前回までの記事でビール初心者でも美味しく飲めるビールは沢山ある!!
という熱い主張をしたためたものを、2度にわたって記事にした。
今回は、
「これが元祖なんですよ、ご存知でしたか?」と
通(つう)ぶれてしまうようなビールを紹介していきたい。
とは言っても、業界ではほどほどに名が通っているので、
何を今更と思う人がいたら先に謝っておきたいが、
もし知らなかったとしたら、ぜひ死ぬ前に一度飲んでほしい。
ちなみに今回紹介するのは、前回のようなフルーティなタイプとは異なり、
日本でもメジャーなタイプであるピルスナービールを紹介する。
THE・ピルスナー2選。
ピルスナーウルケルは元祖ピルスナー
なんと、世界中で飲まれているビールの80%以上を占める、ピルスナーウルケル。
ピルスナーの元祖といえば、ウルケルなのである。
このビールは、1842年ピルスナービール発祥の地である、チェコのピルゼン生まれ。
ドイツ語で「ピルスナーの源泉」
という意味である。
アルコール度数は4.4%で、さほど高くないように感じられるが、
味わいとしては、麦芽の風味やホップの苦味がしっかり感じられ、
それでいてスパッとした切れ味。
これぞピルスナービールだ!
とビールファンを唸らせること間違いなし。
再度になるが、全てのビールファンに
「死ぬ前に一度は飲んでみてください」と伝えたい。
瓶の色が変わった
ちなみにこのビールをインターネットで検索すると、
おそらく瓶の色が緑だったり茶色だったりするだろうが、
数年前まで日本で流通していたのが緑色の瓶の方で、
現在日本で流通しているのは茶色の瓶の方であることが理由である。
もちろん、中身は一緒。
ブドバーの名のもとに
随分と細長いラベルのこのビールの名は、ブドヴァイゼル・ブドバー。
ブドヴァイゼルと聞いてなんとなく何かの言葉に似ていると思った人は
カンが冴えている。バドワイザーが正解。
本家は実はブドヴァイゼルで、
同じ名前を付けたのがバドワイザーというのは有名な話。
詳しい話が知りたい方はwikiへどうぞ。
現在、ヨーロッパの主な国ではバドワイザーはその商標を使うことが認められず「Bud」(バド)「Busch」(ブッシュ)の名前で販売されている。逆にアメリカ、カナダではブドヴァイゼル・ブドヴァルは「Czechvar」(チェコヴァル)、ブドヴァイゼル・ベルゲブロイは"Budweis City Bier"(ブドヴァイス市のビール)を略した「BB Bürgerbräu」(BBベルゲブロイ)の名前で販売している。
その他にも、戦時下とその後の政治背景の問題での改称があったりと、
何かと名前にまつわるエピソードが多い。
お味はどうでしょう
さて、こちらもチェコのピルスナービールであるが、
刺激的なホップの香りで、苦味もきちんと感じるのだが、
そのさらりとした喉越しは、日本のビールよりマイルドさを感じさせ、
後味も爽やか。人によってはウルケルよりもブドバーが好きというのも頷ける話だ。
どちらも非常に美味しく、一言で表すと好みの問題である。ちなみに瓶は緑色。
以上、今回はチェコのピルスナーの紹介となった。ぜひお試しあれ。