生ドーナツもあるので、そちらと組み合わせるのもいい。

賞味期限はわずか30分とのこと。炙りたてのパリパリが活きるうちに食べてこその一品なので、買ったらなるべく早めに味わってほしい。

フレーキードーナツとの違い|どっちを選ぶ?

前作のフレーキードーナツと、今回のブリュレフレーキー。同じフレーキー生地を使っているが、立ち位置はかなり違う。

フレーキードーナツとブリュレフレーキーの違い
フレーキードーナツ(380円/420円)
シナモンシュガー・チョコレートの2種。サク揚げの軽さが主役で、食後感が軽い。テイクアウト向き。
ブリュレフレーキー(450円)
注文ごとに二度炙りする、できたて提供。カスタード+ブリュレで濃厚なスイーツ寄り。賞味期限30分の「その場で食べる」一品。

軽くつまみたいならフレーキードーナツ、しっかりスイーツとして味わいたいならブリュレフレーキー、という選び方になる。同じ生地から、ここまで方向の違うものを出してくるのが面白い。

こんな人におすすめ

  • クレームブリュレや、パリパリ食感のスイーツが好きな人
  • 濃厚なカスタードクリームに目がない甘党の人
  • その場でしか味わえない「できたて」「炙りたて」に惹かれる人
  • 国立で新しいスイーツやカフェ巡りのスポットを探している人
  • 生ドーナツは食べたので、次の一手を試してみたい人

店舗情報・アクセス

淡いブルーの外観が目印のTRUFFLE DONUT東京国立店。JR国立駅から徒歩5分
淡いブルーの外観が目印。JR国立駅南口から徒歩5分
店名 TRUFFLE DONUT 東京 国立店
商品 ブリュレフレーキー(税込450円)/2026年6月1日発売
営業時間 11:00〜18:00(売り切れ次第終了)
定休日 不定休
住所 東京都国立市中1-7-91 MIOHNA国立1階
アクセス JR国立駅南口より徒歩5分
駐車場 なし
予約 数量限定のため、電話予約がおすすめ
国立駅周辺のグルメ・カフェ事情

JR国立駅南口から大学通りにかけては、個人経営のカフェやスイーツ店が点在するエリア。落ち着いた街並みのなかに新しい店が増えており、休日の食べ歩き・カフェ巡りスポットとして人気が高まっている。TRUFFLE DONUT国立店もそのひとつで、駅から徒歩5分とアクセスしやすい。

まとめ

トリュフドーナツの新作「ブリュレフレーキー」は、フレーキー生地に濃厚カスタードを詰め、注文ごとに二度炙りしてブリュレに仕上げる新感覚スイーツだ。

パリッと割れるブリュレ、トロッと広がるカスタード、じゅわっとバターが香る層。三つの食感が一度に来る満足感は、生ドーナツともフレーキードーナツとも違う、独自の体験だった。糖と炙りを二層重ね、さらに風で固めるという手間のかけ方も含め、賞味期限30分という儚さの理由がよくわかる一品だと思う。

かなり甘めなので甘党の人には特におすすめ。気になる人は、売り切れる前に、できれば電話予約をして訪れてみてほしい。

※先行試食にご招待いただいた体験をもとに、筆者が自主的に執筆した記事です。

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▼猫パッケージの可愛い焼き菓子 トリオレ

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この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。

干し柿の中に栗きんとん|伊勢神宮にも奉納される良平堂「栗福柿」を実食レビュー

東京駅の地下、八重洲地下街の一角に、栗を使った和菓子の有名店がある。その名も、岐阜・恵那に本店を持つ「良平堂」。

お目当ては「栗福柿(くりふくがき)」。長野・市田産の干し柿の中に、栗きんとんがまるごと一つ忍ばせてある和菓子だ。しかもこの栗福柿、ただの和菓子ではない。食と産業の神を祀る伊勢神宮外宮に奉納されてきた一品である。

今回は、その物語と味を、実食しながら紹介したい。

栗福柿とは — 干し柿に栗きんとんを忍ばせた和菓子

良平堂 栗福柿 干し柿を開くと中に栗きんとんがまるごと現れる

そっと開くと、干し柿のなかから栗きんとんがまるごと一つ。これが「栗福柿」の正体である

「栗福柿」は、岐阜県恵那市の有限会社良平堂がつくる和菓子である。長野県市田産の干し柿の中に、栗きんとんをまるごと一つ詰めた、見た瞬間に「すごい!」と声が出る一品だ。

名前の「福柿」は、干し柿の「柿」が「嘉来(かき)」に通じることに由来するそう。古来、柿は縁起のよい果物として大切にされてきた。そこに「福を呼ぶ」を重ねた、縁起のいい銘である。

食の神に捧げられる — 伊勢神宮外宮への奉納と日本ギフト大賞

栗福柿を語るうえで欠かせないのが、伊勢神宮外宮への奉納である。良平堂は、伊勢商工会議所が主催する「外宮奉納市」を通じて、2013年から外宮へ和菓子を奉納し続けてきた

ここで意味を持つのが「外宮」という場所だ。伊勢神宮の外宮に祀られるのは、衣食住と産業を司る神・豊受大御神(とようけのおおみかみ)。つまり食べ物の神様である。その御前に、菓子をつくる職人が「正直なものづくり」を誓い、自らの手でこしらえた一品を捧げる。栗福柿は、その文脈に名を連ねてきた菓子なのだ。

食の神に捧げられる、という背景を知ってから口にすると、素朴な甘さの輪郭が少し違って感じられる。これは単なる肩書きではなく、つくり手の姿勢が見える話だと思う。

伊勢神宮「外宮」と豊受大御神

外宮(げくう)とは
伊勢神宮は、天照大御神を祀る「内宮」と、豊受大御神を祀る「外宮」を中心に成り立つ。外宮はその名のとおり、もう一つの中心である。
豊受大御神(とようけのおおみかみ)
衣食住・産業を司る神。とりわけ「食」の守り神として知られ、食べ物を扱う生産者にとって特別な存在である。
外宮奉納市
伊勢商工会議所が主催し、各地の生産者が外宮の御前に生産物を奉納する取り組み。良平堂もここを通じて奉納を重ねてきた。

