皆さん、グルメ漫画は好きだろうか。
私は小さい頃から漫画が大好きで、読んだ漫画は10000冊を超える程。最近は電子書籍を気軽に買えてしまうので、ついつい色々な漫画を買ってしまう。
その中でもやはり料理漫画の面白さがたまらない。読んでいるだけでヨダレがタレそうな面白飯テロ漫画が沢山ある。漫画としてだけではなく、料理本としても読める楽しさがあるグルメ漫画。
今回は、そんな私のイチオシ漫画を紹介していきたいと思う。
展開されるドラマから目が離せない!漫画7選
グ・ラ・メ!~太宰相の料理人~
原作:西村ミツル、作画:大崎充による2006年発表の漫画、「グ・ラ・メ!~太宰相の料理人~」。剛力彩芽主演でドラマも放送された。
剛力さんが撮影前に辻調グループ(辻調理師専門学校があるグループ)のエコール 辻 東京で料理指導を受け、辻町グループが料理製作・所作指導・監修をしていた作品だ。
この物語はかなり映画チックなストーリーになっている。
新たに内閣総理大臣に就任した阿藤一郎が、開かれた官邸をアピールするために料亭政治を廃止し、吉田茂以来60年ぶりの官邸料理人を復活。その料理人として選ばれたのが、主人公である女性料理人の一木くるみ。
料理にメッセージを込めることが仕事の彼女は、阿藤の改革に反対する保守派などの官僚たちの説得や外交問題の解決のために、財界人、芸能人、スポーツ選手など様々な人々を首相官邸で料理をもてなすといった物語だ。
政界で伝えたい言葉を料理に込めるというのはなかなかに難題だとは思うのだが、「世界最高の失敗作」であるフランスのデザートのタルト・タタンや、三国志の武将として著名な曹操の言葉から、「本来捨てるようなものも使い方次第で素晴らしいものになる」というメッセージを込めた鶏の肋骨と里芋のガレットなど、様々なもので色々な要人が絆されていく様を見るのは中々に面白さがある。
いつかティファニーで朝食を
2012年から連載開始し、2019年5月2日現在の今も続いているマキヒロチ作の「ティファニーで朝食を」。
主人公は28歳の東京暮らし、佐藤麻里子。編集者の彼と7年もの間同棲していたが、だらしない生活に幻滅し、豊かな朝食を存分に楽しむため恋人と別れ、友人と共に素敵な朝ごはんと新たな生活をするという物語。
仕事や恋愛など、アラサー女子のリアルなストーリー展開もさることながら、なんといってもモーニング好きにはたまらないお店の朝食の描写が沢山あり、実際に行きたくなること間違いなしだ。
漫画内に出てきた朝食が食べられるお店たち
もはや漫画の紹介ではないが、せっかくなので漫画で描かれたお店たちを紹介。おしゃれなパンケーキやモーニングプレートから、お粥につけ麺、うどんやタイ料理など様々な朝食があり、どれもすべて美味しそうだ。
1話:Good Morning Cafe(千駄ヶ谷)
2話:かとう(築地)⇒魚がし料理 粋のや(豊洲市場)※現在は築地店は閉店、豊洲市場で『魚がし料理 粋のや』として営業
3話:Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)芝公園店(御成門)
4話:BILLS(七里ヶ浜)
5話:ウェスティンホテル東京 ザ・テラス(恵比寿)
6話:謝甜記(シャテンキ) 弐号店(元町中華街)
7話:ビア&カフェBERG(新宿)
8話:おにやんま(五反田)
9話:Sunday bake shop(初台)
