右手にはワインを、左手にはビールを。

美味しいの裏側には、作り手のストーリーがある。Googleレビュー上位5%の酒好きが綴る食と酒のノンフィクション。

【恵比寿】魚が旨いと噂の「あおもん」で重さゼロのアジフライと絶品なめろうを堪能

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恵比寿駅から徒歩5分ほど、2024年3月にオープンして1年位のお店ながら、すでに食通たちの間で「青魚がうまい」と評判になっている居酒屋 「肴場あおもん」。

青魚って、こんなに美味しかったっけ?

名物は、驚くほどふわっと軽い 「重さゼロのアジフライ」。そして、産地直送で届く青魚を使った鮮魚料理や、酒に合う味付けが光る本格中華の小皿料理

さらに、お酒好きにはたまらないペアリング提案も魅力。自然派ワインや地酒、日本酒まで幅広く揃い、“魚と酒の楽しさ”を追求した大人の居酒屋だ。

この記事では、実際に訪問して味わった料理の数々とともに、「肴場あおもん」の魅力を写真付きで詳しくレビューしていきたい。

少量多品種を楽しめる!気の利いた前菜が勢ぞろい

まず驚いたのは、お通しからして選べるスタイルという点。今回は4品の中から「うどのきんぴら」をチョイスし、さらに「サバのペースト載せピーマン」がセットで登場。

サバペースト載せピーマン&4種類から選べるお通し(うどのきんぴら)

サバペースト載せピーマン&4種類から選べるお通し(うどのきんぴら)

うどのきんぴらはエグみもなく、盤石の味。また、サバペースト載せピーマンは、ピーマンの驚くほどのシャキシャキ感と、サバのコク、そこにかかるふりかけが気持ちよいアクセントになっていた。

記憶に残る前菜だったので、自宅でもサバペーストをすぐに試してみたほど。

 

駆けつけ用の1杯にはソーヴィニヨンブランを。ちなみに今回一緒に行った妹は、オレンジワインをチョイスしていた。

メタル ソーヴィニヨンブラン(オーストラリア白ワイン)800円

メタル ソーヴィニヨンブラン(オーストラリア白ワイン)800円

ワインの種類が多いのはとても嬉しいポイントだが、デザートワインまであるのは珍しいなぁと感心してしまった。

ワインの種類も豊富

ワインの種類も豊富

刺身盛りなら「青盛」一択。コスパも質も◎

青盛(青魚&鮮魚盛り)一人前税込1,188円

青盛(青魚&鮮魚盛り)1,188円

魚が美味しい店との評判だったので、早速刺身の盛り合わせを注文。

ちなみにこのお店では青盛という名前なのだが、青魚中心の刺身の盛り合わせということで青盛らしい。価格は1人前で1,188円(税込 ※以後全て税込価格にて記載)。

脂の乗った青魚、淡白な白身など……とにかく鮮度が高い。話を伺うと青魚は産地直送のものだそうだ。どうりで美味いわけだ。
そして盛り方もおしゃれでテンションが上がる。やはり見た目でも味わうというのは大事な観点だ。

「重さゼロのアジフライ」…本当に軽い。なのに旨い。

実はこちらのお店の名物の一つとして重さゼロのアジフライというものがあるらしい。

半熟と完熟の2種類があるとのことで、一枚ずつ頼んでみることに。

重さゼロ!アジフライ~実山椒タルタル~ 半熟 748円

重さゼロ!アジフライ~実山椒タルタル~ 半熟 748円

にらを漬け込んだ醤油か、もしくは山椒入りのタルタルソースでいただく。

重さゼロ!アジフライ~実山椒タルタル~ 完熟 748円

重さゼロ!アジフライ~実山椒タルタル~ 完熟 748円

衣はサクッと、身はふわっふわ。

半熟はしっとり、完熟は、食感がふわふわを通り越してほゎほゎという感じ。完熟は半熟よりだいたい1分ほど長めに揚げているとのことで、水分が抜けるから食感が軽くなるとのこと。

山椒入りのタルタルソースともバッチリ合う。

アジフライの概念を見事に覆されてしまった……。

「鯖専用日本酒 サバデシュ」との完璧ペアリング

この料理に合わせるのは吉久保酒造株式会社の、鯖をより美味しく食べる為に作った『鯖専用日本酒』のサバデシュ(SABA de SHU)

鯖専用日本酒 サバデシュ 660円

鯖専用日本酒 サバデシュ 660円

多種の日本酒のブレンドにより、酸度、アミノ酸が高く、サバの旨味をより楽しむ事ができ、また鯖の脂を洗い流す味わいに仕上げられたお酒だという。

なんでも、この酒蔵のある茨城県は鯖の水揚げ高日本一143,403トン(2017年)であり、25.7%のシェアを誇るサバ大国。だからこそ美味しく食べられる日本酒を作ろうという試みがあったのだとか。

ちなみに、サバ(38)にちなんで、380本に1本の割合で限定金サバラベルがあるという。

茨城県の漁師さんによると、極まれに金色に光るサバが存在し、そのサバは縁起物として市場に流通しないとのこと。そんな縁起物の金サバを楽しむために作られたそうだ。

さて、この日本酒の味わいはというと……?