もう一つの実績が、2019年の日本ギフト大賞の受賞。テレビ番組「ヒルナンデス」をはじめ、数々のメディアでも取り上げられてきた。神前への奉納と、贈り物としての評価。この両方を持つ和菓子は、そう多くない。

実食レビュー — 半分に切った瞬間に、茶席を思った

良平堂 栗福柿 飴色に輝く市田産の干し柿
しっとりと飴色に輝く干し柿。市田柿らしい、ふっくらした肉質

箱を開けると、しっとりと飴色に輝く干し柿。市田柿らしい、ふっくらとした肉質が一目でわかる。

包丁で半分に切る。市田柿の艶やかな赤茶と、栗きんとんの淡いベージュ。この断面を見た瞬間、私はこれを茶席に出したらどうなるかを考えていた。黒文字を添えれば、客は一度手を止めるだろう。

「福が来る」という銘をひと言添えるだけで、「素敵!」と賑わう様子が目に浮かぶようだ。

口に運ぶと、干し柿の自然な甘みが先に来て、後から栗きんとんの素朴さが追いかけてくる。氷砂糖仕立ての甘さは、引き際が驚くほど軽い。良い素材ほど、余韻が潔い。

お茶は、煎茶よりもほうじ茶や和紅茶のような香ばしい系統がよく合い、日本酒のあてとしても面白いかもしれない。栗きんとんは熟成日本酒や貴醸酒との相性がよく知られていて、この栗福柿も同じ流れで楽しめる。

良平堂 栗福柿 干し柿の中に栗きんとんが入った断面
干し柿の中に、栗きんとんがまるごと一つ。割ると断面が美しい

栗福柿を選ぶ理由 — 市田柿 × 恵那の栗 × 氷砂糖

この菓子の核は、素材の組み合わせにある。外側は、日本を代表する干し柿のブランド「市田柿」。中身は、栗きんとん発祥の地・恵那の国産栗を使った自家製栗きんとん。和の名産どうしを、ひとつに重ねている。

市田柿(いちだがき)って何?

市田柿は、長野県下伊那地方(飯田市・高森町など)で生産される干し柿のブランド品。2016年に農林水産省の「地理的表示(GI)保護産品」に登録された、日本を代表する干し柿である。

しっとりとろりとした肉質と、表面にうっすら浮く白い粉(果糖が結晶化した「果粉」)が特徴。お茶請けにも贈答にも使われる、いわば「干し柿のなかの干し柿」だ。

もう一つの鍵が氷砂糖。良平堂は上白糖ではなく氷砂糖を使う。純度の高いショ糖の結晶で、甘みがすっと引いていく。栗と柿それぞれの風味を邪魔せず、後味が軽やかに仕上がる理由はここにある。

原材料表示にも、しっかり「氷砂糖」と記載されている。

良平堂 栗福柿 原材料表示 干し柿・栗・氷砂糖・砂糖/トレハロース
原材料は「干し柿(国内製造)、栗、氷砂糖、砂糖/トレハロース」。上白糖ではなく氷砂糖を使っている

そして贈答用としての完成度。箱はしっかりとした作りで、1個ずつ個包装。日本ギフト大賞の受賞も納得の佇まいである。

もう一品 — 八重洲で出会った「ミニ和栗モンブラン」

栗福柿と一緒に買ったのが「ミニ和栗モンブラン」(¥594)。カップ底の正式名称は「ミニ大福和栗モンブラン」で、土台が大福(餅)という珍しいモンブランだ。芋あんを包んだ大福を土台に、栗きんとんを思わせる和栗のクリームを絞り、天面に渋皮栗の甘露煮をのせている。

良平堂 ミニ和栗モンブラン 大福の上に栗のクリームを絞り渋皮栗をのせた外観
芋あんを包んだ大福を土台に、栗のクリームを絞り、渋皮栗の甘露煮をのせた構成

栗のクリームは風味が濃く、ほんのりと甘い。下のもっちりした大福と中の芋あんが、クリームとよく馴染んでいる。栗・芋・餅という、ほっくり系の素材が重なって、最後まで素朴な味わいが続く。食べ切りサイズで、ちょっとした自分へのご褒美にちょうどよい。

良平堂には、このほかにも芋あん大福を栗きんとんで包んだ「栗きんとんモンブラン(スイートポテト大福)」や、栗きんとん入りの大福を使った「栗きんとん大福モンブラン」など、栗のモンブランが何種類かある。

中身が芋あんか栗きんとんかで風味が変わるとのことなので、通販で選ぶときは中身をチェックしておくと良いかもしれない。

商品情報・購入方法

栗福柿やモンブランは通販でも販売されていて、贈答でも扱いやすい。一方、今回いただいたミニサイズは店舗のみのようなので注意が必要だ。

栗福柿

商品名 干し柿の中に栗きんとん入 栗福柿
内容量 1個 約43g(4・6・8・10・15・20入の箱もあり)。店舗限定「ちょっと大きな栗福柿」もあり
原材料 干し柿(国内製造)、栗、氷砂糖、砂糖/トレハロース
賞味期限 配送日含めて7日
保存方法 常温(直射日光・高温多湿を避ける)
製造者 有限会社 良平堂(岐阜県恵那市大井町2714-66)
良平堂 栗福柿 通常サイズと店舗限定のちょっと大きな栗福柿の箱
右が通常の栗福柿、左が店舗限定「ちょっと大きな栗福柿」の箱