10話:たまな食堂(青山) ※現在は閉店
11話:六厘舎(東京)
12話:まちのパーラー(小竹向原)
13話:J's STORE(ジェイズストア)(黄金町)
14話:カリーナ(上井草)
15話:中央市場 ゑんどう(大阪)
16話:名代きしめん 住よし(名古屋)
17話:ラディッシュ(名古屋) ※現在は閉店
18話:近江屋洋菓子店(神田)
19話:赤坂一龍 別館(赤坂)
20話:果実園 目黒本店(目黒)⇒果実園 リーベル 目黒店
21話:箱根銀豆腐(箱根)
22話:アイランドベジー×サンバソン アサイーカフェ(広尾) ※現在は閉店
23話:チリパーラーナイン(半蔵門)
24話:田中屋本店(群馬)
25話:永井食堂(群馬)
26話:阜杭豆漿(台湾)
27話:金峰魯肉飯(台湾)
28話:吉柳(恵比寿)※モーニング・ランチは現在提供なし
29話:ザ・アール(赤坂)
30話:苗場食堂(フジロック限定)
31話:杏杏 諏訪山工房(神戸)
32話:ワールドブレックファストオールデイ(外苑前)
33話:沖縄第一ホテル(沖縄)
34話:プラウマンズ・ランチ・ベーカリー(沖縄)
35話:御料理 貴船(石川)
36話:ヨーグルト専門店 モーニング(福島)
37話:御船かもめ朝ごはんクルーズ(大阪) ※船上での朝食
38話:パンストック(福岡)
39話:吉田パン(亀有)
40話:radio bagel(レディオベーグル)(京都)
41話:オリミネベーカーズ(築地)
42話:365日(渋谷)
43話:江ノ島小屋(片瀬江ノ島)
44話:The General Greene(ジェネラルグリーン)(ニューヨーク)
45話:egg(ニューヨーク) ※リンクは日本の海外進出一号店(池袋)
46話:U・K wildcats CAFE
47話:らーめん芝浜(群馬)
48話:Dimes(ニューヨーク)
49話:かぶきち(新宿)
50話:バイミースタンド(渋谷)
51話:上戸(香川)
52話:ラスアンドドーターズ(ニューヨーク)
53話:セイズファーム(富山)
54話:カユデロワ(錦糸町)
55話:DownTown Bakery(アメリカ)
56話:宇豆基野(北千住)
57話:SUSHI TOKYO TEN(新宿)
58話:Greecologies(ニューヨーク)
59話:ロイヤルホスト
60話:おにぎりのまるしま(静岡)
61話:Dough Doughnuts(ニューヨーク)
62話:天ぷらとワイン小島(名古屋)
かいつまんでオススメどころを紹介すると……
世界の朝ごはんが食べられる店。少し値段は張るものの、メジャーメニューに加え、2か月ごとにメニューの国が変わるという珍しい試みをしているところで、常にワクワク感があり、面白いお店となっている。
「世界一の朝食」が食べられることで有名なbills。日本1号店は七里ヶ浜店だ。道路を挟んですぐ海という、海にとても近い立地で、外の景色を眺めながら食事できる素敵なスポット。元はオーストラリア生まれなのだが、billsの存在が、オーストラリアの朝食文化を、「行列してでも美味しい朝食のために待つ」というように変えたと言われている。
・Le Pain Quotidien(ル・パン・コティディアン)芝公園店(御成門)
ベルギー生まれの世界的なベーカリーレストラン。フランス語で「日々の糧」という意味で、日本1号店が芝公園にある。 ベルギーの本店と同様の素材を直輸入した内装となっており、木の香りを感じるあたたかな雰囲気となっている。
