暑い夏。暑すぎる夏。
そんな中、自分の身体をどう整えていいのか、わからなくなっている人もいるのではないだろうか。運動どころか外出もままならず、ネットスーパーで買い物をして、極力家に引きこもっている今年の私。
府中本町にある『医食屋nobu』は、そんな迷える身体と心に、ひとつの答えをくれた場所だった。
野菜の力を最大限引き出すための分子調理という科学的アプローチを軸にした食事は、他のお店ではなかなか叶わないような、貴重な体験。
さらにその上階には、皮膚から整えるという視点で設計された乳酸菌サウナ『aqua』が併設されており、「腸もみ×ヘッドスパ×温浴」のコースを受ける。
どちらも内閣府認定・予防医学指導士の資格を持つ桑原伸悦氏が調理や施術を行い、広く予防医学の知識を普及させている。
体験後にはちょっとだけ〈整う〉とは、と自分で考えさせられる、そんな場所について、今回はご紹介したい。
- 医食屋nobuとは?|分子調理と整う設計のレストラン
- 晩酌セットレビュー|分子調理バーニャカウダ×カルダモンサワー
- 冷やしフォースープカレーつけ麺(期間限定)レビュー
- 飲み放題付きコースは、まさにフルコース
- 乳酸菌サウナaqua体験|低温遠赤×腸もみ×ヘッドスパ
- 「また来たくなる理由」と「すすめたい人」
- 店舗情報・アクセス
- まとめ
医食屋nobuとは?|分子調理と整う設計のレストラン

医食屋nobuは、府中本町駅から徒歩2分にある、大國魂神社脇に位置するレストランだ。
外観はコンテナのようで、一見すると食事処というのが分かりづらい場所なのだが、一度中に入ると、鹿の角や様々な植物があしらわれており、洒落た場所だなという印象。
カウンターにはいつも常連さんの姿があり、その奥にはテーブル席が用意されている。
このお店のコンセプトをざっくり説明すると、「人は変われない。だからこそ整う仕組みを科学で設計する」というもの。
実際、料理には自然免疫学や物理学的な発想が応用されている。
例えば、毎朝あきる野から届く野菜は、田野屋紫蘭の天日塩でアミラーゼ反応を促進。
野菜の甘みと旨味を「調味料ではなく酵素の力」で引き出すというアプローチだ。火入れも絶妙で、生野菜よりも食べやすく、温野菜よりも栄養価を逃さない。
派手さはないが、一皿ごとに「食べる」ということの意味を問い直されているような、そんな感覚がある。
この店で料理を食べると、ふと「整うって、本来の自分に戻ることなのではないか」と思えてくるのだ。

晩酌セットレビュー|分子調理バーニャカウダ×カルダモンサワー

まずは晩酌セット(1,000円)についてご紹介。
選べるドリンクに、選べるおつまみが1品ついてくる。追加のドリンクも500円で頼むことが出来る。滞在時間は料理が出てから30分という制限があるものの、おつまみとドリンク一品ずつならこの時間で十分だ。
この日は分子調理バーニャカウダー+カルダモンサワーの組み合わせを選んだのだが、これが大正解だった。

最初に驚くのは、野菜の味の濃さ。雑味がなく、甘味がじわじわと広がるように立ち上ってくる。
バーニャカウダのソースの他、味噌と塩が付いているので、まずはそのまま素材を楽しんだ後は、これらの調味料で楽しむことが出来る。
分子調理というと、演出のための手法としてイメージする方もいるかもしれないが、ここでの分子調理は、野菜本来の要素を引き出すための手法となっている。
合わせたカルダモンサワーは、スッと立ち上がるスパイスの香りが心地よく、不思議と食欲も湧いてくる。これはぜひ家でも真似したくなる、癖になる味わいだ。
ここに来る前の私は、「外食=刺激」だと考えていたが、この医食屋nobuの料理は、身体に抵抗されない外食であることは間違いない。それくらい身体に素直に入ってくる料理たち。
値段もさることながら、こんな元気な野菜たちを食べられる幸せを感じられる、素敵なメニューがこの晩酌セットである。
冷やしフォースープカレーつけ麺(期間限定)レビュー
晩酌セットのあとに選んだのは、期間限定の「冷やしフォースープカレーつけ麺」(1,750円)。