ミニ和栗モンブラン

商品名 ミニ和栗モンブラン(正式名:ミニ大福和栗モンブラン)
主な原材料 栗(国産)、砂糖、氷砂糖、芋ペースト、餅粉、渋皮栗甘露煮、手亡、生クリーム ほか/一部に乳成分を含む
保存方法 要冷蔵(10℃以下)/消費期限は枠外側面に記載(生菓子のため当日中が目安)

※モンブランの製造設備では小麦・卵を含む商品も製造。アレルギーのある方は最新の表示を確認してほしい。最新の価格は各ショップで確認を。


 


 

こんな人におすすめ

  • 縁起のよい手土産・贈り物を探している人:「嘉来」「福来る」、しかも食の神に奉納される菓子は慶事や感謝の席に映える
  • 干し柿と栗きんとん、どちらも好きな人:和×和の組み合わせを一度に味わえる
  • 甘すぎる和菓子が苦手な人:氷砂糖仕立てで、後味が軽い
  • 東京で恵那の栗菓子を手に入れたい人:八重洲店で栗福柿もモンブランも買える
  • 茶席のお茶請けを探している人:断面の美しさと銘の由来で、一席の会話が生まれる

店舗情報(東京八重洲店・本店)

店舗名 恵那栗工房 良平堂 東京八重洲店
住所 東京都中央区八重洲2-1 ヤエチカ(八重洲地下街)B1F
営業時間 10:00〜20:00(施設に準ずる)
定休日 なし(施設に準ずる)
アクセス JR・東京メトロ「東京駅」直結、八重洲地下街
本店 岐阜県恵那市大井町2714-66/営業10:00〜16:00/水曜定休(栗カフェ併設)
配送 全国配送あり
公式オンラインショップ https://enakuri.ocnk.net/

※営業時間・取り扱いは記事執筆時点(2026年6月)の情報。最新情報は公式サイトおよび施設情報を確認してほしい。

まとめ

栗福柿は、長野・市田の干し柿と、岐阜・恵那の栗きんとん。和の名産どうしを、ひとつに重ねた銘菓である。

そして何より、食の神を祀る伊勢神宮外宮に奉納されてきたという背景。氷砂糖仕立てのやさしい甘さ、半分に切ったときの美しい断面、日本ギフト大賞の受賞。「贈って失敗しない和菓子」を探しているなら、まず候補に入れてほしい一品だ。

東京・八重洲店なら、栗福柿に加えて要冷蔵の「ミニ和栗モンブラン」も手に入る。自分用には生菓子のモンブラン、贈答には常温で日持ちする栗福柿。恵那まで行かずとも、東京駅でその味に出会える。

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素材にこだわったグルテンフリースイーツで、ギフトにも、自分へのちょっとしたご褒美にもおすすめです。

食いしん坊ライター らむこの顔写真

この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューで上位レビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
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ビールになる前の味?麦汁づくりを体験してきた!|武蔵境・3坪の醸造所「26K(ニーロクケー)ブルワリー」

ビールの味の土台は、発酵が始まるよりも前、「麦汁(ばくじゅう)」づくりの段階で形づくられると言われる。その仕込みの現場を、作り手のすぐ横で体験させてもらった。

訪ねたのは、東京駅からちょうど26kmの場所にある武蔵境の小さな醸造所、26K(ニーロクケー)ブルワリー。わずか3坪という規模ながら、地元の水・ホップ・酵母を使い、これだけ多彩なビールを生み出し続けている。その秘密は、仕込みの一手間と、作り手の「想い」の両方にあった。

重い麦芽を混ぜる肉体労働から、温度で甘さを操る繊細さ、そして金賞ビールの試飲まで。ビールの裏側を一日かけてのぞいてきた記録である。

▲ 体験の様子は動画でも公開中(シリーズ「作り手を訪ねて」)

東京駅から26km、武蔵境・高架下の3坪醸造所

26Kブルワリー店内のガラス棚に整然と並ぶ、数十種類の歴代クラフトビールの瓶

棚にずらりと並ぶ歴代ラベル。多品種小ロットの歩みそのものである。

26Kブルワリーは、JR中央線・武蔵境駅の高架下にある複合施設「ond(オンド)」の一角にある。コーヒー焙煎所、タルト専門店、ナチュラルデリと場所を共にしていて、緑の見える開放的な空間に、小さな醸造設備が収まっている。高架下とは思えないほど居心地のいい場所だ。

店名の「26K」は、東京駅からの距離が約26kmであることに由来する。2018年に誕生した、武蔵野市で初めてのビール・発泡酒の醸造所でもある。地域に根ざした、街のブルワリーなのだ。

そして何より驚くのが、その規模である。醸造スペースはわずか3坪。酒づくりの製造免許の要件が厳しい日本では、この小ささはかなり珍しい。だが26Kは、発酵タンクが小さいという特性をむしろ強みに変えている。「多品種小ロット」を製造コンセプトに掲げ、これまでに200種類以上ものユニークなビールを生み出しているのだ。だからこそ、ラインナップは行くたびに表情を変えていく。

26Kブルワリーの紹介ページ。武蔵野市初・高架下3坪の醸造所であることが記されている

3坪・多品種小ロットという成り立ちを伝える冊子の一節。

その実力は、味でもきちんと証明されている。国内のクラフトビール審査会「ジャパン・グレートビア・アワーズ(JGBA)2024」では、シナモンと三温糖を使ったウィンターエールが、ベルジャンスタイル・ストロング・ダークエール部門で金賞を受賞している。

さらに、IPA「シューティングスター吉祥寺」は、同じJGBAの2023年大会で銀賞を受賞している。スパイスやフルーツで個性を出すビールだけでなく、王道のIPAでも評価されているということだ。小さくても、本気の一杯を届けている醸造所である。