オーガニックの小麦と、塩・水・天然酵母のみでつくられるパンがメインで、タルティーヌと呼ばれるオープンサンドや、サクサクに焼き上げたクロワッサン、ふんわり香るベルギーチョコブラウニーがメニューにある、オシャレなお店。
午前6時に開店するカリーナは、非常に素朴な店構えとなっている。
昭和な雰囲気ながらいつでも出来立てのサンドイッチが置かれるこの店は、サンドイッチの最高峰なんて呼ばれ、ファンも山ほど。昼過ぎには売り切れてしまうという評判の場所。
チリビーンズを使った豆料理がウリのカフェ。店内はオシャレで居心地が良く、良質の豆とたっぷりの野菜が煮込まれた自家製のチリは、豆料理好きにはたまらない。
モーニングメニューは、チリビーンズトーストセット・ハムトーストセット・アボカドトーストセットの3種類あり、トーストに加え、オレンジジュースと半熟ゆで卵、コーヒーが付いてくる。
ニューヨークのブルックリンにあるeggは実は池袋に日本1号店が出店されている。
卵専門店という面白いコンセプトで、大人気なのが焼き立てのブリオッシュと国産玉子を使用した看板メニュー「エッグロスコ」だ。天井が高く開放的な雰囲気のお店なので、オシャレな気分を楽しみたいときに行きたいお店である。
半熟レストラン
1990年代連載の、荻丸雅子作、「半熟レストラン」。
主人公は、料理を作ることが大好きな19歳のハナ。小さなレストランのひとり娘だが、母親が亡くなり、父親は借金を残して失踪という衝撃的なスタート。
経営の事は分からないながらも店を継ぐことを決意し、近所のライバル店にも負けず、お客様に愛されるようなお店作りをしようと日々奮闘、というようなストーリー。
恋愛要素も適度に交えつつ、主人公がお客様の為に!と一生懸命に奮闘している姿はとてもいじらしい。ちょっとの工夫で料理をぐっと美味しくするには?妊婦でも、忙しい主婦でも、普段料理をしない旦那でもできる料理は?というお客さんたちの問いに、快く答える主人公が印象的。
頂き!成り上がり飯
2010年代に連載開始された、奥嶋ひろまさ作「頂き!成り上がり飯」。
不良モノ×料理という異色具合だが、主人公の高校一年生ケニーは、喧嘩は強くないが自分の料理の腕に気づき、料理一本であまたの人間の胃袋を掴むことで、高校の頂点に立つことを誓うというストーリー。
トンカツ、おにぎり……出てくるメニュー全て美味しそうなのだが、共通するのはやはり「オカンの味」。何人もの不良のオカンとなる主人公に、いつの間にか和んでしまうのは言うまでもない。
侠飯
「侠飯」と書いておとこめしと読むこの作品は、2014年に福澤徹三作の小説として出版された後、テレビドラマ化&漫画化したもの。
就職活動に難航する大学4年生の主人公良太が、たまたま自宅前でヤクザの抗争に遭遇。そして2人のヤクザに家に匿うように脅され、家に押しかけられ、さらにしばらく居候するという事態に……というストーリー。
もちろん毎回料理要素もある。ヤクザの柳刃は、材料がろくにない中で手際よく料理を作るだが、それが素朴ながら毎回美味しそうなのである。
以前書いた記事で自由軒のドライカレーを取り上げたが、それを真似て作られた料理など、美味しいご飯ものが満載だ。
このストーリーの展開は、小説原作というだけあり、最後のどんでん返しに驚く作品である。
信長のシェフ