まずはスープカレー。4日かけて仕込まれており、血抜き、塩抜き、熟成──そのすべてに「人が食べやすくなるための段取り」が詰まっている。
香辛料は前に出すぎず、じんわりと染み込んでくるタイプのカレー。一口すすった瞬間、胃がホッとゆるむ感覚。
合わせる麺はフォー。
この組み合わせが絶妙で、カレーの輪郭を際立たせつつ、胃にも優しい。
そしてこちらにも分子調理の野菜たちとゆで卵、そしてさらに切りたての生ハムもついてくるという、贅沢なメニューなのだ。
主役はあくまで野菜

このスープカレーの思想は明確で、「メインは野菜」という逆転の設計になっている。
スープカレーには敢えて肉は入れず、出汁だけ抽出されていて、肉由来の旨味もしっかりと味わうことが出来る上、野菜の美味しさを際立たせるための立ち位置としてスープカレーを提供されているのだそう。
使われているのは、毎朝店主があきる野まで足を運んで選ばれている朝採れ野菜たちで、「田野屋紫蘭」の完全天日塩とアミラーゼ反応の技術で、温野菜よりも栄養価を残しつつ、甘みを引き出している。
食べることで排出を促す

カレーに含まれるスパイス、海藻、玉ねぎ麹などが腸内環境を整える素材になっていて、まるでサウナと同じように体内の排毒を担ってくれているような構成。
つまり、これは「味を楽しむカレー」であると同時に、「自分の中を空けるためのカレー」だったのだ。
カレーだけど、スパイスでガンガン攻めてくるわけじゃない。
体が受け入れるのを許可しているカレーなのだ。
しかも冷やしフォーなので、夏の火照った身体には、これがちょうどよい食べやすさ。
舌に残るのは強烈なスパイスではなく、どこか懐かしいような滋味で、何度でも食べたくなる所以である。
飲み放題付きコースは、まさにフルコース

食事で身体を整えてくれるこちらのお店は、飲み放題付きのパーティコース(※4人以上)も用意されている。価格は税込5,000円。
一言で表すと、ボリュームを沢山感じながら、美味しく健康的に楽しめる宴だった。
この日のメニューは、以下の通り:
《夏のパーティーメニュー》
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豆腐のフムス
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朝採れ野菜の分子調理〜バーニャカウダソース〜
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極上生ハム
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激辛タイ風ところてん
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アグー豚ハツのコンフィ
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スパイシーグリルチキン
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その日の魚介のパスタ

前菜の豆腐のフムスからして、すでに胃が「ありがとう」と言っている。ただヘルシーなだけじゃなく、食べていて楽しいのがnobuのすごいところ。
本来フムスといえば、ひよこ豆で作る中東発祥のディップ料理。ところがこちらでは、あえて豆腐を使っている。
これは、ビタミンCを効率よく体に届ける「リポソーム」の仕組みに着想を得たもの。リポソームはリン脂質の膜で栄養を包み込み、細胞にスムーズに届けてくれるのだが、その主原料が大豆。
つまり豆腐フムスは、栄養学的にも理にかなった進化系フムスというわけだ。
次に印象に残ったのは、アグー豚ハツのコンフィ。

沖縄在来種のアグー豚は、その脂の甘さで知られているが、その希少部位・ハツをコンフィに仕立てるのがnobu流。
じっくり火を入れることで、しっとりやわらかく仕上がり、噛むほどに赤身の旨みと脂の甘さが広がっている。
臓物特有のクセは驚くほどなく、むしろ上質な赤身肉のよう。
一口ごとにワインを誘う、食通心をくすぐる一皿だった。
肉料理は二品あり、もう一品がスパイシーグリルチキンだ。
外は香ばしいのに、中は驚くほどしっとり柔らか。柔らかすぎて驚いてしまった。私には少し塩辛く感じてしまったものの、そのスパイスの使い方は流石であった。味付けが濃いめが好きな方は特に嬉しいかもしれない。

