今日は午後から雨
最近は春の兆しが見えるような暖かい日が続いていたが、久しぶりに冷たい雨が降った。また冬に逆戻りだと少し憂鬱になりながらも、会社帰りの私は傘を開いて駅へ向かった。
実は私は結構な無精者で、傘なんてめったに持ったことがなかった。それはもう学生時代からの筋金入りなもので、傍から見たら結構な変人に見えていたことだろう。私を心配したおじちゃんは「俺はいいよ、傘もってけ!」なんていうこともあり、私がわざと傘を持たなかったことなんか知らず、ただただ私を心配してくれていた。無精者なだけなのに。この場を借りて……あの時のおじちゃん、ありがとう。
そんな私もアラサーになったものだから、さすがに傘がないのは、、、と思った心優しい人がプレゼントしてくれた傘を今は使っている。この場を借りて……私はもしもプレゼントされていなかったら、今も濡れていたことでしょう。ありがとう。
そんな私の雨エピソードはさておき、今回は雨とワインの関係についての記事をしたためようと思う。
降水量とワインの出来の話
降水量とワインの出来に関係があるという話はご存じだろうか。
ワイン=ブドウ酒ということは、その年のブドウが良いか悪いかで、作られるワインの味わいは大きく変わる。そして、その良し悪しを決める要因の一つとして挙げられるのは降水量なのである。
まず、雨が多い年は地中に十分な水分があり、ブドウの樹の根がそれを多く吸い上げることで、果実には十分な水分を含む。中には破裂するほど水分を吸収することもあるほどだ。このようなブドウで作ったワインは瑞々し過ぎて水っぽくなってしまう。逆に雨が極端に少ない場合は樹の根が水分を吸い上げられず、実をつけないまま枯れてしまう。そうなると、ブドウが十分に収穫できず、不作な年になるというわけである。
良いブドウを収穫するには、降水量はやや少ない程度が良いと言われている。やや少なめなくらいが、ブドウ自体も積極的に土から栄養分を得ようとして地中深くに根を張り、味わいに凝縮感や複雜味が生まれるという算段だ。
またブドウの味は気温も大きく影響していると言われている。昼夜の寒暖差が大きい程、ワインの味わいにメリハリがつき、深みのある味わいになっていくのである。いわゆるグレートヴィンテージと称される、出来の良いワインが多い年は、降水量や気温が大きく影響していることは間違いないようだ。
仮に気候さえ完璧に調整できる時代が来るのなら、凄いワインが頻出することになるのだろうか?さすがにそれは言い過ぎなのだろうが、興味深いものである。
日本ワインはどうなのか
日本といえば、全国的に降水量が多いことで有名である。そのせいか、世界と比較して日本ワインは、業界ではなかなか評価されなかった。いかに雨をしのげるよう工夫するか、山梨のワイン畑にお邪魔したときによく分かった。
しかし近年では生産技術も上がり、高品質なブドウが増え、世界で評価されるワインも合わせて増えてきた。日本でもワイン業界は伸び、海外でも日本の食文化が高評価を得ている今、日本の各メーカーでも国産ワインに注力しているという。これからは、海外だけでなく、高品質な日本のワインが増えていくというのは、全くもって楽しみなことである。
寒くて震える夜にお勧めのワイン
ここからは、私が飲みたくなったので、こんな寒い雨の夜に飲みたくなるグリューワインを紹介する。
グリューワイン
グリューワインとは、ワインとスパイスを合わせて温めた、いわゆるカクテルだ。最近ではホットワイン用のスパイスも売っている。
一方で手作りのレシピなんかも色々公開されている。
飲むとスパイスが利いていて、ほんのり甘い優しい味。
ヨーロッパではなんと風邪の引き初めにも飲まれているそう。つくづく文化が違うと思いがちだが、意外と合理的な話で、含まれているスパイスにはビタミンを多く含み、ハチミツなんかを入れれば喉にも良い。普段のワインよりはアルコールも低く、体をあたためることもできるのである。
喉が痛いあなた、ホットワインはいかが。