気づけば9月に入り、顔を撫ぜる風もずいぶんと涼しく、秋を感じているこの頃である。
今年の夏を振り返るとはなかなか雨模様の日も多かったが、雨も悪くないと感じた。日光へ小旅行をした際も降ったり止んだりを繰り返すようなぐずついた天気だったのだが、そこはさすが雨でも日光で、存分に楽しむことが出来た。
ということで、今回はそんな日光話をしていきたいと思う。
AM 8:00 華厳の滝
日光の自然と言われてぱっと思い付く場所といえば……そう、華厳の滝である。
華厳の滝は日本三大名瀑のひとつで、小学生の社会科見学地にもよく使われている。
私も小学生の頃一度行ったことがあったものの、やはり自然の美しさを理解するには、それなりに年を重ねないとなあ、なんて今回思った次第である。
ちなみに、11月までは8時から営業している。華厳の滝へはエレベーターを利用する必要があるので、早く行きすぎないよう、注意が必要だ。
さて、早速駐車場に着く。ここまでに雨が止んだり、あがったり。なんとも不安定な天気だったが、着く頃には晴れ間も見えていた。
営業時間ピッタリに行ったので、人の数もまだまばらだった。
言われてみれば湯葉に見えなくもない、湯葉のキャラクターがお出迎え。ルーズソックス?を履いている。さては誰かの趣味なのか。
入場料を550円支払い、少し歩いて滝へ続くエレベーターへ。階数ではなく、メートルで表示されている。扉が閉まり、下りていく、下りていく、下りていく……。
ドアが開くと、そこには長い通路が続いていた。すでにかなり肌寒い。係員の方に気温を聞いたら、10度前後とのこと。すっきりした冷気が気持ちよかった。
しばらく歩いて、階段を降りていくと、観瀑台の文字が見えてきた。
外が、明るい。
歩いていくと、なんとも美しい景色が広がっていた。
虹が、かかっている。
正直、この景色が見られただけですでに胸がいっぱいになってしまった。
圧倒される美しさである。
迫力のある岸壁。自然に勝てる感動はないかもしれない。
写真には収められなかったが、トンボが数多く自由気ままに飛んでいた。もしかしたらこの水中でヤゴが成長しているのか……?
animalbattles.wealthyblogs.com
余談だが、トンボの視野は270度あるという。贅沢なものだ。もしかしたら、この景色の中飛ぶトンボたちは、楽しんでいるのかもしれない。
AM10:30 日光江戸村
さて、自然を満喫した後に向かったのはテーマパーク。江戸時代の文化や生活の中に入り込める場所だ。華厳の滝から30~40分も車を走らせたところに位置している。
3月から11月までは9時オープン。私は10時半位についたので、すでに人も入っており、少し並んでチケットを買った。
大人は4700円、子供は2400円の入場料だった。5000円は超えないあたり、良心的だと感じた。
「通行手形」と銘打たれたチケットをもらい、「関所」と銘打たれた入口へ。
江戸ワンダーランドにいざ向かうわけである。
と、少し歩いたところに金色の菅原道真像が。
神使の牛も佇んでいた。
さて、日光江戸村といえば「江戸人に変身できる場所」としても有名である。
男性なら新撰組や殿などの定番ものから、町人や岡引、農民などからも選ぶことが出来て、女性は花魁や姫、剣士など10種類以上もの中から選ぶことが出来る。勿論、子供も変身可能。
私が旅行した際には、家族全員で変装していた人々もいた。
ちなみに、変身すると、江戸村のスタッフから、変身した身分(剣士なら剣士)の扱いをしてもらえるというシステムという、中々凝ったものである。
とにかく色々な建物が建っているのが特徴的だ。
目的別に大きく分けるとすると、
①当時の文化を知ることのできる資料展示
②射的や弓引き、巨大迷路などの遊び処
③芝居が見られる観劇処
④煎餅焼きや侍の武芸、当時の職業などを疑似体験出来る体験処