壁に飾られたジャパン・グレートビア・アワーズ2023銀賞の賞状とメダル

IPA「シューティングスター吉祥寺」はJGBA2023で銀賞に輝いた。

「麦汁づくり」を体験してきた

仕込み釜の中で攪拌され、麦芽の成分が溶け出して白く濁ったお湯の表面

お湯と麦芽が混ざり合い、糖が溶け出していく。

今回体験させてもらったのは、ビールの元になる「麦汁」づくり。簡単に言えば、麦芽をお湯に浸し、麦のでんぷん質を糖に変えていく工程だ。この糖を酵母が食べ、アルコールへと変わっていく。つまり、ここでの出来が、ビールの味を大きく左右する最初の関門になる。

仕込みの最初に注ぐお湯は75度。ここへ麦芽を入れると湯温が下がり、狙った糖化の温度帯へと落ち着いていく。投入する乾燥麦芽はおよそ60kg。これでできあがる麦汁は200リットルにもなるというから、スケールが大きい。

麦芽を入れたら、底に沈んでいくものを上へ返すように、しっかりと攪拌していく。これを実際にやらせてもらったのだが、想像をはるかに超えて重い。10分ほどで投入を終え、5分間ほど混ぜ続けるのだが、地味に見えてなかなかの重労働だった。これを毎回こなす作り手の体力に、頭が下がる思いだった。なお、仕込みは全体で10〜12時間に及ぶという。

26Kブルワリーの仕込み釜で、木製のパドルを使い麦芽とお湯を攪拌する筆者

記者自身も攪拌を体験。麦芽は見た目以上に重く、まさに体力仕事だった。

攪拌が終わると、今度はモーターの力を使い、沈んだ麦芽の上澄み、つまり麦汁だけを吸い上げる。底には網があり、麦の殻などはここでせき止められる。吸い上げた麦汁を上から再び全体に流し、均一化していく仕組みだ。この第一濾過の段階で、にごりがすっと取れていく。やり方はブルワーによって異なるそうで、まさに職人それぞれの世界だという。

ステンレス配管の途中に取り付けられた透明な濾過器を流れる、黄金色の麦汁

透明な筒を通すたび、にごりがすっと取れていく。

面白いのは、ここでの温度管理が、つくりたいビールによって細かく変えられていることだ。糖化に関わる酵素は、温度帯によって生み出す糖の種類が変わる。低めの温度なら、酵母が食べやすい糖が多くできてドライに。高めの温度なら、発酵されずに残る糖が増えて甘めに。つまり、温度をコントロールすれば、甘さの出方そのものを設計できるというわけだ。

26Kブルワリーの醸造タンク横で、80度を示す温度コントローラーを指し示す醸造スタッフ

温度はデジタルで厳密に管理される。一度の違いが味を変える。

この日できあがった麦汁は糖度14度ほどで、なめてみると、じんわりと優しい甘さが広がった。これがやがてビールになるのだと思うと、感慨深かった。

仕込み体験中に手に取った、薄く色づいた麦汁の入った小さなグラス

できたての麦汁。糖度14度、じんわりと優しい甘さである。

温度で変わる、ビールの「辛口・甘口」

麦汁づくりでは、糖化の温度帯によって仕上がりの甘さが変わる。低めの61〜63度では糖がしっかり分解され、酵母に食べきられやすいためドライ(辛口)に。高めの68〜70度では分解されにくい糖(デキストリン)が残り、甘め(甘口)に仕上がるという。同じ麦芽でも、温度のかけ方ひとつで表情が変わるのが、ビールづくりの奥深さだ。

ホップは「香りの設計図」

26Kブルワリーで、緑色のペレット状ホップが入った透明な袋を手に持つ醸造スタッフ

粒状に圧縮されたペレットホップ。袋を開けた瞬間、香りが立つ。

ビールの香りと苦みを担うホップも、間近で見せてもらった。使われていたのは、乾燥させて粒状に圧縮したペレット状のホップ。手に取って嗅いだだけで、青々しく華やかな香りがふわりと立った。

ホップの多くは輸入品に頼っているのが現状だという。一方で、東京でホップを育てるプロジェクトも動いていて、26Kも夏には地元の畑で収穫された生ホップを使っている。

苦みが特徴のIPAになると、一度の仕込みに数キロものホップを投入することもあるそうだ。品種や収穫年によって香りや仕上がりが大きく変わるため、価格もピンキリ。中には1キロ6,000円という高価なものもあるという。当然ながら、収穫してから新しいものほど、香りは豊かに立つ。一杯の奥に、これだけの選択肢があるわけだ。

透明な袋の上に広げられた、緑色をした粒状のペレットホップのクローズアップ

品種と鮮度で香りは大きく変わる。高価なものは1kg6,000円にも。

ホップの3つの役割

同じホップでも、煮沸(約90分)のどのタイミングで入れるかによって役割が変わる。

  • 苦味付け(ビタリング)……最初から長く煮込むことで、しっかりとした苦みを引き出す。
  • 香り付け(アロマ)……煮沸の後半に投入し、華やかな香りを残す。
  • ドライホップ……発酵の段階で加え、フレッシュで力強い香りをまとわせる。

一杯の輪郭は、こうしたホップの“使い分け”によって、細かく描き分けられている。

いよいよ試飲——金賞ウィンターエールとびわのヴァイツェン

木の升トレイに並んだ、色の異なる3種類のクラフトビールの飲み比べセット

色も香りも異なる飲み比べ。副材料の話を聞きながら味わう。

仕込みを学んだあとは、お待ちかねの試飲タイムである。いただいたのは、びわを使ったヴァイツェン、JGBA金賞のウィンターエールなど。副材料の話を聞きながら飲み比べる時間は、純粋に面白かった。

びわのヴァイツェンは、果実の香りがやわらかく立ち上がる一杯。小麦由来のまろやかさと、びわのフルーティーさが心地よく重なる。金賞のウィンターエールは、シナモンと三温糖が溶け合い、まるで黒糖のような香りがする。アルコール度数は8%程度のリッチな仕上がりながら、重たさはなく、ゆっくりと味わいたくなる。どれも甘さだけが突出するのではなく、香りと苦みがきちんと寄り添っているのが印象的だった。

