ビールはビール以外の何物でもない
今回は、数年前に流行った「シャンパンのようなビール」というキャッチコピーのあるビールについて紹介する……が、先に言っておくと、ビールはビールである。
しかしながら、そんなキャッチーなコピーが気になってしまうのもまた事実。そんな人々の中の一人として、この記事を書いていく。
シャンパンとは
まず、シャンパンって何?というところから簡単に説明すると、
・フランスシャンパーニュ地方でつくられ
・瓶内二次発酵で
・その他品種もろもろ規定されているフランスの法律をクリアした
・スパークリングワイン
のことである。
昔シャンパンとスパークリングワインの違いについて、少なくとも100回位は説明したものだが、シャンパン飲みたいとか、シャンパン買ってきてよ~という言葉が聞こえてきたりするものなら、未だにピクッと反応してしまう。
有名どころだと、いわゆるドンペリニヨンとかモエシャンドンとかヴーヴクリコがシャンパンにあたり、値段も決して安くはない……というかむしろお高いと感じるかもしれないこれらのワインだが、きめ細かな泡と広がる風味は、
さっすがシャンパン!
なのである。
シャンパンのようなビール
さて、ここでやっと本題に入るのだが、「シャンパンのようなビール」と言われると、どのようなビールが思い浮かぶだろうか。材料がそもそも葡萄か麦かという部分から異なるので、まさか同じ風味ということはないだろう。じゃあ何なのよ!ということで、ただいまより紹介させていただくのが以下のビール。
イネディット
スペインブルワリーのダム社と、世界一予約のとれない三ツ星レストラン「エルブジ」の料理長、フェラン・アドリア氏とソムリエ達が共同開発したビールが、このイネディットである。
「世界のセレブを迎えるワインはあるが、ビールがない」と考えたアドリア氏。
え?セレブってワインばっかり飲むの?なんて思う人もいるかもしれないが、そもそも、食中酒にビールが主ではない文化であるし、ワインと比較して安価であるビールがそのような位置付けになるのも不思議ではない。
さておき、そんなビールが作りたくて出来上がったこのビール。飲み方は、ワイングラスの半分ほど注ぎ、くるくるとスワリングしてたちのぼる香りや、食事と共に風味を楽しむという、ワインの飲み方とそっくり同じである。
肝心のお味は?ということで、ホワイトビールのフルーティさは勿論おさえており、クリーミーで細かな泡がまるでシャンパンのよう!なビールなのである。通販サイトでも、このビールに関しては概ね評価は良いようであるが、個人的には……やはり箔がついているだけあり、他のホワイトビールと比較した時のコスパについては、正直なところもにょもにょしてしまうが、勿論、美味しいことは間違いない!
総括として……自分用というよりは、やはり誰かと飲む、「とっておき感のある、シャンパンのようなビール」として、紹介しておきたい。