⑤江戸時代の歴史を学びながら食べられる食事処など、かなり贅沢なものとなっている。
たまに日光江戸村のキャラクターであるニャンまげが飾られていたりもする。
馬にご飯をあげることもできる。馬といえばニンジンだ。大喜びでニンジンをあげている子供の姿もちらほら。
初めて知ったのだが、江戸時代、団扇はコマーシャルなメディアとしても用いられたという。中には団扇2枚で完成する絵もあった。男女の色恋を描くものも多かったとか。
忍者のように屋根裏を登るからくり屋敷や、写真のように平衡感覚がおかしくなるように作られた建物など、かなり凝って作られていて、純粋に楽しめてしまう。
大人も本気で挑まないと出られないと思われる巨大迷路などもイチオシである。私も、同じ場所を行ったり来たりした。
あるからくりに気づかないといつまでも出られないため、迷路の各所に途中退出出来る場所、いわゆるリタイア用出口がある。子供たちが楽しそうにここでもない、そこでもないと走り回っているのを見ると、これまた微笑ましい気持ちになった。
外から見るとかなり大きい迷路であることがお分かりいただけると思う。
巨大迷路は屋外になってしまうものの、ほとんど屋内での催しなので、雨でも楽しめること請け負いである。
PM14:30 日光東照宮
美しい景色も楽しみ、江戸気分で遊びたおし、締めくくりとして向かったのは、日光東照宮。日光といえばコレである。
徳川家康の墓所があることで有名な日光東照宮。海外からの旅行者も含め、さすがにかなりの人々が訪れていた。
言わずと知れた三猿ももちろん見たが、下記にもあるように、実は三猿は日本発祥ではないというのが定説らしい。
日本語の語呂合わせから日本が三猿発祥の地と思われがちだが、3匹の猿というモチーフ自体は古代エジプトやアンコールワットにも見られるもので、シルクロードを伝い中国を経由して日本に伝わったという見解がある。
『論語』に「非礼勿視、非礼勿聴、非礼勿言、 非礼勿動」(礼にあらざれば視るなかれ、礼にあらざれば聴くなかれ、礼にあらざれば言うなかれ、礼にあらざればおこなうなかれ)という一節がある。一説に、こうした「不見・不聞・不言」の教えが8世紀ごろ、天台宗系の留学僧を経由して日本に伝わったという。三猿 - Wikipedia
五重塔もパシャリ。五重塔といえば、心柱(軸の柱)が懸垂式(つまり、つり下がっているので地面から浮いた状態)になっており、スカイツリーの制振システムにも参考にされている位、免振構造がきちんとしているので有名だ。
詳しく知りたい方は、ぜひ下記リンクをご覧あれ。
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そして、あとの有名どころといえば、眠り猫である。
神社といえばほとんど龍や鳳凰や鶴など、煌びやかなモチーフが多い中で、なぜに眠っている猫?と思う人もいるかもしれない。
一説によると、普段は平和なので、眠り猫の門真裏側に彫刻されているスズメがいても眠っているが、ひとたび不浄なものが通ろうとすると開眼してたちまち狩られてしまう。それこそネズミ一匹でも通さないほど……という意味があるそうだ。
勿論本殿にも向かった。
ちなみにこの写真の中で外国人の人は半数以上である。
このように、日光東照宮の見どころはさすがに多く、社会科見学の地としてしょっちゅう選ばれているのも納得である。意味を持たせて建てられているであろうということが良くわかる場所なのだ。
秋は紅葉も美しい日光
今回は夏の日光旅となったが、例え晴れ間が少なく、雨がところどころ降るような天気だったとしても、大満足の一日となったことは言うまでもない。
そして、ここで行かなかった他の日光観光地に関しても、紅葉の名所が沢山ある。
これからの季節のレジャースポットとしてもオススメなので、ぜひ行ってみてほしい。