作り手のこだわりが垣間見えたのが、提供のタイミングの話だ。樽詰めたてのビールは、あえて出さない。1週間ほど落ち着かせ、味がまとまってから飲み手に届けるのだという。「できたてが一番」ではなく、「一番おいしい状態で」。その判断にこそ、姿勢があらわれていると感じた。

26Kブルワリー併設のタップルームで、ステンレス製のケグ(樽)を手に提げる醸造スタッフ

樽詰めたてはあえて寝かせる。一番おいしい状態で届けるためのひと手間だ。

なんとも嬉しいのは、お土産に「good luck」というセッションハジー(DAWN SESSION HAZY)のビールをいただいたこと。ジューシーでフルーティーでアロマティック、すぐにごくりと飲み干してしまった。

good luck inc.のDAWN SESSION HAZYの瓶と、にごりのあるオレンジ色のビールが注がれたグラス

お土産でいただいたこちらは、26Kが製造を手がける「good luck」のセッションハジー。

知っておくと面白い、ビールの基本

クラフトビールには多彩なスタイルがある。代表的なのは、ピルスナー/ペールエール/ベルジャンホワイト/スタウト/IPA/フルーツビールなど。これらは大きく「エール」と「ラガー」の2系統に分けられる。

  • エール……常温に近い高めの温度で発酵させる「上面発酵」。香りや味わいが豊かで、個性が出やすい。
  • ラガー……低温でじっくり発酵させる「下面発酵」。クリアでキレのある飲み口が特徴。

ブルワーが教えてくれた、味の見分け方

体験中、印象に残ったブルワーさんの言葉がある。そのブルワリーの特徴を知りたければ、まずシンプルなピルスナーを頼むといい、というものだ。

理由は単純で、シンプルな一杯ほど、隠れる場所がないからである。強いホップの苦みも、スパイスも、フルーツの華やかな香りもない。いちばん素に近い一杯をきちんと美味しく仕上げられる醸造所は、派手なビールも安心して任せられる、ということだ。

かつて酒類のバイヤーとして数千種類のお酒を試飲してきた身にも、この言葉はすとんと腑に落ちた。それから私は、この教えを守ることにしている。

そして、この26Kブルワリーでも、以前ピルスナーのような、クリアでホップの効いたラガー系のビールをいただいたことがあるが、これもまた安定の美味さだったことを、記しておきたい。

26Kブルワリーのロゴ入りグラスに注がれた黄金色のFriday Golden Lagerと、背後の黒板メニュー

黒板のTodays Tapに並ぶ『Friday Golden Lager』。この日も注がれていた、軽やかでクリアな一杯である。

地元の素材と、地域とのつながり

26Kのビールを語るうえで欠かせないのが、「地元」という視点である。仕込みに使う水は武蔵野の水。夏には市内の畑で収穫された生ホップを使い、収穫の時期に合わせてビールを仕込む。さらに驚いたのは、地元で採取した酵母を使ったビールもあるということ。水もホップも酵母も、この土地から。そう聞くと、一杯がぐっと身近に感じられる。

地域とのつながりは、ビールづくりの外にも広がっている。井の頭自然文化園の「ツシマヤマネコ祭り」とのコラボ、中央線の各駅をテーマにした企画ビールなど、街のイベントや他の作り手との協働にも積極的だ。ビールを軸に、人と地域をつないでいく。その姿勢が、ラインナップの多彩さの背景にある。

ビールができるまで(全7工程)

麦汁づくりは、ビールが生まれる長い道のりの一部にすぎない。26Kでは、一杯のビールがおおむね次の流れで完成していく。

  • ① レシピ作成……どんな味を、誰に届けるかを設計する。
  • ② ラベルコンセプトづくり……ビールの世界観を形にする。
  • ③ マッシング(糖化)……今回体験した、麦汁づくりの工程。
  • ④ 煮沸・ビタリング……約90分煮沸しながらホップを加え、苦みと香りをつける。
  • ⑤ 一次・二次発酵……酵母が糖を食べ、アルコールと炭酸が生まれる。
  • ⑥ ケグ詰め・ボトリング……樽や瓶に詰めていく。
  • ⑦ 乾杯……飲み手のもとへ。

レシピづくりから乾杯まで、すべての工程に意図がある。工程の意図を知ると、一杯の印象は変わってくる。今回体験できたのは、このうちのほんの入り口だが、それでも十分に世界の奥行きを感じられた。

26Kが掲げる「飲み手ファースト」という想い

「飲み手ファースト!!!」と手書きされた26Kブルワリーの冊子の裏表紙

すべての判断の根っこにある、たった一つの言葉。

これだけ自由で多彩なビールを生み出しながら、なぜどれもバラバラに散らからないのか。体験を通して気になっていたその問いの答えは、作り手の「想い」にあった。

26Kが大切にしているのは、「誰が、いつ、どこで飲むか」という視点だ。その瞬間にぴたりと寄り添う一杯を、飲むシーンから設計していく。たとえば、夏祭りの帰りに飲みたい地元柑橘のセッションIPA。土地の気候や文化、食との相性を映したレシピで、飲む人の体験そのものを豊かにしたい……そんな考え方である。

多品種小ロットは、気まぐれではない。一杯ごとに飲み手とシーンを思い描いているからこそ、ラインナップは次々と表情を変えていく。樽詰めたてを寝かせるのも、地元の素材にこだわるのも、すべてはこの一点につながっている。一杯のビールが、地域と人をつなぐきっかけになるように。その想いが、3坪の小さな醸造所から、今日も街へ届けられている。

よくある質問(FAQ)

そもそも「麦汁」とは?

麦芽をお湯に浸し、でんぷんを糖に変えて取り出した甘い液体のこと。これを煮沸し、ホップを加え、酵母で発酵させるとビールになる。いわばビールの“もと”である。この日の麦汁は糖度14度ほどだった。

クラフトビールはなぜ常温で保管できないの?

