皆さんは日本酒の試飲をしたことがあるだろうか?
東京都には10の蔵元があり、そのうち9社は多摩地区にある。そのなかでも、奥多摩の自然に囲まれた酒蔵「澤乃井」は、日本酒好きなら一度は訪れたい場所のひとつだ。
先日、奥多摩の温泉宿にぷらっと出かけた際、近くに「澤乃井」があることを知り、せっかくならと立ち寄ることに。
澤乃井は1700年代から続く伝統ある酒蔵で、東京の酒屋では「澤乃井」の日本酒をよく見かける。特に「蒼天」は私もお気に入りの一本だが、実際に酒蔵に足を運ぶのは今回が初めて。
この記事では、澤乃井の唎酒処で体験できる試飲の魅力や、ここでしか飲めない限定酒「亀口酒」などについて、実際の体験レポートを交えながら紹介していく。
澤乃井とは?清流が生んだ東京の名酒蔵
東京・奥多摩の自然に囲まれた場所にある酒蔵「澤乃井」。この酒蔵が特にこだわっているのが、仕込み水の清らかさだ。
実は、澤乃井のロゴには「サワガニ」が描かれており、これはきれいな水がある場所にしか生息しない生き物であり、澤乃井の酒造りに使われる水の透明度や純度の高さを象徴しているのだそう。
酒造りに使われるのは、奥多摩の秩父古生層から湧き出る天然水。この水の柔らかさが、口当たりの良い日本酒を生み出している。
また、澤乃井の歴史は古く、創業は元禄15年(1702年)。江戸時代から続く伝統を守りつつ、新しい日本酒づくりにも挑戦し続けている酒蔵だ。定番の純米酒から、期間限定のしぼりたて、そして「ここでしか買えない特別な日本酒」まで、訪れるたびに新しい発見があった。
澤乃井には売店や飲食店、唎酒処(試飲所)が!
澤乃井は、「清流ガーデン澤乃井園」という名称で売店や飲食店などを運営している。そして、何はなくとも立ち寄りたいのが「唎酒処」。ここでは、日本酒好きにはたまらない豊富な試飲メニューが用意されている。
清流ガーデン澤乃井園の基本情報
- 営業時間:10:00~17:00
- 定休日:月曜日(祝日の場合は火)・年末年始
- 料金:1杯300円~600円ほど(種類によって異なる)
- 住所:〒198-0172 東京都青梅市沢井2-770
- 電話番号:0428-78-8210
- 支払方法:現金・クレジットカード・Suica・Paypay
奥多摩の自然に囲まれたロケーションで、川のせせらぎを聞きながら日本酒を楽しめるのが魅力。晴れた日には最高の気分!
アクセス方法
清流ガーデン澤乃井園は、東京から電車で気軽に行けるのが魅力。新宿から約1時間半で到着し、駅からも徒歩すぐなので、日本酒を飲んでも安心して帰れる。
✔ 電車でのアクセス(おすすめ!)
- JR青梅線「沢井駅」から徒歩5分!
- 新宿から「青梅線直通」で約1時間半
- 乗り換えが少なく、電車の本数も1時間に2~3本あるので便利
✔ 車でのアクセス
- 圏央道「青梅IC」から約30分
- 駐車場もあるが、試飲するなら電車がベスト!
唎酒処で試飲できる日本酒の種類
澤乃井唎酒処では、定番から限定酒まで10種類の日本酒を試飲可能!
✔ 定番の純米酒・大吟醸(安定した美味しさ)
✔ 季節限定のしぼりたて生酒(フレッシュな味わい)
✔ ここでしか飲めない限定酒「亀口酒」(後述)
✔ 日本酒が苦手な人向けに、梅酒や甘酒もあり
試飲は1杯ずつ注文するスタイルで、自分のペースで飲み比べができるのがポイントだ。
実際に試飲!ここでしか買えない「亀口酒」など、美酒だらけ
私が訪れたのは2月の頭。この時期に行くと、新酒のラインナップが揃っていて非常に楽しい。純米生原酒のしぼりたてや吟醸生酒の新しぼり、そして2025年の亀口酒(特別純米酒)を試飲することができた。
どれも違った個性があり、それぞれに美味しいのは勿論だが、この澤乃井園でしか試飲及び購入が出来ないのが亀口酒。
亀口酒は、しぼったそのままの原酒をそのまま瓶に詰めているため、本当に濃厚で豊潤。
口に含んだ瞬間に、ぐわぁぁぁ!と押しかけてくる旨味。
…まさに、日本酒好きにはたまらない一本だ。
お土産に買って帰る価値アリな商品である。
他にも熟成酒や梅酒など様々な種類のお酒を試してみた。
梅酒は普段あまり飲まないのだが、澤乃井の梅酒は今まで飲んだどれより華やかな味わい。初めて梅酒を買って飲みたいと思うほど。
また、澤乃井なら東京蔵人も旨味があり、食事にも合うので個人的にはおすすめだ。
はぁ……。どれも美味い、美味すぎる。
ちなみに柿の種や貝ひも、いかそうめんやチータラ等々、よりどり2個で税込300円のおつまみを購入することも可能。ゆっくりお酒とおつまみを楽しめるのも、この唎酒処の良いところである。
唎酒処のおちょこの秘密
澤乃井唎酒処では、試飲をするとおちょこを1個もらえるのが特徴。お土産として持ち帰れるので、ちょっとしたコレクションにもなる。
ちなみに試飲の際、同じおちょこを使っておかわり(どの種類のお酒でも可)するのであれば、100円引きになる。
私たち以外に外国人観光客の団体が来ていたのだが、一人一人が全種類飲んでいた。私も酒は弱くないが、羨ましくなってしまうほどのお酒の強さだなぁと感心。そして、日本酒が美味しいお酒だと認知されて嬉しい限りである。
なぜ白地に青い模様なのか?
渡されるおちょこは、白地に青い「蛇の目模様」が入った伝統的なデザイン。これは、日本酒の透明度や色をチェックするためのもので、利き酒師がテイスティングに使うおちょこと同じもの。
10個集めると「赤いおちょこ」に交換できる!
澤乃井には、常連さん向けの特別なサービスがある。
✔ 青いおちょこを10個集めると、1つの赤いおちょこに交換可能!
✔ 「エコの観点から」導入された制度で、無駄をなくす取り組みの一環
✔ 赤いおちょこはレア!「常連の証」として密かに人気
常連になればなるほど、赤いおちょこをゲットできるチャンスが増える。訪れるたびに試飲を楽しみつつ、赤いおちょこを目指すのもアリかも?
正直私もめちゃくちゃ欲しい。
ただ、目的があくまでエコの観点からである以上、不要におちょこをたくさん買って交換するのはナンセンスなので、何回か通い、いつか赤いおちょこをゲットしようと思う。
日本酒以外のお土産もオススメ!
売店ではお酒の他、おぼろ豆腐や湯葉、豆乳や酒まんじゅうなど色々な食品が販売されている。
特に豆腐は本当に美味しいので、ぜひそちらも購入してみてほしい。超絶イチオシである。
まとめ:澤乃井きき酒処は、日本酒好きの楽園!
東京・奥多摩にある「澤乃井きき酒処」は、日本酒好きなら一度は訪れるべきスポットだった。 温泉宿や奥多摩観光と組み合わせれば、最高のプチ旅行にもなるので、とてもオススメ。
実際に行ってみて、開放的な雰囲気の中で飲む日本酒は格別!東京にいながら、自然の中で美味しい日本酒を堪能できるのは、まさに「日本酒好きの楽園」だと感じた。
日本酒好きには是非立ち寄っていただきたい場所である。
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