飲み放題のドリンクも充実。

自家製ゆずサワーやカルダモンサワー、マサラハイボールなど、「香る・整う・酔える」の三拍子が揃っている。
色々なものを楽しんだ私だが、ソフトドリンクの自家製梅酢ソーダの酸味は、飲むほどに身体が冴えてきて、もう一杯いきたくなるくらいの美味しさ。
コース全体を通して言えるのは、満腹感以上に満足感が残る構成だということ。
そんなに量が多い気がしないのにお腹はしっかり満たされていて、罪悪感もゼロ。それでいて、ちゃんと華やかで、パーティー感もある。

乳酸菌サウナaqua体験|低温遠赤×腸もみ×ヘッドスパ

実はこの飲食店は、2階へと上がるとサウナがあるのだ。しかもただのサウナではなく、皮膚から整えることに特化した、低温遠赤外線×乳酸菌の個室サウナである。
お店の名前は『aqua』。乳酸菌サウナって何ぞや?という疑問が常々あったので、別日に予約して施術を受けてみることにした私。
私が受けたのは、腸もみ×ヘッドスパ×温浴の120分コース(12,000円)。
施術の流れとしては、
-
脳ケアヘッドスパ(自律神経のリセット)
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バウエルセラピー(腸もみ)
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深部温熱サウナ(ドーム型、低温)
の三位一体。まさに、脳と腸のデトックス。
ヘッドスパと腸もみをしながらのカウンセリング
ヘッドスパと腸もみは、同室でベッドに寝転がりながら施術を受けるというスタイル。
最初のヘッドスパは、指先が静かに神経をほどいていくような施術。ここで一気に自分がリラックスモードになるのが分かった。
また、続いての腸もみは、身体の調子を確かめられながら慎重に、丁寧に行われているので、まさに身体と直接対話されているようなイメージだ。
都度カウンセリングを受けながら施術されるのだが、気になっていることは全て聞けるし、逆に施術していて気になる点はズバッと伝えられる。
特に生活習慣に関してはしっかりめにカウンセリングされるので、リラックスしながらも医療行為を受けているような妙な気分になる。
ちなみに私は結構お叱りの言葉を受けた……。とほほ。
ただ、真剣にアドバイスをくださっているのが伝わるので、できるだけ私も食生活にアドバイスを取り入れるようにしている。
サウナ=我慢、じゃない。
最後は、40℃台のドームサウナ。
両足から胸元あたりまでが繭のようなドームに包まれており、胸元から首辺りまでは自分でドームを引き上げるような構造になっていた。
ドームに入る前に乳酸菌の入ったオイルを手渡され、それを全身に塗ってから寝転がる。
高温のサウナのような熱さはないけれど、5分もすれば静かに汗がにじみ出る。
内臓から温まっているのが分かる、深い発汗。
首から上が熱くならないため、のぼせず、リラックス状態がずっと続くのも良い。
「これは、発汗というよりまさに排出」と感じる、デトックス感の強いサウナだった。
また、上下の空間はサウナなので安全面を考慮して空間が空いているが、しっかり個室になっていて、シャワー室も完備されているので、他人を気にせずに心ゆくまでデトックスすることが出来る。
aquaは、ととのうという言葉をただの流行語で終わらせない。副交感神経にスイッチを入れる場所。
きちんと身体のスイッチが切り替わるのを感じたので、私個人はかなり効果を感じた。
「また来たくなる理由」と「すすめたい人」
帰り道、「次はいつ行こう」と自然に考えている自分に気づいた。
それは単に美味しかったから、というよりも、自分の調子がよくなる場所を見つけた安心感だった。
また来たくなる理由:
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身体がストレスに抵抗しない料理:
味覚に心地よく、胃腸に負担がなく、記憶に残る味。 -
「食べる×整える」が連続して体験できる設計:サウナの後に食事もアリ。外食とセルフケアが別物じゃないという発見ができた。
-
会話のいらない共感:店主の思想が料理に染みているから、共鳴する感覚だけで十分伝わるのも面白い。
こんな人にすすめたい:
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最近「疲れが取れない」が口ぐせになっている人
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外食でいつも「明日胃もたれするかな…」と考えてしまう人
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サウナが苦手だったけど、整ってみたい人
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美味しさにやさしさを感じたい人
ここは、身体の調子も、考え方も、ゆっくり静かにチューニングされていくような場所。
無理なく、ととのう。押しつけられずに、整えられる。
そんな“余白”のある空間だった。
ちなみにこちらで販売している出雲クレイの泥パックをお試しでいただいた。
というのも、食事をしていたら友人が蚊に刺されたという話題になり、鎮静効果のある出雲クレイを溶いたものをちょっと塗らせていただくという機会が。