多くのクラフトビールは、生きた味わいを守るために熱処理をしていない。そのため冷蔵保管が基本となる。常温に置くと、香りや風味が変化したり、品質が落ちたりしやすい。持ち帰ったら、早めに冷蔵庫へ。

クラフトビールと普通のビールは何が違うの?

大きな違いは「自由な発想とこだわり」にある。地域の食材や文化を反映したレシピなど、作り手の個性が前面に出るのがクラフトビールの魅力だ。地元の水・ホップ・酵母を使う26Kのビールづくりは、まさにその代表例といえる。

店舗情報

店名 26K(ニーロクケー)ブルワリー
住所 東京都武蔵野市境南町3-2-13 ond内
アクセス JR中央線「武蔵境」駅から徒歩約8分(高架下)
オープン 2018年2月(武蔵野市初のビール・発泡酒醸造所)
規模・特徴 醸造スペース3坪/多品種小ロット/これまでに200種類以上製造
運営会社 株式会社スイベルアンドノット
公式サイト https://26k-brewery.com/

まとめ

麦汁づくりの体験は、ビールの味がどこで決まるのかを、手と舌で理解できる貴重な時間だった。重い麦芽を混ぜる肉体労働、温度で甘さを操る繊細さ、ホップの使い分けなど、その一つひとつに、作り手の判断が宿っている。

そして、水もホップも酵母も地元から、というこだわり。樽詰めたてをあえて寝かせる丁寧さ。そのすべてを貫いているのが、「誰が、いつ、どこで飲むか」を起点にした飲み手ファーストの姿勢だった。3坪の醸造所のビールが多彩でいてぶれない理由が、少し見えた気がする。武蔵境を訪れた際は、ぜひその一杯を味わってみてほしい。

 

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この記事を書いた人:らむこ

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日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。

【武蔵小金井】旅という名のバル「イテル-iter-」|世界の味と小金井の旬

ラテン語で「旅・道のり」を意味する一軒が、武蔵小金井にある。その名もイテル-iter-。店名のとおり、旅好きの店主が各地で出会った料理と酒を出してくれる店である。香港式の卵かけご飯、ポキ、メネメン、タコスなど世界中の味が並ぶ一方、小金井産の有機野菜や春菊などの地場野菜の旬を楽しむこともできる。旅と地元、その両端を一本の道でつないでいるのが、この店であった。しかもこの店、もとは南口でランチの「旅カレー」で知られた人気店だったそう。現在地へ移り、いまは「第2章」を歩んでいるこちらのお店を、今回は紹介させていただきたい。

※本記事は、イテル-iter-様のご提供のもと作成しています。

イテル-iter-のメニュー表紙。店名の由来と『第2章』のコンセプトが手書きで記されている

メニュー一枚目に「店主が旅先で出会ったお酒や料理をお出しします」「イテル第2章、お楽しみ下さい」の一文。店名がそのまま店の歩みを語っている

沿革——南口の人気店から、現在地の「第2章」へ

イテルを語るうえで外せないのが、その歩みである。この店はもともと、武蔵小金井の南口(小金井市本町6-5-3 シャトー小金井1F)にあった。前身の店名は「コガネイキッチン WAI」。やがて「黄金バル ITER」となり、地元で広く知られる人気店へと育っていった。

当時から掲げていたコンセプトが「人・酒・料理が旅するバル」。和・洋・エスニックを横断する創作料理に、小金井産の有機野菜を組み合わせるスタイルは、この頃すでに確立されていた。とりわけランチの「旅カレー」は名物で、二種盛りで提供されるカレーを目当てに通う客も多かった一軒である。

そして2017年10月、店は南口から北口側の現在地(小金井市本町5-18-8 メゾンエスポワール1F)へ移り、リニューアルオープンを果たす。メニューに記された「イテル第2章」とは、まさにこの移転からの新たな歩みを指している。長く愛された店が、場所を移してなお旅を続けている——名前の「旅(iter)」が、店の歴史そのものと重なっているのだ。

店名「iter」の意味

イテル(iter)はラテン語で「旅」「道のり」を指す語である。英語の itinerary(旅程)や、フランス語の itinéraire の語源にあたる。「旅先で出会ったものを持ち帰り、人と縁をつないでいく」という店のコンセプトと、移転を経て「第2章」へ進んできた歩みの、両方を背負った名前といえる。

旅好きの店主・匠さんと、スパイスという個性

店主の匠さんは、根っからの旅好きなのだとか。たとえば先日訪れた高知で美味しかった柚子を仕入れて使うというような調子で、旅で出会った食材や料理が、そのままメニューへ反映されていく。香港式卵かけご飯、ポキ、メネメン、タコスといった世界各国の顔ぶれは、どれも気になる。

メニューには「匠のオススメ」という見出しがある。てっきり職人技の意かと思えば、店主その人の名前が匠さんなのであった。こうした人柄のにじむ仕掛けが、店のあちこちにある。

そして全体を貫くのがスパイスだ。タンドリーチキンはもちろん、付け合わせのピクルス一つとっても香りが豊かで、ひと口ごとに「どこか遠い土地」を思い出させる。旅を看板に掲げる店ならではの個性が、味の隅々にまで通っている。

実食レポート:旬と旅が交差する皿たち

定番もよいが、この店は旬を活かしたつまみが抜群に良かった。以下、印象に残った順に紹介する。🌟は特におすすめの一皿である。

お通し:コーンポタージュ(500円)

イテルのお通し、温かいコーンポタージュとバゲット

お通しは温かいコーンポタージュ。バゲットを浸していただく、家庭的で優しい入り口

お通しは500円。コーンポタージュにバゲットが添えられて出てくる。鮮やかな赤い色味はピンクペッパー。とうもろこしの甘みがしっかり立った滑らかなスープで、ピンクペッパーがぴりりと効いているのがとても良い。