2011年に連載された原作・西村ミツル(10巻まで)、作画梶川卓郎(10巻以降はストーリーも)による時代料理漫画、「信長のシェフ」。2回にわたりドラマ化もされている。
現代の日本から戦国時代にタイムスリップしてやってきた主人公、ケン。
なぜか記憶喪失になってしまった彼は、過去の記憶について何も覚えていないのだが、料理の知識や記憶は残っており、戦国時代にない調理法で人々を驚かせ、大層な評判になる。その評判を聞きつけた織田信長が、ケンを利用した策を企て、自身の料理頭に採用することに……というストーリーだ。
歴史ものに現代の人間を絡めるなんて難しいと思うのだが、生食や簡単に食べられる戦の保存食、お子様ランチやお菓子など様々なものが作られる展開も違和感なく、現代の知識を昔の時代に持っていくとこうなるのか、と楽しく読ませてくれる。また、戦国時代の歴史にのっとり、様々な武将との物語も展開していくので、歴史漫画好きにもオススメだ。
にがくてあまい
2019年から連載の小林ユミヲ作、「にがくてあまい」。2016年に映画化もされている。
主人公は大手広告代理店で働くマキ。ひょんなことから男色美術教師・渚と同居することになったが、彼は同性愛者で、さらに菜食主義者だった。対照的な2人だが、徐々に渚の料理によって仲良くなっていく……という話だ。最終的に2人の関係がどうなるのか?と思わせられる作品だが、「愛情」について考えされられる深いストーリーとなっている。
さらに、菜食主義の渚が作る料理は、疲れている時にかっ込んでも美味しそうな「新玉ねぎ丼」や「自然薯とろろめし」、「菜々もちもちキーマカレー」、ちょっとしたおやつ用のスイーツ「里いもとイチゴのアイスクリーム」など、女性が好きそうなものが沢山だ。
ちなみにレシピをまとめた本も出版されている。
料理バトルがアツい!漫画3選
ミスター味っ子
30年以上前の漫画になるが、1986年に連載され、アニメ化も果たした、作者寺沢大介「ミスター味っ子」。
中学生ながら、亡き父が遺した食堂を母とともに切り盛りする主人公、味吉陽一。日本料理界の重鎮、味皇に極厚肉の二度揚げかつ丼をふるまったことから、その腕を見込まれ、様々なライバルとひたすら料理バトルを繰り広げていく、成長物語だ。
1の主人公の子供が新たな主人公という、野球漫画のメジャーみたいなパターンの「ミスター味っ子2」や、主人公がなぜか時空を超えた「ミスター味っ子幕末編」なんてのも出版されたが、一番勢いがあり、推したいのはやはり一番最初の「ミスター味っ子」だ。
この作品、実は私が生まれる前からある作品なのだが、これが令和の今、見返しても面白いのなんのって。一つ一つの料理の工夫や食事を食べた人のリアクションが面白く、全19巻あるが少しも飽きさせないで読み終わる。
その工夫の一例として、まずハンバーグ編では、牛と豚の配合を変えた3つのパテにチーズを入れ、それを串にぶっ刺して粒コショウ(粉ではない、丸い粒胡椒である!)を満遍なくくっつけたものをパンで巻いて焼いたり、お好み焼き編では、深みのある複雑なタレの味わいを出すために何種類ものふりかけをぶっかけるという一見荒業にも見えるようなことをする。
えっそれ本当に美味しいの……?
なんて思う時もなきにしもあらずだが、とにかく見ていて面白く、作ってみたくなる料理もたくさんある。主人公の負けん気も、見ていて応援したくなるので、成長物語が好きな人にはオススメだ。
中華一番!