私自身は刺されていなかったので鎮静作用があったかはわからないのだが、手の甲に塗らせていただいた。
ひんやりと冷たく、サラサラしてみるみる乾いていく。

更に、出雲クレイの泥パックをお試しでいただくというサービスまで……。

名前は聞いたことがあったのだが、実際に使うのは初めて。肌にのせた瞬間、ひんやりとして心地よく、洗い流した後は毛穴のざらつきがすっきり。
翌朝は頬がなめらかで、まるで温泉に入った後のような感覚に。
この出雲クレイは、出雲大社の裏山で採掘され、江戸時代から炎症や身体を清めるために使われてきたもの。
完全国産で、しかも先祖代々伝わる素材をこうして現代的にパックとして使えるのは贅沢そのものだ。
普段のスキンケアにちょっと特別なひとときを与えてくれる一品だった。
店舗情報・アクセス

医食屋nobu
東京都府中市本町1丁目1-21 CC BASE 1F
(JR南武線・武蔵野線「府中本町駅」徒歩2分)
※大國魂神社脇
営業時間
12:00〜14:30(L.O.)/17:30〜20:30(L.O.)
※朝の仕入れ状況により変動あり
定休日
月曜(インスタ等で最新情報を確認)
支払い方法
現金、クレジットカード、電子マネー可、QRコード決済不可
席数
全20席(カウンター8席/テーブル14席)
予約方法
コースやテイクアウト品などは公式LINEにて予約受付
特徴
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分子調理ベースの医食料理
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天然天日塩「田野屋紫蘭」使用
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無添加/小麦・植物油・ナッツ不使用
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ベジタリアンメニューあり
併設:乳酸菌サウナ「aqua」(2F)
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完全個室・低温遠赤外線ドーム
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出雲クレイ・にがりで深部デトックス
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施術予約制(腸もみ・ヘッドスパあり)
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LINEまたは公式サイトから予約可能
まとめ
整いきれない現代に、過剰なくらい整えてくれる場所がある。
医食屋nobuは、食べること、休むこと、温めること。
それぞれの行為にちゃんと「効く理由」がある空間だった。
この場所での美味しさは、刺激ではない。満腹でもなく、感動でもなく、ととのえる。
私は食事が大好きで、お酒も大好きで、時にやりすぎて身体に負担をかけることもあるだろうし、これからも完全に辞めることは出来ないだろうが……。
そんなときに整えてくれる場所が存在している安心感もありつつ、自分の身体のために自制できるところは自制しつつ。
それでも身体に負担をかけてまたちょっと疲れたなと思ったら、ここに戻ってきたいと思う、そんな場所である。
※本記事は個人の体験記であり、効果効能を保証するものではありません。体調に不安がある場合は専門家へご相談ください。
訪問:2025年8月/最終更新:2025年9月
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この記事を書いた人:らむこ
おいしいものと人の温かさを探して、あちこち食べ歩いています。
レビュー歴10年以上、Googleレビューでは全国上位5%のレビュアーとして活動中。ブログやSNSでは、料理の味だけでなく、空間や人柄、ちょっとした気づきまで伝わるようなレポートを心がけています。
日々の食がちょっと楽しみになるような、そんなヒントをお届けできたらうれしいです。