お任せ前菜盛り合わせ(1,200円/一人前)

イテルのお任せ前菜盛り合わせ。生ハム、鶏のパテ、ピクルス、サラダなどが一皿に

小金井産有機野菜のサラダ、生ハム、ドライフルーツのクリームチーズ、ピクルス、タコとセロリのマリネ、鶏のパテ

今回のおまかせ前菜盛り合わせの内容は、小金井産有機野菜のサラダ・生ハム・ドライフルーツ入りクリームチーズ・ピクルス・タコとセロリのマリネ・鶏のパテ。地元野菜から旅の保存食、自家製のパテまで、この店の引き出しが一皿に凝縮されている。クリームチーズはドライフルーツの甘みと酸味が練り込まれ、クラッカーにのせると止まらない。鶏のパテはなめらかで濃厚、バゲットによく合う。そしてピクルスはスパイスの効きが強めで、ここにも店の個性がしっかり顔を出していた。1,200円でこんなにたくさんの種類のつまみが出てくるとは……と驚いた。少しずつ色々つまめるので、最初の一皿に迷ったらこれを頼んでおけば間違いない。

タンドリーチキン(800円)

イテルのタンドリーチキン。スパイスをまとった鶏もも肉とトルティーヤ、レタス

スパイスを纏った鶏もも肉。トルティーヤと野菜が添えられる

鶏もも肉にスパイシーな香りが立ちのぼり、表面は香ばしく、中はジューシーに焼き上がっている。これをトルティーヤに野菜と一緒に巻いて食べる仕様だ。

皿の上で完結させるのではなく、自分の手で巻いて一口にまとめるのは、敢えてなのだろうか。旅先の屋台などを思わせる。スパイスの風味や鶏の旨み、レタスの瑞々しさ、もっちりした生地がたまらない。

タンドリーチキンをトルティーヤでレタスと一緒に巻いたところ

トルティーヤにレタスと一緒に巻いていただく。スパイスの香りともっちりした皮の相性がいい

🌟 春菊ジェノベーゼ(1,300円)

小金井産春菊を使った春菊ジェノベーゼのパスタ。鮮やかな緑にチーズがたっぷり

バジルではなく小金井産の春菊でジェノベーゼに。土地の旬を主役に据えた一皿

バジルの代わりに小金井産の春菊をジェノベーゼに仕立てた一皿。春菊特有のほろ苦さと、鼻に抜ける独特の青い香りが、オイルとチーズのコクでまろやかに包み込まれ、ほどよい苦みが心地よく残る。麺にはたっぷりの春菊の葉とすりおろしチーズがのり、見た目にも鮮やか。バジルのジェノベーゼに慣れた舌には、新鮮な驚きがあり、これは是非とも家で真似したくなる使い方だった。

🌟 ホワイトアスパラの粒マスタードソテー(800円)

ホワイトアスパラガス2本のソテー、粒マスタードソースをまとわせて

太いホワイトアスパラに粒マスタードのソース。素材の甘みと酸味・辛みのコントラストがいい


太く瑞々しいホワイトアスパラを2本、粒マスタードのソースで仕上げた一皿。火の入り方が絶妙で、噛むとアスパラの繊細な甘みとほろ苦さがじゅわりと広がる。そこへ粒マスタードの酸味と、プチプチした粒の食感がアクセントを添える。旬の素材を、余計な手を加えず一番おいしい瞬間で出されており、シンプルながら印象に残った。

🌟 台湾パイン・デコポン・生ハムとブッラータチーズ(1,200円)

台湾パイン、デコポン、生ハム、ブッラータチーズ、ミントを盛り合わせた前菜

台湾パイン、デコポン、生ハム、ブッラータ、ミント。甘み・酸味・塩み・コクのすべてが一皿に

テーブルの主役になる華やかな一皿。甘い台湾パインとデコポンのフルーツに、塩気の効いた生ハム、とろりとミルキーなブッラータ、清涼感のあるミントが盛り合わせてある。ひと口で頬張ると、まず果実の甘味と酸味、生ハムの塩味、最後にミントの香りがすっと抜けていく。フルーツとブッラータチーズといえば今や定番で、さらにそこには生ハムという贅沢さ。見た目の彩りも美しく、写真映えも申し分ない。

バスクチーズケーキ(550円)

表面をしっかり焦がしたバスクチーズケーキの一切れ

締めはバスクチーズケーキ。表面の香ばしい苦みと中のなめらかさのバランスがいい

締めはバスクチーズケーキ。表面はしっかりと焦がして香ばしい苦みをまとわせ、中はとろりとなめらか。チーズの濃厚さに対して甘さは控えめで、お酒のあとにちょうどよい。この内容で550円という価格も良心的で、満足感のある幕切れであった。

旅するお酒——桜・ジン・ビール・ワイン

料理だけでなく、酒もまた「旅」でつながっている。店主が選ぶラインナップは、土地や物語を背負ったものが多い。選書ならぬ選酒のセンスが光っていた。

小金井桜ハイボール(660円)

桜の花の塩漬けを浮かべた小金井桜ハイボール

桜の名所・小金井にちなんだ一杯。桜の花の塩漬けを浮かべて、塩味とほのかな桜の香りが立つ

桜の名所として知られる小金井にちなんだ、土地ありきの一杯。桜の花の塩漬けがグラスに浮かべてあり、ひと口飲むとほのかな塩味と、桜の塩漬け特有のやわらかな香りが鼻に抜ける。甘すぎず、すっきりとした飲み口で、最初の乾杯にも食中にも合う。土地の名前をそのまま味にする、その目配せがうれしい一杯である。

PYT(ピュット)のジントニック(900円)