お次は、1995年から始まった小川悦司作「中華一番!」。
この漫画の舞台は中国だ。天才料理人の母を持ち、本人も天才的な舌を持つ料理人、劉昴星(リュウ・マオシン)。
亡き母親の料理屋を姉に任せ、自身は修行のため広州へ。その後各地で旅をしながら様々な料理人との勝負をして、中国料理界の最高位である特級厨師の資格取得を目指すという物語。
こちらもアニメ化しており、漫画の方も好評だったため、「真・中華一番!」という、「中華一番!」のその後、料理で人を支配するという考えの裏料理界と対峙し、伝説の厨具(料理道具)を手にするため、かつての戦友と旅をするというものや、さらにその後を描いた、「中華一番!極」が出版されている。
氷の包丁を使ったり、水牛を一瞬で解体したり、川をまるごと燃やしたり、家屋の火事を逆手にとって調理したりと、なかなか真似できないスケールの大きい描写が多く、逆に面白い。
料理で人を殺すなんて物騒なことを目論む敵も一人やそこらではない。ただの主人公の成長物語というよりは、冒険物語といった方が良いだろう。
バトルも豊富で、主人公が以前料理勝負した相手が友になったり、敵が寝返ったりしていくので、とにかく展開が面白い漫画である。
食戟のソーマ
2012年に始まった、原作:附田祐斗・作画:佐伯俊による漫画、「食戟(しょくげき)のソーマ」。大衆食堂の跡取り息子である幸平 創真が、学園生活の中で生徒たちと食戟(料理バトル)をしていくという物語。
学園モノ×料理バトルものというだけで真新しさ抜群だが、こちらも第三期までアニメ化されており、こちらも「食戟のソーマ L'etoile-エトワール-」という続作が出ている。
主人公は創作料理が得意。
揚げ物を揚げるときに柿の種を揚げ衣に使用した時は、これやってみてぇーー!!と胸がわくわくした。
こうした料理が得意なのは、実は主人公の考え方にも影響する。
主人公のセリフの中に、「すげえ失敗したよマジでー でも… 失敗したっていう「経験」は得た」という言葉がある。
主人公がしょっちゅう失敗作のゲテモノ料理を振る舞う場面が出てくるのだが、普段この伏線があるからこそ「失敗の中にこそ成功がある」という言葉がより重みを増しているのである。
この言葉が名言としてちょくちょく語られていたりもする漫画だ。
ちょっとした専門知識が蓄えられる!漫画3選
山と食欲と私
信濃川日出雄作、2015年から連載している「山と食欲と私」。
主人公は山登りが大好きなOLで、日々の人間関係や山での出会いを描きつつ、主人公が山でご飯を食べるというストーリー。
全て読み切り形式で読みやすく、毎度の登山飯は必見。
アウトドアグッズなども用いつつ、山だからこそ美味しくなるコーヒー、コンロ飯、ラタトゥイユなどの手が込んだキャンプ飯など、様々なものを美味しそうに主人公が食べている。
また、山でしか見られない景色についても本当に上手く描くもので、山で一夜を過ごしたことがない私でも、山登りをして、格別の食事を味わいたくなってしまう。(虫は苦手だけど……)
主人公はアラサー独身女性だが、こんな人生でも面白いだろうなあ~なんて思わせてくれる漫画である。
茶柱倶楽部
青木幸子という女性作者による2010年連載の漫画、「茶柱倶楽部」。
主人公はお茶の名所、静岡にある老舗茶屋の娘、伊井田鈴。ひょんなことから自分の知らない素晴らしいお茶を飲む機会があり、そのお茶について知りたい!とひたすら思った彼女は、移動茶屋を始める。
専門のお茶道具、お茶の種類、入れ方、味などが細やかに説明されていて、読んでいるとお茶を作りたくなってくる。
「良いお茶が飲みたいと思ったら、自分で入れた方がペットボトルよりもずっと安く美味しく飲めるのに」という趣旨の主人公の言葉が、あぁ、そうだよなあ、と気づかせてくれる。
ペットボトルのお茶がここまで一般化し、近頃の日本で自らお茶を入れるという文化は、やはり薄れていると言わざるを得ないが、自分がこだわりぬいて淹れたお茶が、ほっと一息つかせてくれる空間をつくることも思い出させてくれるような漫画だ。