一言で表すと、サバの旨味が程よく活かされる、絶妙な味わい。日本酒だけ飲んだ時より、サバと一緒に楽しんだ方が格段に美味しくなるお酒だと感じる。これは面白い。

辛味好きなら絶対頼むべき!「青唐辛子のなめろう」

引き続き青魚の料理を探す私。すると、あおもんたたきなるメニューを発見。こちらは青唐辛子のなめろうなのだそうだ。

あおもんたたき(青唐辛子のなめろう)1,188円

あおもんたたき(青唐辛子のなめろう)1,188円

私の席の目の前にずっと置いてあり、気になっていた自家製青唐辛子醤油入りの瓶詰め。辛党の私には非常に魅力的に映る。

自家製の青唐辛子醤油

自家製の青唐辛子醤油

海苔に巻いて食べてみると……、味噌のまろやかさに、青唐辛子の香りとピリリとした刺激が加わり、これは日本酒もワインも進む味。

わさびの辛さと喧嘩することもなく、海苔の風味ともマッチしている。

海苔に巻いて食べるあおもんたたき

海苔に巻いて食べるあおもんたたき

本格中華の創作メニューも抜群

 

肴場あおもんは、なんと中華料理も名物とのこと。色々な名物があるのだなぁ、と感心。

せっかくなので何品か頼むことに。まずは新筍の麻辣胡麻和え。ひんやりとしていて、新筍の食感も心地よい。かなり麻辣が利いていて、刺激的な箸休めという不思議な立ち位置の味わいだ。

新筍の麻辣胡麻和え 480円

新筍の麻辣胡麻和え 528円

もう一品は、湯気がしばらく絶えなかったほど熱々の土鍋de痺れ肉豆腐

なんというか、料理のネーミングセンスが良く、どの料理も気になってしまう。花椒が利いていて、ピリリと痺れてクセになる味わい。辛いのが苦手な方にはちょっと辛味度合いが強いかもしれないが、辛党にはたまらない。

土鍋de痺れ肉豆腐 1,078円

土鍋de痺れ肉豆腐 1,078円

ちなみにこちらの料理たちには、ロゼワインを合わせた。料理がどれも美味しく、沢山飲んでしまうなと思ったのでボトルで頼むことに。

ワインはスパイシーな風味が特徴的で、中華料理にもよく合う。

サルサ ロゼ(オーストラリアのロゼワイン ボトル5,500円)
サルサ ロゼ(オーストラリアのロゼワイン ボトル5,500円)

土鍋ご飯は時間がかかるが、頼む価値あり

19時前に、土鍋ご飯のラストオーダーとのことで店員さんから声をかけられた。作るのに約1時間かかるため、とのこと。せっかくなのでホタルイカと青菜の土鍋ご飯を注文することに。

季節ごとの旬の食材の土鍋ご飯になるようだ。

ホタルイカと青菜の土鍋ご飯 2,640円

ホタルイカと青菜の土鍋ご飯 2,640円

出汁ご飯のお焦げ部分は最高に美味しい……。ホタルイカの旨味もたっぷり染みていて、じっくりと味わって食べることができる。

ほっかほかのごはん

ほっかほかのごはん

残ったご飯はおにぎりにしてくれる……。サービスの神。

土鍋ご飯をおにぎりにしてアルミホイルに籠型にして包んでいただいた

土鍋ご飯をおにぎりにしてアルミホイルに籠型にして包んでいただいた

肴場 あおもんの店舗情報

実はこちらの肴場 あおもんの店舗の入口には看板が掛けられておらず、まさに隠れ家居酒屋といった風貌。お店の中は常連客を中心に非常に賑わっていたが、初めて来訪される方は、通り越さないように注意が必要だ。

店名:肴場 あおもん
住所:東京都渋谷区恵比寿南3-4-1 Mトリアノン102
アクセス:JR恵比寿駅から徒歩5分
電話番号:03-6452-4649
営業時間:17:30〜23:30(L.O. 料理22:30/ドリンク23:00)
定休日:不定休
席数:28席(カウンター11席/テーブル17席)
サービス料:440円※コース注文時は不要
支払方法:クレジットカード・電子マネー・QR決済対応
公式Instagram:https://www.instagram.com/sakaba_aomon/

まとめ|恵比寿「肴場あおもん」は“魚で一杯”を叶える最高の酒場だった

青魚やアジフライという、どこか“地味”な存在をここまで魅力的に仕立てるお店が、恵比寿のど真ん中に現れるとは──。そんな驚きとともに、「肴場あおもん」はただの居酒屋ではなく、“魚と酒を主役にする大人の酒場”であった。

・重さゼロのアジフライは、想像以上に軽くてジューシー

・青唐辛子のなめろうや創作中華料理は、香りと辛味で記憶に残る一品

・ワインや日本酒とのペアリング提案も的確

・少量多品種で、何皿頼んでも楽しめる構成

そして、スタッフの丁寧な接客や、テイクアウトのおにぎりサービスまで…最後まで「来てよかった」と思わせてくれる空間。

恵比寿で「今日は魚で一杯やりたいな」と思った夜には、迷わず「あおもん」へ。

“魚のポテンシャル”を再発見できる、そんな素敵な時間が待っているだろう。

 

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