クラフトジンPYTのボトル。猫が紳士の装いをしたラベル

PYT=デンマーク語で「気分を切り替える」の意。ボタニカルにアールグレイを含む、これも匠さんのおすすめ

PYTはデンマーク語で「気分を切り替える」ときに使う言葉だという。猫が紳士の装いをしたボトルが目を引くこのジン、実は小金井に拠点を置くクラフトジンで、旅をテーマにする店で地元生まれの一本に出会えるのも嬉しい符合だ。マスカットのように香るエルダーフラワーを主役に、アールグレイやカルダモン、カモミールなどを重ねた華やかな仕立てで、トニックで割っても香りがきれいに残る。

ガージェリー グレートエクスペクテーションズ(1,000円)

ガージェリーのボトル「Great Expectations」と注がれたビール

飲食店でしか出会えないビール、ガージェリー。2種の酵母で二段階発酵させたアルコール9%の一本

ガージェリーは、飲食店だけで出会えるビール。この「グレートエクスペクテーションズ」は、2種の酵母で二段階発酵させたアルコール9%の力作である。注ぐと琥珀色に厚い泡が立ち、ひと口で甘みとコク、麦の旨みがぐっと押し寄せてくる。度数は高めだが角がなく、飲み疲れしない。スパイスの効いた料理を受け止める懐の深さがあり、タンドリーチキンやバスクチーズケーキともよく合った。

ガージェリーとは

ガージェリー(GARGERY)は、飲食店限定で流通する国産プレミアムビール。2002年にキリンビールの社内ベンチャーとして生まれ、2007年に独立した株式会社ビアスタイル21が手がけている。自社の醸造所を持たず、製造をエチゴビール(新潟)に委託する「ファントムブルワリー」の日本における先駆け的存在である。無ろ過・非加熱で瓶内熟成させているため、瓶底に酵母が残ったり、にごりや沈殿が見られることもあるが、品質には問題ない。

そしてブランド名は、チャールズ・ディケンズの小説『大いなる遺産』に登場する心優しい鍛冶屋の名に由来する。今回いただいた「グレートエクスペクテーションズ」は、まさにその原題(Great Expectations)をそのまま冠した一本。2種の酵母による二段階発酵で、アルコール度数9%・ボリュームのある飲みごたえに仕上げてある。名前にまで物語が宿っているのが、いかにもこの店にふさわしい。

ITER カベルネ・ソーヴィニヨン(グラス850円)

カリフォルニア産赤ワインITERのボトルと赤ワインのグラス

店名と同じ「ITER」を冠したカリフォルニアのカベルネ。裏ラベルには“人生は螺旋の旅”を語る一篇が記されている

店名と同じ名を持つ、カリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨン。果実味が豊かでタンニンはやわらかく、スパイスの効いたタンドリーチキンに合わせると、肉の旨みと赤い果実の風味が気持ちよく重なる。そして特筆すべきは裏ラベルだ。そこには「人生は直線ではなく螺旋を描く旅であり、その一周ごとに、失敗からも成功からも学びを得て、本来の自分へと立ち返っていく」という趣旨の一篇が綴られている。店名イテル=旅の世界観と、ワインのメッセージがそのまま響き合う

エリア知識:桜の名所・小金井のこと

小金井桜と玉川上水、そして小金井公園

イテルのある武蔵小金井は、古くから桜の名所として親しまれてきた土地である。小金井桜ハイボールの背景を知るうえでも、押さえておきたい。

小金井桜
江戸時代に玉川上水の堤沿いへ植えられた山桜の並木で、江戸近郊を代表する桜の名所として親しまれてきた。現在は国の名勝に指定されている。
玉川上水
多摩川の水を江戸市中へ引くために開かれた用水路。その堤が、桜並木の舞台となった。
小金井公園
玉川上水沿いに広がる広大な都立公園で、約1,800本の桜が植えられた花見の名所。園内には「江戸東京たてもの園」もある。

「桜の名所」という土地の記憶が、小金井桜ハイボールという一杯に受け継がれている。背景を知ると、味わいがもう一段深くなる。

こんな人におすすめ

  • スパイスや世界各地の料理が好きで、知らない味に出会いたい
  • 地元・小金井産の旬の食材を味わいたい人
  • 店主のこだわりや物語ごと、お酒や料理を楽しみたい人
  • 武蔵小金井で落ち着いて飲める一軒を探している人
  • クラフトジンやガージェリーなど、ここでしか飲めない酒を試したい人

店舗情報

イテル-iter-の店頭。木製ドアにOpen!の札、「イテル」と記された手書き看板と6月のカレンダーが置かれた入口

温かな灯りに迎えられる店頭。手書きの看板と、窓越しに見えるビッグベンのイラストが旅の気分を誘う
店名 イテル-iter-
住所 〒184-0004 東京都小金井市本町5-18-8 メゾンエスポワール1F
電話 080-1121-1663
営業時間 17:00〜22:00(火・水・木・金・土/祝日・祝前日・祝後日)
定休日 月曜(日曜は不定。営業日は公式インスタグラムで要確認)
お通し 500円(混雑時は2時間半制)
支払い クレジットカード、PayPay・楽天ペイなどの電子決済
最寄り JR中央線「武蔵小金井」駅
沿革 南口(本町6-5-3 シャトー小金井1F)の人気店から、2017年10月に現在地でリニューアルオープン(「第2章」)
公式インスタ @koganebar_iter
公式サイト https://bar-iter.com/

※公式サイトのアクセス情報は旧住所の記載が残っている場合がある。最新の所在地・営業日は公式インスタグラムでの確認をおすすめする。

まとめ

イテルは、ラテン語で「旅」を意味する名のとおり、旅で出会った味と、小金井の旬とを一本の道でつなぐ店であった。店主・匠さんの「人・酒・料理が旅するバル」という思いが通っている。南口の人気店として愛され、現在地へ移ってなお歩みを止めない。武蔵小金井で、知らない世界に少しだけ足を踏み入れたい夜に。「イテル第2章」の途中へ、ぜひ立ち会いに行ってみてほしい。

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食いしん坊ライター らむこの顔写真

この記事を書いた人:らむこ

おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。