ラーメン大好き小泉さん
2013年発表の鳴見なる作、「ラーメン大好き小泉さん」。
ラーメンが大好きな美少女JKが、なんとも美味しそうにラーメンを食べるというシンプルなストーリーで、ドラマやアニメ化もされているこの作品。
美味しそうにJK達がラーメンをすする姿も単純に癒されるのだが、一番はやはりラーメンが美味しそうなところが魅力である。
それはもう色々なラーメンが紹介されており、ラーメン好きでない私も興味を持ってしまった。
豚骨スープは全部白いと思っていた位、私はラーメンに詳しくなかったのだが、あの「○○系」という呼び方は、出汁やタレの配合や香味油等の複雑な違いがあったのか!と、毎回主人公がアツく語ってくれることによって、味を含め、だんだん知りたくなってくるのが性分。皆さんは知っていただろうか。
例)
家系豚骨醤油ラーメン:豚骨×醤油×鶏ガラ
博多豚骨ラーメン:豚骨ダシ100%
熊本ラーメン:豚骨×鶏ガラ+マー油
燕三条系ラーメン:魚介×醤油+豚の背油
この漫画で勉強しつつ、これから開拓していきたいジャンルの一つである。
ほのぼのして癒される!食べてる姿が可愛い漫画3選
新米姉妹のふたりごはん
2015年発表、柊ゆたか作の「新米姉妹のふたりごはん」。
両親の再婚により、突然同い年の姉妹となった女性高生のサチとあやり。さらに、親の海外旅行によって姉妹二人で生活することになったが二人は当然ぎくしゃく。その後父親から送られた生ハムの原木をきっかけに仲良くなり、無口だが料理上手な妹・あやりと、天真爛漫な姉・サチの楽しい生活が始まるというお話。二人がひたすらに可愛く、一緒に料理を食べて段々と仲良くなっていく姿がほほえましい。
レシピ集(クックパッド)
ちなみに、公式レシピが実際の漫画の絵を使ってクックパッドにも載っている。美味しそうだなあと思ったレシピが実際作れるのは、嬉しい限りである。
卵の殻を使ったおしゃれなプリンや、ハーブ風味のフライドポテトなど、造りたくなるものが沢山だ。
・たこ焼き
・マカロン
・生春巻き
もし料理を作ったら、Twitterにハッシュタグ「#新米姉妹のふたりごはん」で投稿すると、喜ばれるかもしれない。
宅飲み残念乙女ズ
マンガ大賞2018で3位を獲得した「凪のお暇」でも有名なコナリミサト作の「宅のみ残念乙女ズ」。
仲良しなアラサー三人組の、フリーター・てつ子、デザイナー・グリっち、コスメ部員・ゆみみの日常物語。無類の酒好きの3人は、いつもてつ子の部屋で宅飲み三昧、という4コマ漫画。
つまみはてつ子のゆるーい手料理なのだが、、、この料理たち、侮るなかれ。
マグカップに卵を落としてだしの素と水を入れて、乾物を入れてレンジでチンした「レンチン茶碗蒸し」、肉の代わりにお麩を入れた「ヘルシー肉じゃが」、2枚重ねのハムにマヨネーズを塗ってパン粉をまぶしてアルミを敷いてチンしただけの「揚げないハムカツ」等々、とにかく簡単に作れて美味しそうなつまみレシピが沢山。
癒し+ためになるつまみレシピが満載で、楽しめること間違いなしだ。
ひとりで飲めるもん!
上の「宅のみ残念乙女ズ」と同じ作者、コナリミサトの「ひとりで飲めるもん!」。
主人公はコスメ会社の広報部に勤務する28歳の紅河メイ。
仕事もできて、スタイル抜群。クールビューティな彼女の密かな楽しみは、チェーン店のちょい飲み。しかもそれは居酒屋ではなく、丼ものやラーメン、カフェ、立ち食いソバ屋などなどで、サクッと食事してちょちょっと飲む。
そうして彼女は叫ぶ。
「なまらうみゃー!」
美味しいと2頭身くらいになる可愛い彼女の外食チェーン・ちょい飲みストーリーは、サラリーマンにぜひ読んでほしい作品である。
グルメ漫画は世界を広げる!
グルメ漫画は、ストーリーを楽しむだけでなく、飯テロにもなり、レシピ集にもなり、知識を蓄えられて、デートスポット候補も探すこともできる、とても実用的で素敵な作品ばかり。今までグルメ漫画をあまり読んでこなかった人にも、この機会にぜひ読んでみてほしい。