前回のおさらい
ベトナム戦争の激戦地として知られるクチトンネルを訪れ、当時の戦略やトンネル内の暮らしを体感した私たち。アメリカ軍を翻弄した数々のトラップや、狭く息苦しい地下道の構造を実際に歩きながら、その過酷さを肌で感じることに。
クチトンネルの観光を終えた後、私たちは次の目的地、メコンデルタ地方のミトーへと車で向かいます。ベトナム最大の河川であるメコン川が生み出す豊かな自然と、島々に根付く文化を体験する旅の始まりだ。
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メコンデルタ地方への旅:ミトーで味わう絶品ランチと島巡り
ミトーへの道中のヒヤヒヤタイム
クチトンネルを出発し、車でミトーへ移動する途中、道端の木にチョークで番号が書かれていた。
「何だろう?」と不思議に思ってガイドさんに聞くと、それは伐採のための管理番号とのこと。チョークだから消えないのかしらん?と疑問に思っていると、「雨季になる前に伐採するから問題ないんですよ」とのこと。
日本では考えられないことなので、非常に面白い。。
さらに驚いたのは、車がセンターラインを走り始めたことだ。バイクがセンターラインを堂々と走っている!私たちの乗っている車もクラクションを鳴らすが、バイクはどこ吹く風。
しまいには車までがバイクのように右へ左へとスイスイすり抜けるように進み、信号前でもそんな調子なのだから、見ているだけで寿命が縮んだ心持ちだった。
「ひいいぃ!」と目を見開いて隣にいる妹を見ると、まさかの爆睡…。
妹よ、なんという肝の座りようだ、、、。
ミトーでのランチ:メコン川の恵みを堪能
無事(?)に到着したのは、「MEKONG REST SHOP」というレストラン。ここでは、メコン川で獲れる名物料理を楽しむことができる。
料理はメコン川で獲れるエレファントイヤーフィッシュ(象耳魚)をライスペーパーに巻いた生春巻きやソイ・チエン・フォンというもち米をボール状に膨らませた料理、ベトナムのお好み焼きバインセオなどを堪能した。
生春巻きは店員さんが魚の身を剥いて、野菜と一緒に丁寧に巻いてくれるので、話を楽しみながら食べられる。
ソイ・チエン・フォンというもち米をボール状に膨らませた料理は、面白い見た目をしているが、これはやはりというか、手間がかかるので家庭料理というより、飲食店だけで出るような料理だそうだ。
また、ベトナム風お好み焼き、バインセオもあっさりした風味で美味しい。
フォーはスープに甘味があって面白い風味。すぐに食べ終わってしまった。
ベトナムビールの333(バーバーバー)と一緒に食べるコース料理は非常に乙なものである。
ユニコーン島でココナッツ工場やメコン川クルーズなどを堪能
食後は、高速ボートでメコン川の4つの島のひとつ、ユニコーン島へ。
メコン川は本当に広く、さすが中国、タイ、ミャンマー、カンボジア、ラオスを通る国際河川だなと感心してしまった。9つの支流からなっているのでクーロン(九龍)とベトナムでは呼ばれているらしい。
ユニコーン島に到着し、私たちを迎えてくれたのは数百匹ほどの蜂が群がる蜂の巣。
「うわぁぁぁぁ」と内心驚いたが、そこで採れたハチミツ入りのキンカン果汁をいただくと……。
これがとんでもなく美味しい!
華やかな花の香りが心地よく、濃厚なコクのある甘味が贅沢な気持ちにさせてくれる。後味はさっぱりしていて、クセになる味。
これ、私めっちゃ好きだぁぁぁん……。
これは…もう買うしかない!思わず2セットの生ロンガンハチミツを購入。同じように巣から取れるローヤルゼリーも販売していたので、美容に興味がある方には良いかもしれない。
ちなみに私はお土産分のハチミツが無くなった今でも、必ずロンガンハチミツを切らさないようにしている。
次に現れたのは巨大なニシキヘビ。「無料で首に巻くことができますよ!」とスタッフさんが勧めてくる。せっかくなのでチャレンジ。冷たく、サラサラとした感触が意外と気持ちいい。妹も巻いてみて、二人で記念撮影。
民家のベランダには可愛い果肉植物が沢山飾られていて可愛いなーとか、色々なフルーツがあるなーとか、少し歩いているだけで興味深い風景が並んでいた。
この辺りに住んでいる人々は農業が本業で午前中が忙しく、観光業は片手間で営んでいるんですよー!とガイドさんがぶっちゃける。へぇぇそうなんだ。。。
そうしているうちに、ココナッツキャンディー工場へ。
大きなココナッツがゴロゴロ転がる中、キャラメルとココナッツを混ぜて固める工程を見学。
ココナッツオイルや石けんなどのお土産も豊富で、しかも100円もしないくらいの激安価格。ついつい買ってしまう。
その後、ベトナムの民族衣装・アオザイを着た女性やギターを持った男性が、ベトナムや日本の曲を披露してくれることに。
伝統音楽を楽しみながら盛りだくさんのフルーツとお茶をいただく。フルーツには塩と唐辛子を混ぜた調味料をつけて食べるのがベトナム流。さっぱりして美味しい!
そして最後は、手漕ぎボートでメコン川をクルーズ。
笠をかぶりながら水草をかき分け進むボートは、まるで別世界。途中、ボートで生活する住民の姿も見ることができ、日常の一部を垣間見た気がした。
一通り楽しんだ後、ミトーを出発し、ホテルまで送っていただく。ここまで楽しい旅にさせてくれるのは、まぎれもなくガイドさんのおかげだ。ありがとう……。
夜のホーチミン散策:プロパガンダアートとバインミー
少し休み、再び外へ繰り出した私たち。「プロパガンダ」というビストロがホテルの近くにあり気になっていたので、そちらに行くことに。
ベトナムでは戦争をテーマにした「プロパガンダアート」が注目されていて、店内の壁にも独特のアートが描かれている、雰囲気たっぷりの空間。
ぐるっと周りを見渡すと、ほとんどが観光客のように見える。
生春巻きやバインミー、フライドポテトなどをつまみにワインを飲み進めていると、外では10歳にも満たなそうな幼い子供二人が大道芸をしていた。
口から液体を吹き出し、着火させるというなかなかに危険を伴う芸。何回か芸を行った後、テラス席の客にチップをねだっていて、すこし切なくなる。
ちなみにバインミーは日本ではあまり見ない、卵のバインミーを注文。ふわふわの巻き卵をそのままサンドするので、ボリューム感もバッチリ。
生春巻きはベトナムの揚げ豆腐と野菜が巻かれており、ヘルシーながら美味しい。
日本ではあまり揚げ豆腐を巻くイメージはなかったのだが、これは自分で作る時もアリだなぁ、なんて考えながら食べていた。
今日のツアーを振り返りながら二人で楽しく語り合い、まだまだネオンが煌々と輝く夜の街を散歩しながらホテルへ戻っていったのだった。
次回予告
旅もいよいよ最終日!
ホーチミンの豪華ホテルビュッフェで贅沢な朝食を堪能し、帰国前にもう一度スパでリラックス。ベトナム最後の時間を楽しんだ。
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